小鉾岳(791.6m)2回目  グループ登山(5名) [野田追コース]
00,11,25
小春日和の初冬、二日酔い登山隊は、急な雪の稜線を辿り、峨々たる山頂へ
登山地点下山
10:35
12:05
登山口
頂 上
13:40
12:45
[1:40]所要時間[0:55]
14:00 桜野温泉・熊嶺荘(入浴)
  500円(シャンプー・石鹸付き)
16:30 帰宅
登山口へ向かう途中から
 前夜、「北海道の山ML」の道南地区の忘年会を八雲のBさんの温泉付き別荘で泊まりがけで行い、それとセットのオフミ登山である。都合で登山には参加できない3名と別れ、5名で登山口へ向かう。私は2回目であるが、ほかのメンバーは初めての山である。

 途中から、うっすらと雪で白くなった峨々とした恐竜の背骨のような姿が、小春日和の青空に突き上げている(1)。登山口のそばの牧草地で準備をする。私は上の方の雪に備えて大好きな長靴スタイルで、あとの4名は登山靴。天候はこの時期としては無風の珍しいほどの小春日和と最高であるが、体はほぼ全員が二日酔い状態で、最悪状態のようである。
下の方の快適な小径木の林の稜線
 いきなり、凍って解けたばかりの登山口の稜線へ乗る法面で、滑って転んでしまう。最初からゆるむことのない急な登りが続く。二日酔い状態の登山隊はすぐに心拍数が上がり、休み休み登る。みんな口数が少ない。最初は雪もなく、すっかり葉の落ちたブナの小径木の林の中の細いの稜線の急登である(2)。途中の岩場に大きなつららがぶら下がっている。眼下には一面まだ緑色に広がる桜野の牧場と建物がのどかに見えている。
ラッセルしてくれている熊の足跡
 次から次と急な登りが目の前に表れ、道は雪で覆われてくる。、大木のブナも表れダケカンバが混じり、背丈の2倍もあるような笹藪をきれいに刈り払った道へと続く。5年前の夏に来たときには、この笹藪が刈り払われていなくて、雨上がりの濡れた笹にずぶぬれになって登ったことを思い出す。ふと目の前の雪で覆われた道に大きな足跡が続いている。人間にしては幅もあるし、下山の足跡がない・・・・ということは、熊の足跡に間違いない。古いものらしいので、安心しながら妙にその歩幅がピッタリのその足跡を踏みながら登ってゆく。まさに熊にラッセルをしてもらった道である(3)。それがどのくらい続いたであろうか・・・気がつくとその足跡は、どこかへ消えてしまっていた。

 途中から頂上を望む5年前に登ったときは、こんなにきつい山だったという印象がなく、もっとあっさり登ったような気がするが、二日酔いと雪道のグループ登山、そして、5歳年取ったせいでであろうか・・・・・やがて、すっかり落ちた木々の間に険しい頂上が見えてくる(4)。さらに進むと、左手に足下から切れ落ち、つららが一面ぶら下がった岩場が表れ、頂上下のコルへ出る。(以前来たときには、ロープが張られていた)最後の急な登りを木の根っこに掴まりながら登り詰めると三角点のある頂上に到着。(実際は、その奧に林立する岩峰の方が標高は高いのだが、とても登れるようなところではない。)
頂上にて
 以前来たときにはなかった頂上標識が後ろの鋭峰が覗ける地点に設置されている。まずは、そこで記念撮影をし(5)、眺望を楽しむ。北側隣の砂蘭部岳の左手の奧に白い狩場山、その手前に遊楽部岳、さらに手前に、雄鉾岳の頂上のらしきところが・・・・。西に目を転じれば、乙部岳が、さらに南には白い噴煙をモクモクと吹き上げる真っ白な駒ケ岳(6)、その右奧には横津岳が覗いている。
遠く駒ケ岳を望む
 たまたま、リュックに入っていた350mlの缶ビールで乾杯というところであるが、二日酔い登山隊は、一口ずつ回し飲みしただけで、余して捨ててしまうという状態である。あんなにビールが苦いものだとは知らなかった・・・・・。昼食をとり、40分後に下山を開始する。

頂上直下の急な下り最初の急な下りを慎重におり(7)、後は急な雪の道を滑るような感じでどんどん下る。1時間45分で登った道を55分で下り終える。(帰宅して、5年前の記録を見たら、1時間05分で登って、45分で下りていた。) 桜野温泉でのんびり入浴し、帰路に就く。


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