4:00 自宅発
5:50 道の駅・てっくいらんど大成
6:50 旧太田小学校前
登山 | 地 点 | 下山 |
7:20
7:45
10:10
11:25
12:10 |
学校前
尾根取付き
641ピーク
783ピーク
頂 上 |
15:00
14:40
13:30
12:50
12:20 |
[4:50] | 所要時間 | [2:40] |
18:00 八雲桜野温泉・熊嶺荘(泊)
|
道南には、毛無山が5山もある。その中でもっとも標高の高いのが、合併前の旧瀬棚町と旧大成町の境界線上に聳える今回の山である。
木無山や気無山も含めて、語源は、アイヌ語の「ケナシ」(山林、林野、木原の意)に因るらしい。
北斗市(旧大野)、
森町、
八雲町(旧熊石)、函館市(未踏)、そして、今回のせたな町(旧大成)で、函館市以外の毛無山はすべて700〜800m超峰で、北斗市以外の毛無山はどれも登山道のない藪山である。
今回は、札幌からこれまで何度も同行している
「地図がガイドの山歩き」チームのsaijoさん、チロロ2女史、チロロ3女史(怪我の温泉治療)と函館からKo玉さん、Saさん、私の6人が顔を揃えての1泊2日の正月登山となった。その第一弾として、この山に挑戦。当初は、時間的余裕があれば、この山の北に位置する一等三角点の805.4(点名・太櫓山)の2山を考えてスタートしたが、途中で断念。
○まずは、641ピークを目指して
朝4:00に家を出た私以外は、前夜のうちに集合場所となる道の駅・てっくいらんど大成で夜を明かした。合流後、海岸線の行き止まりとなる太田地区へ移動。除雪はされていないが雪が少ないので、高台にあるすでに閉校となっている旧太田小学校前まで上がることができた。
当初は、学校の裏から直接尾根に取り付く予定であったが、砥歌川の右岸に地図にない立派なふるさと林道都・太田線があったので、そこを利用し、途中から尾根に取り付く計画に変更。国民宿舎・あわび山荘で怪我の温泉治療に専念するチロロ3女史に見送られて5名で出発。雪が少ないので、カンジキやスノーシューをリュックに括り付けてつぼ足で林道を進む。
舗装されではいるが、ほとんど使われていない立派な林道を1kmほど進み(1)、毛無山を源流とする支流の手前で林道と別れて広い尾根に取り付く。
登るに連れて強烈な笹藪帯となる。雪が少なく、まだ笹が寝ていないので大変な藪漕ぎではあるが、藪漕ぎマシーンのようなsaijoさんが先頭になって上の雪を払い、藪を掻き分けてルートを確保してくれる(2)。
c350m付近で、当初計画していた顕著な尾根に乗ると藪はそれほど濃くはない。
最初の目標となる641ピークが見えてくる(3)。遅れがちな膝の故障から4ヶ月ぶりの復帰戦となるチロロ2さんをsaijoさんにお願いして、このときはまだ太櫓山までの予定のつもりでいた函館組の3人が先を進む。
徐々に雪が深くなってきたので、c550m付近で、カンジキやスノーシューを着ける。
641ピークに登り詰めると、これからぐるっと源頭地形を北側から回り込むようにして登る毛無山の頂上が見えてくる(4)。
○源頭を巻くように783ピーク経由で頂上へ
この時点で、太櫓山は無理との判断に立ち、次の目標となる旧大成町と旧瀬棚町の境界線上の783ピークを目指す。途中で、641ピークにメガネを忘れたことに気づく。掛け忘れても気づかないほど必要感のないメガネも困りものである。中間のc650ポコを越えたところで手の届く高さにカバノアナタケを見つけ、Ko玉さんが持参してきた鋸でそれを採取する。
783ピークが近くなって後ろを振り向くと、越えてきた641ピークの後ろに日本海が広がる。天候が良いと奥尻島も見えるはずである(5)。やがて、783ピークのすぐ東側へ到着。
ここで、当初は登るつもりでいた太櫓山との初対面である。まだ1.8kmも先である。やはり遠い(6)。この山は、別ルートを検討の上再挑戦しなくてはならない。
ダケカンバ採りで費やした時間の関係で、
後続の二人もまもなく到着。なんと二人ともつぼ足である。チロロ2女史が途中でスノーシューを落としたので、カンジキ持参のsaijoさんも付き合ってつぼ足で来たとのこと(7)。
そこで、太櫓山を諦めたことを伝えて、残り0.8km先の頂上を目指してスタート。だだっ広いコルを越えて、広い尾根を登り詰めて、30分ほどで頂上に到着。
南西方向の眼下に日本海をバックに北海道最古の山岳霊場・太田大権現が断崖絶壁に祀られている太田山と尖った帆越山が見える(8)。南西側には、稜線を雲に覆われた遊楽部山塊、北側には太櫓山ははっきりと見えるが、その奥に広がるはずの狩場山塊もその右側に見えるはずのニセコ方面の山もまったく見えないのが残念である。
5分ほど遅れて2人が合流し、頂上ビールで2008年最初の登頂を祝い、簡単な腹ごしらえをする。
○下山、そして、桜野温泉での宴
下山は、つぼ足では踏み抜きが心配なので、膝の調子が心配なチロロ2女史にsaijoさんのカンジキを着けてもらう。下りはやはり速い。登りの約半分の時間で下る。
641ピークで、Saさんが落ちていたメガネを見つけてくれる。5000円の超安価のものではあるが、大いに助かる。さらに下にチロロ2女史のスノーシューも落ちていた。
下の笹藪の斜面は、カンジキやスノーシューは邪魔である。その地点からつぼ足で下るが、雪の着いた密度の濃い笹の幹が滑って何度尻餅を突いたか数知れない。林道へ下り立ってホッとする。
先に到着して2人を待つが、20分ほどしてようやく到着する。登りではなんともなかったチロロ2女史の膝が、下りの1/3ほどから痛くなったとのこと。せっかくの復帰戦であったが、ちょっと無理だったようである。
その後、温泉治療をしていたチロロ3女史を迎えにあわび山荘に寄る。そこで、saijoさんがストックを忘れたことに気づき、「地図がガイド」チームは、それを取りに戻り、函館組は先に今晩の宿、
桜野温泉・熊嶺荘へ向かう。1時間遅れで全員が顔を揃え楽しい宴が始まる。
実は、この宴は、9月に北岳のバットレスで落石の為に転落事故を起こし、奇跡の生還と怪我の状況からは考えられないほど早い退院祝いを兼ねたお祝いの会でもあった。