夕張岳(1867,7m)前岳(1501m)
<大夕張コース>  単独 11,6,20
98,6,13(2回目)と92,8,01(1回目)の夕張岳
 
この時期ならではのユウパリコザクラとユウバリソウ他の花々と途中の前岳ピーク踏破を狙いに13年ぶりの再訪

5:00 夕張・鹿ノ谷駅前
5:45 登山口ゲート
登山 地点下山
 6:10
 7:15
 7:50
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 8:40
 9:50
夕張ヒュッテ
冷水沢コース分岐
望岳台
前岳取り付き
前岳頂上
前岳取り付き
ガマ岩
夕張岳頂上
14:40
13:55
13:35
13:20
12:20〜13:00
11:40
11:10
10:30
[3:40]
所要時間 [4:10]
含む;前岳休憩

夕張岳ヒュッテ(泊)

 「日本二百名山」や「花の百名山」に選ばれている北海道を代表する名山の一つである。

 混むであろう週末を敢えて外しての13年振りの3度目となる夕張岳のひとつ目の目的は、この時期ならではの固有種・ユウパリコザクラとユウバリソウなど多くの花々との再対面。二つ目の目的は、夕張岳の山体を構成する3つのピーク・・・すなわち、夕張岳と登山道のない前衛峰の前岳と滝ノ沢岳踏破狙い(1)。それを夕張岳ヒュッテ泊で計画を立てた。

 13年前は、林道工事で5kmほどの林道歩きを強いられたが、今回は、登山口まで車で入ることができた。まずは、宿泊用の荷物を預けるためにヒュッテ寄る。幸い、管理当番はHYML仲間で函館出身の大先輩・かわ健さんだった・・・数年ぶりの再対面。

○まずは、ユウパリコザクラとの対面を楽しみ

 かわ健さんに見送られて、馬の背コースへ取り付く。過去2回は冷水沢コースを登って馬の背コースを下っているが、馬の背コースの登りはきつい。樹間から翌日予定の滝ノ沢岳沢と西尾根が覗く。そのルートとなる南西面沢から岩壁直下までの急斜面と、西尾根から頂上岩峰への登りの斜度が心配になるくらいだ(2)

 冷水沢コースの分岐より先には、先行者の足跡は見当たらない。30分ほど先に本州からの8人グループが出ているのだが、こちらが先になったらしい。

石原平(せきげんだいら)の一面のシラネアオイの群落が見事・・・色が淡く、白っぽい花が多いような気がする(2)やがて、望岳台に到着。この夕張岳は、ここまでがきつい山で、この先は、花を楽しみながらの湿原などの漫歩コースとなる。
 望岳台と稜線で繋がっている滝ノ沢岳は、明日のルートの反対側の南面が見えている(3)。その右奧に芦別岳方面の山並みもやや霞みながら見えている(4)

 目は、これから進む夕張岳方面へ向く・・・3つの岩が見えるが一番上がガマ岩で、その先にどっしりとした頂上が待っている(5)



 前岳湿原はまだ多くの雪渓に覆われていたが、最初の目当てのユウパリコザクラは、がま岩の先の蛇紋岩崩壊地で待っていてくれた(6,7)
 かわ健さんが、「今年は、花が凄く多いです。自分が関わるようになって、こんなに多くの花を観たのは初めてです。」と話していたが、確かに、確かに、前回は数株しか見ることができなかった。 これも、ユウパリコザクラの会がロープを張って保護したりした努力が実ったのであろう。すばらしいことだ・・・。
 


花だけ見れば他のコザクラと区別が付かないが。
葉が白く粉を吹いたような白さと小ささが特徴

○次に,吹き通しのザレ場に咲くユウバリソウや多くの花々を楽しみに・・・

 さらに30分ほど進むと、吹き通しの手前から急に花の種類が多くなる。約1週間前に大千軒岳でも目にしたミヤマアズマギク、ミヤマオダマキ、エゾハクサンイチゲなどに始まり、吹き通しには、ちょうど咲き始めたばかりのユウバリソウの他に、やはり固有種と言われるが日高の山でも見たことがあるナンブイヌナズナ(ユウバリナズナ)、珍しいアポイタチツボスミレ、ミヤマキンバイなどが咲き、ユキバヒゴタイも小さな蕾を付けていた。これらの花々も前回より株が増えていて、しっかりと足を止められてしまった。

 吹き通しの前後から頂上までの間に目に付いた主な花々

ちょうど咲き始めたこの山の固有種ユウバリソウ

ナンブイヌナズナ(ユウバリナズナ)

アポイタチツボスミレ

ユウバリキンバイ(葉の切れ込みが深い)

タカネグンバイ

ミヤマアズマギク

ミヤマオダマキの蕾

エゾノハクサンイチゲ

コミヤマカタバミ

コメバツガザクラ

ウラシマツツジ

キバナシャクナゲ

 花々を十分満喫して、頂上への急な登りを開始する。前回も思ったが、この最後の登りは、疲れた身体には結構堪える。頂上直下の窪地には夕張神社が祀られている。信仰登山の歴史のない北海道の山では珍しい(下左)。頂上は一番乗りだったが、生憎、到着したころにはガスに包まれてしまった(下中)
 暫くして、頂上から南側へ連なる稜線上の尖ったピークが姿を現す・・・どう見ても、そちらの方が頂上より高いように見える。気のせいだろうか?地図を見ても、両側の崖マークしか記述されていないので確かめようがないのが残念である(下右)
 つづく

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