<おっぱい山>西クマネシリ岳(1635m)B〜ピリベツ岳(1602m)A
5:30 鹿追道の駅
登下山 | 地点 |
7:00
7:25
8:00
8:40
8:55 |
登山口
上二股
尾根取り付き
ピリベツ稜線分岐
西クマネシリ岳 |
[1:55] | 所要時間 |
9:15
9:30
10:15 |
西クマネシリ岳
ピリベツ稜線分岐
ピリベツ岳 |
[1:00] | 所要時間 |
10:50
11:25
11:50
12:10 |
ピリベツ岳
作業道跡へ
上二股
登山口 |
「1:20] | 所要時間 |
[5:10] | 総行動時間 |
東ヌプカウシヌプリへ
|
この両山は双耳峰を成し、十勝三股方面から見るとその様子が乳房に見えることから、艶めかしい通称で「オッパイ山」と呼ばれている(1)。「山渓」のおっぱい特集で、「日本一のおっぱい山」の称号をもらい、この自分の撮った写真と拙筆によるガイド文が掲載された経緯のある山である。
クマネシリとは、アイヌ語で「物干し棚のような山」の意味で、クマネシリ岳の東尾根が台地状に8kmも延びていることに因るものであろう。また、ピリベツ岳は、この山を水源とする美利別川に因るもので、アイヌ語で「美しい川」または「渦の川」の意味らしい。
96年に西クマネシリ岳だけに登っている。その後、情報を集めている内にピリベツ岳から直接下山でき、三ノ沢の上二股で登山道へ合流できるルートもあることを知り、04年に二つのピークに立った。
今回は、写真撮りが目的での両山踏破となった。ただし、最初に東ヌプカウシヌプリに登ったあとにこちらに登る予定だった。鹿追道の駅で、5時に目が覚めた。天気は良さそうだが、周りは濃霧で覆われている。これなら、東ヌプカウシヌプリの姿も山頂からの展望も無理だろうと思ったが、とりあえず登山口まで行った。案の定、上空は青空だが、山はガスから微かに姿を見せるだけ。
晴れるのを待っても良いが、いつ晴れるか分からない。往復2時間も掛からない山なので、先におっぱい山を登ってから戻ることにして、さらに1時間走って、西クマネシリ岳の登山口を目指した。
入口に西クマネシリ入口の標識もないシンノスケ3の沢林道入口から(2)。4.4kmほど走ると、林道は左へ大きく曲がるが、
その橋の手前が駐車スペースのある登山口である。もっと大きな登山口標識があってもいい気がする(3)。
登山口からは、前回はすざましい荒れ方で、土砂が全部流され、まるで川原の底のような石だらけの道だったが、今回はだいぶ落ち着いた道になっていた。
前の時もあった古い小屋のそばを通ると、5分ほどで広い土場に出る。その左側が三ノ沢の1045m上二股でピリベツ岳から下山してくるときに合流すると思われる踏み跡が付いている。
林道跡をずっと辿ると1時間ほどで、目の前に西クマの頂上が見える(4)。そのすぐそばから、尾根に続く急な登山道となる(5)。
やがて、ビリベツ岳への分岐に到着。12年前よりははっきりとした登山道のような道が続いていた(6)。
まもなく、岩場の下に到着(7)。そこを回り込むと、唯一の難所といっても良い垂直に切れ落ちた岩の割れ目を跨ぐところがある。この割れ目は12年前より大きくはなってはいなかった。しかも、うれしいことにロープまで設置されていた(8)。
その上からは、この後向かう左の乳首に見えるピリベツ岳とそこまでの吊尾根が見える(9)。
まもなく素朴な山頂標識が設置されている左の乳首に見える西クマネシリ岳山頂である。石狩連峰の右奥に残雪を抱いた表大雪も見える(10)。
全部登ったことのあるウペペサンケ山〜東丸山〜丸山〜ニペソツ山も連なりも見える。その後ろに十勝連峰も姿を見せている(11)。
東隣には、ここも登ったことのあるクマネシリの語源となっている「物干し竿のような」平らな稜線を持つ本クマネシリ(12)。
コルを目指して下って行くと、トウゲブキbの群落があり、その向こうに目指すピリベツが見える(13)。コル付近はアカエゾマツの林だが、頂上が近付くと明るい林に変わる。その中の踏み跡を登って行く(14)。
西クマからちょうど1時間でピリベツ岳に到着。左の乳首の西クマをバックに、落ちおていた標識を手に記念撮影(15)。
途中、沢に下りる踏み跡を探しながら歩いてきたが、12年前同様はっきりしたところはない。2つの山を結ぶ吊り尾根は、登山道のようにはっきりしている割には、直接下の沢へ下る踏み跡はない。ほとんどは、西クマの分岐まで戻って登山道を下っているのだろうか? むしろ、前回は気づかなかったが、頂上から直接下る微かな踏み跡があった。
35分ほどのんびりし、前回は、山頂から少し戻って沢形の藪を下ったが、今回は、山頂から直接下っている踏み跡があったので、そこから下ることにした(16)。
踏み跡はすぐになくなったが、構わずまっすぐ下った。
徐々に顕著な沢形になり、鹿も歩くらしく、人の歩いた感じの踏み跡もはっきりして来る(17)。ほぼ直線的に下ったが、岩場の上に出ることもなく、前回よりすんなりと下の沢に下りことができた。沢に出ると、古い林道跡に鹿が整備してくれている踏み跡がある(18)。それを辿って1時間で、西クマ登山道の1045m上二股の土場に合流。そこから20分で、登山口に到着。
下山後、東ヌプカへ移動したが、運転しながら上半身へ上ってくるダニを7匹ほど捕まえて窓から捨てた。