小鉾岳
(791.6m) [野田追コース] 95,8,6
天候 曇り時々
心地よいブナの稜線のあとは、笹薮漕ぎ、そして岩峰。
10:15 自宅発(八雲)
登山
地点
下山
11:00
12:05
登山口
頂 上
13:15
12:30
[1:05]
所要時間
[0:45]
13:30 桜野温泉・熊嶺荘(入浴)
14:15 函館へ
八雲町内の山で、『夏山ガイド』に掲載され、
国道の東野付近からギザギザの岩稜を眺めてはいたが(1)
、標高からして対象からは外れていた山である。しかし、今年の夏休みは天候に恵まれなくて、登山の計画もままならずでいらいらしていたことと、当日天 気予報が外れて良い天候になったことから、函館に出るついでに急遽立ち寄ることにした。
国道5号線の東野から、「桜野温泉・熊嶺荘」の看板のある道へ入る。桜野温泉よりもっと奥に進むと、岡山県畜産公社の牧場の中の道を通り、まもなく登山口がある。そこで記帳して、林道へ入る。
林道から尾根へ入る法面の
登山口
を見落とし、車で林道を奥まで入ってしまい戻る。戻る途中その入り口を見付けて、車をそばの牧草地に置いて登山道に取り付く。予想した通り誰も入山している形跡はない。ガイドブックにも、登山口にも「熊」という文字があり、笛を吹きながら進む。
両側が切れ落ちているブナ林の痩せ尾根を忠実に辿る道は整備が行き届き、快適な登行である(2)
。展望は利かず、道端の花もないが、小径木のブナの美しさや大木のブナの達しさを楽しみながら、結構な急登を進む。
ブナ林を過ぎ、丈の高い根曲り竹林の中も刈り分けられ、1年に何人も登らない山にこれだけ手入れが行き届いてと感動しながら行くと、突然裏切られるようにストップしている。そこからが大変、竹の子採り状態で屈みながら、下の踏み跡を探しながら手で掻き分けて進む。午前中に小雨が降ったので全身ずぶ濡れである。おまけにアブがしつこく追いかけてくる。そのまま20分はどがむしゃらに登り詰めると、
沢から垂直に立ち上がる岩壁の上に頂上が見える(3)
前峰
に出、ほっと一息つく。
いったんコルに下り、ロープの張られている急な尾根を登ると
頂上
に出るが、標高点を示す石柱が埋められただけの頂上である。着替えて、そこから横に続く踏み
跡をちょっと進むと、
その奥に、こっちより明らかに高く鋭いいくつかの岩稜が切り立っているが、両側が垂直に切れ落ち、とても人が登れるような状態ではない(4)
。当然、道はそこで終わっている。国道から見える
恐竜の背中のようなギザギザの岩稜
は、その向こうの方なのであろう。
頂上とされているところからは、ところどころ岩肌をさらけ出しどっしりと聾える砂蘭部岳が間近に望まれ、乙部岳も望まれる。花は?と探したが、余り目にしたことがなかったコメツツジの可憐な白い小さな花が、もう少しで終りといった状態で咲いていた。
もちろん誰とも行き会うことのない静かな山であった。当然、
桜野温泉
で汗を流したことは言うまでもない。
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