設計山(701.5m)(もっけやま)B<北斗市>  
<戸切地中山線林道〜西尾根>  単独  11、11,19
02,12,29の北尾根(途中撤退)
03.3,22の山スキーでの西尾根

薮漕ぎで夏に登っている一等三角点マニアの人たちに刺激されて、敢えて、夏にトライしての再訪

8:15 自宅発
9:05 中山トンネル手前駐車場
9:10 戸切地中山線林道ゲート
    (MTB)
登山
地 点
下山
 9:30
11:10
尾根取り付き
頂 上
12:40
11:30
[1:40]所要時間[1:10]
12:55 林道ゲート
13:30 せせらぎ温泉(入浴)
14:40 帰宅

 大野川と戸切地川の源流部に位置する一等三角点の山である。「もっけ」というアイヌ語にわざわざ普通では考えられない「設計」という時を当てているころにこの山の歴史的な由来がある・・・・「もっけ」とは、「日本山岳ルーツ大辞典」によると、 アイヌ語で「 モ・ケ Mo keの音訳」 ”小さい場所を占める山”とうことらしい。「全国地図測量史跡」の「設計山」の項によると、「ここ、函館地区では明治29年(1886)以降、設計山を測量原点とし、三等三角点、四等三角点、図根点を順次設置する、現在の方式に近い形で実施されたといわれる。従って、設計山が北海道における近代的な地籍調査のスタート地点でもあり、その名残が地名として残った山でもある。」(一部抜粋)とある。

  登山道はないので、一般的には雪山の時期しか登らない山である。8年前の3月に山スキーで登ってはいるが、あえて薮漕ぎで登ろうと思ったきっかけは、本州からやってくる一等三角点マニアの方々が、夏にこの山に登っていることや、その標石の写真をアップしているサイトがいくつか見られることであった。「彼等が、薮漕ぎで登っているのに、自分が登れないはずはない・・・やってみよう!」という乗りで、以前から目論んでいたことである。こんな変態山行に付き合う物好きはいないだろうから、当然一人でトライ・・・・。 あと、最近の積雪期の記録を見ると、自分のときにはなかった頂上標識があるので、それも見たかった・・・。

 雲一つない爽やかな秋空の下、国道227号線の中山トンネル入口の駐車場に車を停めて、MTBに跨り、直ぐ手前の 戸切地中山線林道ゲートへ(1)尾根取り付きまでの林道部分は、距離にして約2.5km、標高差は150m。登りは半分ほど押して歩いて20分。帰りは、わずか10分のダウンヒルだった。

  この林道の一番高い峠(c500m)までMTBで登り、合併して北斗市になるまでの大野町と上磯町の境界線だった西尾根に取り付く。当然、濃密な笹藪で覆われている。その先に見えるピークを頂上だと思っていたが、実際登ってみて、それは手前のc670ピークで、頂上はその陰で見えないことが分かった(2)
 
 意を決して、その笹藪に突入する。背丈を超える部分もあるが、幸い太いネマガリダケではないので、掻き分けながら登っていくことができる。

 c520ポコの上まで登ると、コルまでの下りと、その先にc600への急斜面が見える(3)その先は取り付き部分よりは笹の背丈が低くて、心なしか密度も薄いような感じだった。どこでも歩けるので、なるべく尾根を外さないように最短距離を進む。

 急斜面を登り切ると、c600付近で顕著な尾根に乗る。左側には、9年前の年末に山スキーで取り付いたが、遅いスタートだったのと雪が少なかったことで、時間切れで頂上の少し手前で撤退した北尾根が見える(4)

 全くの薮尾根だとばかり思っていたが、昔、作業道があったのか、人が長い間歩いたと思われる掘れている部分が続いていて、笹藪の中にもその痕跡がはっきりと残っている(5)

 c650ポコの下までは、その痕跡を辿って行くが、その先では再びはっきりしなくなった。




 尾根取り付き部分から見えていたc670ポコの上に登り切ると、頂上稜線が見えて、頂上(中央)と初対面(6)


  c670ポコから下って、少し登り返して北尾根と合流する。その手前でも北尾根に向かって斜めに続いている昔の作業道の痕跡が認められた。さらに登っていき、手前の700ポコを越えると、その先に目指す頂上が見えてくる。左側は急な崖状に落ち込み、冬に来たときに雪庇が発達していたところだ(7)。やがて、頂上に到着。木の股に8年前にはなかった頂上標識が設置されていた(8)。しかし、周りは、全く刈り払われていないところを見ると、これも積雪期に設置された物だろう。次にその根元で三角点を探す。普通、一等三角点はマニアの人たちが周りをきれいに刈り払っていて、直ぐに見つかることが多いが、ここは、その痕跡すらなかった。笹を掻き分けて先に見つかったのが、白い杭で、そのそばを探してようやく見つかった。これをカメラに収めることも目的の一つだったので、それも叶った(9)
<頂上からの展望>
 肝腎の平野部は毛無山とその南隣の696.3ピーク(点名・河汲沢)の陰で見えないが、さすが一等三角点の山らしく、360度の展望が広がり、遠くは大千軒まで見えた。

変わった形で見える駒ヶ岳と左手前の二股山(10)

駒ヶ岳の右側には木地挽山(牧場)と横津岳(11)

平野部の展望を邪魔している毛無山(左)と696.3峰(点名・河汲沢)(12)

696.3峰と峩朗鉱山 のコル部分から覗く函館湾と右側に頭だけを見せる函館山(13)

厚沢部と八雲の境界の山々と狗神山(右)(14)

遠く岩部岳(左)と池ノ岱山から大千軒の山々(右)(15)
  
 下山後、北斗市のせせらぎ温泉で汗を流す。マルメロを浮かべたマルメロ湯をやっていた。

 その後、この山の姿を見たくて、頂上から見えた北斗市久根別付近へ行ってみた。峩朗鉱山と696.3峰のコルの間にそれらしい山が見えた。その左横に見えるのは、同じ林道から設計山の裏を廻って、3年前に山スキーで登った雷電山のようだ(16)








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