袴腰岳(1108m)(函館)(13回目)  
<新中野ダム・アメダスコース>  かんじき登山  4名  08、12,23

<巴スカイラインコース>  97,11,13の「横津岳〜袴腰岳」  02,10,26「HYMLオフミ登山」 
03,9,23「紅葉の横津岳〜袴腰岳」 04,3,7の山スキーでの「横津岳〜袴腰岳」
<新中野ダム・アメダスコース> 96,10,26の「袴腰岳」  04,10,01の「袴腰岳」 05,9,05/12「笹刈り登山」 
05,10,02「林道MTBツーリング登山」  06,6,26「笹刈り登山」  06,10,28「笹刈り登山」 08,6,04「袴腰岳」

今シーズン初の冬山登山で、腰までのラッセルを経験し、厳冬期の冬山の醍醐味を堪能。

6:20 自宅発
7:10 アメダス登山口
登山
地点
下山
 7:20
 7:45
 9:20
10:45
11:20
アメダス登山口
第2登山口
三角山
稜線コル
頂 上
14:10
13:40
12:40
12:10
11:55
[4:00]所要時間[2:15]
15:00 帰宅
 今シーズン初の冬山登山となったのは、お馴染みの函館市最高峰・袴腰岳・・・全国で道南に3山と津軽半島に2山のみ存在する山名であることを考えると、頂上部分がこの様な台形の山に共通する津軽文化の呼称に因るものか・・・?、

 今や命の恩人となったSHOさんの誘いに乗り、UさんとFuさんの4人で、新中野ダム奧のアメダス登山口からピストンした。これまで12回登っているが、冬山は、まだ横津国際スキー場が営業していた4年前に、スキー場を起点にして横津岳〜袴腰岳と山スキーで訪問したのみで、こちらからのコースは初めてである。

 どこまで車が入れるかが鍵であったが、ときどき腹を擦りながらも、なんとかアメダス登山口(1)まで入ることができた。夏はもっと先の第2登山口から登るのだが、ここまで入れたら御の字だ。おそらく最後のチャンスだろう。横津スキー場が閉鎖され、今や冬のアプローチは難しい山となってしまった。

 スタート時は、積雪がまだ少ないだろうと半分バカにしていたが、予想に反して、意外と早い時点で登山道の痕跡が分からなくなり、カンジキを着けてひたすら尾根を辿った。頂上近くでは腰まで埋まるラッセルになるなどとは、全く考えてなかった。

 初めはツボ足で登山道の痕跡を辿る。第2登山口を越えて少しすると積雪が多くなり、一部不明になるところもある。やがて、針葉樹の人工林を抜けて、714m付近のシラカバ平と呼ばれる平坦地に出ると登山道の痕跡がまったく分からなくなりカンジキを着ける。

 夏は登山道を辿るだけで、木々の葉が邪魔で地形はよく見えないが、この時期は、ガス中でも周りの地形が良く判る。登山道は概ね尾根の真ん中に続いているはずなので、普通の冬山同様、ひたすら尾根の真ん中を辿る。

 三角山への登りに掛かる頃、突然気持ちよい青空が広がる(2)。東側には、雪雲の下に三森山も覗く(3)しかし、振り返っても函館市街地方面は雲に遮られて全く見えない。2時間ちょうどで、三角山(889m)に到着。

 再び、ガスの中の登りとなる。三角山からは膝ほどの深さになり、スピードが鈍ってくる。笹刈り作業をしたときに一番急で苦労した尾根も直登して、頂上から東に延びる稜線コルを目指す。

 コルの手前で、タイミング良くガスがとれて頂上が顔を出してくれる。この辺りになると、雪は腿ほどの深さとなり、周りに木々も樹氷を纏って美しい(4,5)コルからの夏道は稜線の少し南側の斜面にジグを切って続くが、今回は、雪庇の発達している稜線を直登する。

 灌木の間を掻い潜りながらも、時折腰までスッポリ埋まり、腿で雪を掻き分けながら泳ぐようなラッセルを続けると頂上が近づく(6)(SHOさん提供)。こんな深いラッセルは、8年ほど前に山スキーで十勝岳温泉から崖尾根経由で白銀荘に下りたとき以来の経験。しかも、まだ年末なのに・・・。
振り返ると、越えてきた稜線コルの後のなだらかなピークが見える。晴れているとその奧に恵山が見えるはずだが、それはなかった(7)。さらに、太平洋側は晴れていて、熊泊山と泣き面山が見える(8)。

 4時間ちょうどで、交代でラッセルをしてきたSHOさんと二人がまず頂上到着。コース標識はかろうじて頭だけ出していたが、山仲間である山道楽さん作製の頂上標識が全く見えない。見当をつけて手で掘り出して、まずはパチリ(9)

 15分ほどで全員が揃い、風を避けて昼食を摂る。上空は時折日は射すが、函館市街地方面や横津岳・駒ヶ岳方面は灰色のベールの中だった。樹氷をバックに記念写真を撮って(10)下山開始。

 ラッセルがない下りは速い速い。滑り降りるように、登りの半分強の時間で登山口へ到着。予想を超える積雪とラッセルの厳しさに、シーズン初めの冬山にしては、厳冬期の厳しさや冬山の醍醐味を十分満喫できる大満足の山行であった。


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