小鉾岳 (791.6m)D [八雲町]
 <野田追コース> 単独 16,11,71
C08,10,4のライフスポーツ登山会
B08,8,31の下見登山
A00,11,25のグループ登山
@95,8,6の単独登山
8年ぶりに、取材を兼ねた写真撮影に出掛けた、異常に早い雪で覆われた小鉾岳へ
 

7:00自宅発
登り
地点
下り
 9:00
10:20
登山口
頂 上
11:50
10:50
[1:20]所要時間1:00]







    
 八雲町の野田追川の上流に位置する鋭い岩峰を突き上げた山である(1)もともと「おぼこだけ」と呼ばれていたらしい。同じ八雲町の鉛川にある雄鉾岳(おぼこだけ)と区別するために、こちらは「野田追のおぼこ」とか「こぼこ岳」と呼ばれることになったらしい。正式には「おぼこ岳」なのだろうが、最近は「こぼこ岳」という呼び方が定着している。

 国道5号線の八雲町野田生地区の交差点から道々573号「桜野・野田生線」へ入る。以前は、「桜野温泉・くまね荘」の看板の立っていて分かりやすかったが、、昨年廃業したためにその看板がなくなった。野田追川沿いの道々を13kmほど走ると、桜野牧場(岡山県畜産公社の牧場)の中の道へと入って行く。右手に、小鉾岳の南面が見える(2)

 登山口までの経路が分かりずらいと言う声が多いので、下記を参考にしてほしい。

牧場の中を通り抜けると、橋を渡った先に通行止のゲートがある。昔は乙部岳の中腹の姫待峠を越えて、乙部町へ抜けていた道である。その手前右手の「野田生中二股林道」の標識から林道に入る(3)その林道を進みカーブしながら登って行くと、高台に上がり、左手に牧草地が広がる。その先の両側のトドマツ林の中を200mほど進むと、T字路があり、良く見ると右側にテープが下がっている。そこを左折する(4)ここまでで、林道へ入って700mである。左折したトドマツ林の中を100mほどで、牧草地に出る。そのカーブ手前が駐車スペースである。そこに車を置いて、その先の林道跡を進むと、右手に登山口がある(5)

 

 登山口は見落としがちであるが、山の根元に続く林道跡に入って直ぐ右手に小鉾岳遊歩道 2,150m」の標識が下に置かれた登山口である(6)ここから頂上まで繋がる尾根を忠実に辿る登山道で、あとは迷う心配ない。
 しかし、この山は、熊の棲息密度が高い山である。今回も、登山道へ入ってすぐに、今朝か昨夜のものと思われる真新しい糞があり、その先に足跡がずっと続いていた。鈴を鳴らし、大声を上げながら前進(7,8)。だが、300mほどで、右側の谷へ下りていた。2度目の2000年11月下旬にも、同じように、熊のラッセル跡を辿ったことを思い出す。
 

 登山口から、ずっと厳しい急な登りが続く。尾根の上の白い道と、緑色のササ、ブナの枯葉の茶色のコントラストが美しい(9)
 08年の函館ライフスポーツの登山会で、ロープを設置して下ろした470m付近の急登が一番の難所である。その時より、荒れて登り辛くなっていた。以前にはなかった細いロープが設置されていたが、登りではそれに気づかず、滑るので、右側のヤブを巻いて登った(10)

 距離的にはおよそ中間地点の616地点までは、急な痩せ尾根が続く。その後は、少し斜度が緩み、頂上手前までは広い尾根となる。


 尾根が広くなると、背丈を遙かに超える笹藪の中に道は続く。しかし、下は広く刈り払われている。重たい濡れ雪でササが垂れ下がっているので、ポールで叩き落としながら進む(11)
 左側が足元から切れ落ちて来ると、頂上は近い。左手に、車で抜けて来た桜野牧場が見え、その左手に噴火湾が見える(12)


   やがて、右手に頂上の先の岩稜が見えてくる(12)。その先から、再び厳しい急登が続く(13)


 急な登りを登り切ると、足下からすっぱり切れ落ち、道も削られている前峰に出る。その先のツララをたくさんぶら下げた岩壁の右に続く急な登りを越えると頂上のはず(14)
 設置されて10年になる頂上標識と、左手上の三等三角点(点名・小鋒岳)、その奥に登ることのできない本峰の岩稜と岩峰が見える(15)


 その少し先まで刈り払いがされていて、本峰岩稜と岩峰の見える場所で、自分も入れて、それらをカメラに収める。
すっかり木の葉が落ちたこの時期が、もっともその険しい迫力ある姿が映える時である(16)


 これらの展望を眺めて、下山の途に就く。標高は800m弱の低山で、距離も短いが、急登が多く、痩せて高度感に富んだ細い尾根・・・「山椒は小粒でピリリと辛い」山である。下山後にいつも楽しみにしていた桜野温泉・熊嶺荘が、廃業したのが残念でならない。廃業する直前に宿泊したのが、せめてもの慰めであある。



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