羊蹄山(1898m)M <HBCテレビ番組同行撮影取材登山>
喜茂別コース 2名  13,6,26
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HBCテレビ番組の同行撮影取材でマイナーな喜茂別コースから14回目の登頂
5:40 中山峠発
6:10 喜茂別集合
登り
地点
下山
 6:30
10:20
----
登山口
頂 上
(撮影)
16:00
13:20
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[3:50]所要時間[2:40]
19:30 帰宅
                         
  HBCの7/2(火)14:50からのテレビ番組「グッチの今日ドキッ!」の中で、15:40〜16:00頃に登山の特集番組が放送される予定。
その中で、「遅くから山を始めて、今すっかりはまりこんでいる人」ということで、自分に白羽の矢が立ったらしく同行取材の申し込みをいただいた。

 最初は、こちらの山旅のスケジュールに合わせ、6/21に富良野西岳の予定だったが、悪天候のため中止。その時点で、6/26に延期。せっかくであれば、映像的にも、山の知名度的にも、羊蹄山が良いだろうとのこちらの提案で、天候に恵まれたこの日の決行となった。

 中山峠の道の駅で夜を明かし、 夜明け前の羊蹄山の写真が撮る(1)HBCのNiさんと喜茂別で合流し、マイナーな喜茂別コースの登山口を目指す。このコースを選んだのは、過去13回登っている中で、往復は一度だけで、あとは京極コースを登ってこのコースを下った循環縦走が一度だけだったことによる。なお、Niさんは大雪の山は何度も登っているが、羊蹄山はなぜか未踏だったとのことで、新鮮な感動で映像を撮ることができたようだ。

 このコース特有の変化に乏しい急登が続く。しかし、この山の4コースの内、もっとも荒れていない歩きやすい登山道である。合目標識のないコースなので、GPSの高度だけが楽しみである。

 900mを越えた辺りで、樹間から雲海の上に頭を出している尻別岳やその後ろの徳舜瞥岳などの展望が広がった(2)

 1500m手前で、左側の沢型の側へ出る。まだびっしりと上から下まで雪渓で埋め尽くされている(3)前回のこのコースを登ったのは97年だったが、同じ頃の6/22だった。そのときは、この雪渓はなく、9合目の下辺りに残っていた雪渓の雪解け水が岩盤の上をごうごうと流れる「幻の川」を目撃している。それを今回も楽しみにしてきたが、今年は無理のようでがっかりである。今年の雪解けの遅さはやはり異常なようだ。


 1500mを越えると、森林限界の上に出て、眼下の展望が広がる。いろいろな山に登っているが、眼下の平地との高度感はこの山ならではのものであろう(4)。1600mを越えると、笹もなくなり、ハイマツも出現し、高山帯の雰囲気となる。Niさんのザックは自分の倍はあろうかと思われる大きさだ。カメラはハンディタイプのものだが、三脚や他の機材がたくさん入っているようだ(5)

 頂上が右上に見える辺りで、上から自分の登る様子を撮られ、岩場に腰掛けて最初のインタビューを受ける。カメラに向かって話すのは緊張して、思うように的確な答えが出てこないのがもどかしい。


 ガスの切れ間から覗く青空と頂上稜線への斜面の眺めがなんとも良い雰囲気を醸している(6)。周りに花々も多く出現してくる。ここのハクサンチドリは非常に色が濃い感じだ(7)


 この喜茂別コースは、頂上へ直接出る効率的なコースである。途中で撮影をしながらも、4時間弱で頂上に到着。ちょうど、7〜8名の女性グループが休んでいた(8)その面々が「あれ、見たことがある」「坂口さんでない?」「そうだ坂口さんですよね」「いつもホームページを見せて頂いています」「新聞の連載も楽しみに読ませてもらっています」「放送はいつですか?」などなどと賑やか・・・Niさんもびっくりした顔でその模様を眺めていた。聞いてみたら札幌からのグループだった。HPにアップしてある自分の顔を、よく覚えていてくれるものだと感心してしまう。

 まず、噴火口の父釜の中を覗く。まだ北面には雪が残り、火口底に初めて目にする青い沼ができていた。これも、この時期ならではの「幻の沼」であろう(9)


 頂上でもインタビューを受けた後、Niさんは三脚を組み立てて、本格的な撮影に入った(10)30分ほどして、花の多い頂稜を下り、父釜と母釜のコルを目指す。辺り一面を覆い尽くす感じで咲くミヤマキンバイの絨毯がみごとだった(11)(個々の花の写真は下段にまとめて掲載)

 途中の花々や展望を撮影しながら父釜と母釜のコル付近まで下る。そこで、Niさんは再び三脚を組み立てて、じっくり花々や噴火口などの撮影に努める(12)

 一通り終わって休んでいるところへ、避難小屋の管理人が通りかかり、しばらくいろいろな話に興じる。新しい避難小屋の工事が始まっていて、10月には完成するらしい。

 再び頂上へ戻り、三度目の三脚を組み立てての撮影。最後のインタビューを受けたが、結局最後までNiさんの意図に即した肝腎な対応ができず、悔いが残る結果となった。

 ひとつの花を撮影するにも、じっくりと多くの時間を費やすのには驚いた。結局、頂上に着いてから、下山に掛かるまで、3時間を費やしての撮影取材となった。それを5〜7分ほど?に編集するのは大変だろうと思いながら見ていた。おまけにこちらのしどろもどろのインタビュー対応である・・・。こちらのインタビューはカットしてもらい、羊蹄山の素晴らしさを十分満喫できる内容で編集してもらいたいものだ。

 なお、このNiさんは、今年の2/17に、TBS系で全国放送されたHBC製作の「天空の方舟」(大雪山を舞台にしたドキュメンタリー番組)のディレクターを務めた方だった。1日一緒に同行させていただき、いろいろ放送番組制作の裏話や苦労を聞いたり、この目で見たり、山談義などなど、非常に楽しくも充実した一日だった。彼自身も初めての羊蹄山に感激していただけて、こちらとしても大満足である。

 7/2放送の番組内容は、20分ほどの中に、この羊蹄山と自分の他に、初心者と同行取材をする黒岳(7/28取材撮影)、白雲岳での登山者へのインタビュー(7/23〜24撮影)の3つの内容で構成されるらしい。Niさんは、わずか1週間の間にそのすべてを一人で撮影に当たった。そして、残り3日間ほどで編集・・・いやはや、大変な仕事である・・・出来上がりが楽しみである。放送当日は、また山旅中なので、録画をした上で、現地で観るようにしたいものだ。


<目に付いた主な花々>

ハイマツの花

エゾノツガザクラ

キクバクワガタ

イワベンケイ

イワウメ

コケモモ

メアカンキンバイ

ミヤマキンバイ

タルマエソウ(イワブクロ)の蕾


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