宿弗山(しゅったやま)(867.4m) <穂別町/平取町> 
  単独 08,6,10
山頂の直ぐ下まで続いている林道を利用して、穂別町(胆振)と平取町(日高)の境界稜線上に聳える名前が気になっていた山へ

穂別町安住地区
川東林道
ニタカイ林道
登山地点下山
5:15
5:25
5:35
登山口
頂 上
北ピーク
5:55
5:45
5:35
[020]所要時間[0:20]
北戸蔦別岳登山口へ

 夕張山系から南に延びる穂別町(胆振管内)と平取町(日高管内)の境界稜線上のハッタオマナイ岳の南に位置する800m超峰である。岳友の「地図がガイドの山歩き」チームと「山の時計」のEIZIさんたちの「沢から登ったら、頂上近くまで立派な林道が延びていた」という情報をいただいてから、この山名と共にその林道の入口もずっと気になっていた。

 宿弗と書いて、なぜ、「しゅった」と読むのか不明だが、東側にこの山を源流とするシューター沢があるので、この字を当てたのであろう。しかし、「地図がガイドの山歩き」のこの山のページによると、シュクドルというアイヌ語ならば、「熊が転げ落ちる山」という説も成り立つらしい。

 その後、やはり岳友であるHa山岳会のメンバーとKo玉さんが、この林道を見つけて登ってきたという詳しい情報をいただいて、このたびの北戸蔦別岳〜幌尻岳縦走の前段として挑戦することにした。



 穂別町市街地の農村公園駐車場で夜を明かして、夜明け前に穂別町の安住地区へ向かう。パンケシケレベ沢沿いに延びる川東林道へ入る。1km地点にゲートあり(鍵必要)。その林道を詰めると標高点301でT字路にぶつかる。そこを左折して更に進むとニカタイ沢にぶつかる。ここまでの林道は25000の地図にも掲載されている。この先で地図に掲載されていないニカタイ林道が山の方へ向かって延びている。

 その林道なりに進むと、正面に頂上が見えるところに「鵡川水源森林総合整備事業」の立派な看板が立っている。平成3年〜12年に掛けて大々的に行われたらしい(1)遠くから眺めても頂上稜線一帯のその様子がよく分かる。

 向かう途中から太陽が昇り始め、穂別の鵡川流域一帯が朝靄に覆われた様子(2)や、朝日に輝く坊主山も見えてくる(3)
途中、崖崩れ箇所が数カ所あり、大きな石を何個も除けて通過したり、陥没した穴をかわしたりするところもあった。

 入口から12kmで、頂上から延びる南尾根のピークにある駐車場跡のような地点に到着。そこから頂上が見え(4)、尾根上には立派な作業道が続いている(5)

 その作業道を辿って10分も掛からない内に頂上に到着。道の右側に少し刈り払われたような所があり、そこを覗くと三等三角点(点名・宿弗)があった(6)
  
 頂上からの展望はやや霞んで遠望は利かないが、、東側に日高山脈の山並みが連なり、特にこの後に登る予定の幌尻岳と戸蔦別岳もぼんやりと見えているのがうれしい(7)

 このほかに鵡川を挟んだ西側には、9年前に登った坊主山や北の夕張岳なども見える。もっとスッキリと晴れていれば、かなり展望のいい山のはずだ。

 更に、北側には、こちらより高く見える(実際c870mを越えているので高いのだが)北ピークまで立派な作業道が続き、西斜面一帯がきれいに整備されているのが目に入ってくる(8)


 この頂上からは、その北ピークが邪魔になって、 5年前の冬に「地図がガイド」チームとHa山岳会のメンバーと一緒に登ったハッタオマナイ岳が見えないので、さらに北ピークまで進むくことにする。

 北ピークからは尖った984ピークとその右奧にハッタオマナイの頂上部分だけではあるが、見ることができて満足だった(9)

 わずか40分ほどの早朝散策程度の山行ではあったが、以前から気になっていた新しい山を一つ増やすことができた満足感に浸り、長い林道を下り、平取町経由で、次の目的地である北戸蔦別岳登山口のある日高町へ向かう。


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