函館山(334m)雪山散策ハイク    単独  03,2,1
 旧登山道コース〜ツツジ山駐車場〜千畳敷〜地蔵山コース〜七曲がりコース

好天に誘われて、久しぶりに冬の函館山を散策してみる。

函館山春の花訪ねるコース
    七曲がりコースから旧登山道へ
秘境・寒川海岸を訪ねるへ
    三十三観音像を訪ねるコース
  函館山21世紀ご来光登山

登・下山
地点
9:00
9:30
10:10
11:00
11:30
登山口
つつじ山駐車場
千畳敷
七曲がり入口
登山口
 珍しく3日間続けて降雪があり、一番積雪が多くなった土曜日、好天に誘われ、次の日「おおたき国際スキーマラソン大会」であるが、疲れの残らない程度の午前中の散策をということで、冬の函館山(1)を歩いてみることにする。今回は年中通してもっともポピュラーな、しかもロープウエイで登ってくる観光客と顔を合わす頂上を外した1周コースである。

 3日間連続降雪で、今冬でもっとも積雪が多い日であったにもかかわらず、たくさんある夏道のコースのほとんどに新しい踏み跡が付いていたのにはびっくりする。1年中毎日のように函館山を健康づくりの舞台として歩いている人がいるということであろう。

 当てにしていた駐車場のトイレは水洗式のためか冬期間閉鎖されているので、しかたなく、車で近くのコンビニに回り、再び駐車場に戻る。もちろん長靴スタイルであるが、新雪間もないので軽アイゼン持たずに出発する。登山口となる駐車場には9時なのに、すでに10台ほどの車があり、下りて来る人さえいる。まず、登山道の案内板が設置されている函館山ふれあいセンターそばの登山口から旧登山道をツツジ山駐車場を目指す。
 
 登山口は宮ノ森コースとの分岐となっているが、そちらの方にも新しい踏み跡が続いている。分岐の右側の登山道を進む。一合目の手前で観光道路を横切るが、除雪はされているが一般車両は通行禁止となっているので、車道を登ることも可能である。その車道を少し戻ると、汐見コースへの分岐があるが、そちらにも踏み跡が認められる。

  一合目のトイレの側を通り、2度観光道路を横切り、整備された幅広い旧登山道入口へ続く。後ろから来た空身の男性は観光道路を登っていった。この附近は江戸時代に植えられた太い杉林である。5合目までは何度かつづら折りになっている道の中に続く踏み跡を辿る。途中、この函館山全体に設置されている33観音の石仏があるが、そこを巡って歩く人もいるらしく、踏み跡が石仏の前まで必ず付いている。 
 
 3合目半には野鳥観察小屋がある。冬期間も野鳥を観察する人がいるようで、踏み跡がそちらにも付いている。そこから少し登ると薬師山コースの分岐があるが、こちらにも新しい踏み跡が続いているのにも驚いた。 5合目で、千畳敷コースへの分岐となるが、観光客と出会う頂上(御殿山)を避けて、自然豊かな千畳敷を目指す人が多いのと、旧登山道から千畳敷まで行って、この道を下りてくる人が多いためか、踏み跡はそちらの方が幅広く付けられている。
 
 5合目分岐から頂上へ向かって進むと(2)、頂上が見え、沢地形から函館の白い町並みが覗く。7合目がツツジ山駐車場で、そこが頂上へ向かう道と千畳敷へ向かう道との分岐である。頂上への夏道の急な階段は冬期間は危険とのことでロープが張られ、通行禁止となっている。そこから頂上へ向かうには観光道路(ここからは未除雪)を歩くしかない。そちらへの踏み跡は微かに2〜3人程度のものしか認められない。観光客と顔を合わせる頂上はみんな毛嫌いしているようである。当初は頂上に寄る予定であったが、その踏み跡を辿るのは歩きづらいので、止めにする。
 
 ツツジ山駐車場にはトイレがあるが、水洗式でないため冬期間でも使用できる。ここから千畳敷までの高低差のほとんどない稜線上の道は千畳敷の先に設置されている無線中継所まで除雪がされていて、車のタイヤの跡に踏み跡が続いている。そのルートからは、北側の展望が広がり、函館湾越しの函館平野の向こうに駒ヶ岳が望め、その東側には横津岳が望まれる。やがて、ルートが左側に曲がり、西側の展望が広がる。津軽海峡と上磯方面の海岸線が続き、当別丸山が目立つ。天候はよければ大千軒岳も望むことができるのだが、今日は無理である。

 このルートは反対側からのハイカーなど往来がもっとも多いところである。久しぶりの好天の土曜日ということもあり、この間だけでも10名以上のハイカーに出会った。ほとんどが身軽な空身の中高年であった(3)。日常的に函館山を健康づくりの舞台にしている人たちであろう。 西側の津軽海峡を進むフェリーなどの展望を楽しみながら、のんびりと歩くと、旧登山道5合目の分岐からの合流点にぶつかる。そちらから千畳敷を目指して登ってくる人も多い。今度は東側の展望が広がり、頂上と函館の町並み(4)、その向こうには横津連峰の山々、駒ヶ岳などが望まれる。それらの展望を楽しみ、千畳敷見晴所を目指す。途中の牛の背見晴所経由で千畳敷へ続く道にも新しい踏み跡が続いている。

 千畳敷見晴所には東屋風の休憩所と冬期間だけの仮設トイレが設置されている。夏期間の水洗式トイレは閉鎖されている。そこの広場から千畳敷へ登る踏み跡が2本続いている。その踏み跡を辿り、千畳敷まで登ると、昔はスキー場だったこともある緩やかな斜面が広がっている。そのピークには砲台跡があり、そこからは360度の展望が広がる。一人の男性が立ちつくしその展望を堪能している(5)。南側の津軽海峡の向こうには下北半島と津軽半島、東側には汐首岬までの海岸線とその向こうに恵山、さらに北側に目を転じると、函館の町全体と横津連峰、駒ヶ岳、頂上を挟んで西側には松前方面への海岸線が望まれる。

 そこから除雪されている無線中継所まで進み、地蔵山コースを辿る。周りはカシワの林である。この附近は積雪が多く、踏み跡はこのルートでもっとも深く細くなっている(6)。蔵山からは眼下に荒々しい立待岬と鞍掛山が見下ろされる眺めが新鮮である(7)。前を行く健脚の60代の男性の後ろを追うように、急な斜面を30回ほどつづら折りが続く七曲がりコースを下る。樹間から覗く函館の町並みを眺めながらどんどん高度を下げていく。

 やがて、立待岬からの周回道路と合流する七曲がりコース入口に到着する。この道路はやはり冬期間閉鎖されているので、気持ちよく歩ける。ここにも立待岬からの散策の踏み跡が続いている。杉林の中の道を下っていくと函館八幡宮の前に出る。そこから函館公園の上の道を抜け、登山口へ向かう。

 市営谷地頭温泉で汗を流そうと思い、そちらへ寄るが、まだ昼前というのに駐車場が全部満杯で、仕方なく、諦めて家の近くの富岡温泉で汗を流す。

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