ハッタオマナイ岳(1021m) ペンケポロカアンベ沢川尾根ルート  6人 03,2,16

昨年の年末に単独で挑戦したが、吹雪模様になり、600m附近で撤退してきた再挑戦に、偶然頼もしい同行者を得て、無事登頂。

 4:50 札幌・大谷地発  (高速利用)
 6:40 石勝樹海ロード・福山パーキング
登山地点下山
 7:30
 7:40
 9:00
11:00
ペンケポロカアンベ沢林道取り付き
尾根取り付き(200m)
618ピーク下林道(550m)
頂  上
13:10
13:05
12:00
11:15
[3:30]所要時間[1:55]

13:50 鵡川町営はくあの湯(入浴)  (高速利用)
20:00 函館(帰宅)

GPSトラックログ(92kb)<登り〜赤色、下り〜青色>
 この山は、胆振支庁と日高支庁(穂別町と平取町)の境界線上に聳える一等三角点の山である。昨年暮れの12月28日に、『ガイドブックにない北海道の山50』(八谷和彦著)を参考に、単独で挑戦し、吹雪模様になって来たので、600m附近で撤退していた山である。

 密かに、4週連続のスキーマラソン大会後の日曜日は「この山への再挑戦」と決めていた。ところが、たまたま3日前に、この山を途中撤退した次の日にシキシャナイ岳に案内してくれたsaijhoさんから「16日に、ハッタオマナイ岳に5人を案内して登る予定」とのメールが偶然届く。渡りに船とばかり同行を願い出る。ついでに、ルートを年末に辿った決壊している林道ルートは大変なので、200m附近から北側の尾根に取り付くルート取りをお願いする。彼も、私のmyHPのシキシャナイ岳のぺージの後ろに掲載してある「ハッタオマナイ岳情報」を参考に、そのつもりでいたらしい。

 前夜は、図々しくも、1週前の札幌国際スキーマラソンを機にお付き合いいただくようになった札幌のMaさんとの懇談を兼ねた一宿一飯のお世話になる。早朝、5時前に出発し、夕張紅葉山まで高速に乗り、集合場所の石勝樹海ロードの福山パーキングを目指す。天気予報は下り坂ではあるが、曇り空の下に目指すハッタオマナイ岳の姿は見えている。同行メンバーはsaijhoさんをリーダーに、同じチロロの会のNaさん、はまなす山岳会のAさん、Sa女史、Ko青年、及び無所属の私の6名である。saijhoさん以外は初対面であるが、AさんはときどきmyHPを見ていてくれてるとのことである。

 結果的に私の年末の挑戦が偵察の働きをしていたことになり、私の車が先頭になり、鵡川沿いの道を南下する。大崩という採石場付近から林道に入る。林道の入り口で山の写真を撮る。頂上は顕著に尖った987ピークと984ピークの中間の後ろの方にやや盛り上がった形で見えるだけである(1)。鵡川に架かる橋を渡り、工事の関係で年末時も除雪されていた林道を辿る。橋の手前にはゲートがあるが、今回は開いたままであった。除雪されている林道をペンケポロカアンベ沢川の橋を渡ったところまで入る。そこが今回の登山口となる地点である。そこに車を止めて出発の準備をする。前日のものと思われるスキートレースが認められる。

 ペンケポロカアンベ沢川林道跡を10分ほど進み、200附近から、414ピークから伸びている尾根に取り付く。トレースも同じコースを辿っているようである。結構な急傾斜の林の中を細かいジグを切って登るがで、雪が少なく、表面が凍っているので、鹿道を利用したツボ足のトレースも見られる。確かにスキーで下るには難儀しそうな斜面である。やがて414ピークに乗る。樹間から鵡川を挟んで向かい側に名前の通りに木の生えていない坊主山(99,8,15に登頂)が覗く。次に尾根伝いに618ピークを目指す。550m附近まで登ると立派な林道に出る。ここでまでで1時間半ほどである。ここで一休みをするが、目指す頂上方向はガスが掛かってきているのが残念である(2)。

 そこから、等高線沿いに618ピークを巻くように伸びている林道を利用し、987ピークから伸びるやや傾斜が緩めに見える尾根に取り付く。この尾根は年末に自分も沢からまっすぐ登って来たときに辿った尾根のようである。やがて、600m附近の急斜面で、そのときは見つけられなかった伐採道跡が上に伸びていて、そこにトレースもついているので、その跡を辿って(3)、八谷氏が“見晴らし台”と記載している690m地点に乗る。そこで、再び休憩。

 その後、987ピークから伸びる尾根を辿るが、800m附近からはガスの中に入り、樹氷が出現する(4)。900附近は樹林限界のような真っ白い一枚バーンが広がっている。帰りの滑降を楽しみにしながら、987ピークをかわし、トラバース気味に頂上とのコルを目指すが、ガスの中で見通しが利かず、ややコルの手前で細く雪庇が発達している主稜線に出る。一端コルまで下り、頂上のように見える平らなところへ出るが、GPSで確かめると、もう少し先である。そこから5分ほど細い急な尾根を登ったところで(5)、一等三角点の杭が頭を出して、その上のダケカンバの木の枝に赤い布がぶら下がっている頂上へ到着。

 記念写真を撮り(6)、シールを剥がし、15分ほど休み、下山開始である。細い主稜線を下り、コルから987ピークの下の急な樹木の生えていない雪崩の危険性もありそうな西斜面を一直線に斜滑降で横切って900m附近の尾根をねらう。saijhoさんが「固まらないで滑った方がいいですよ!」と呼びかける。帰りの滑降が楽しみだった広い樹木の生えていない一枚バーンのような地点へ到着。そこで、トップを切って、気持ちのよいターンを刻んで立ち止まったら、どうも登ってきた尾根の東側へ下りすぎたようである。早速GPSを取り出して、軌道修正である。無事登りのトレースを見つけ、600m附近まで下り、そこから下の林道までのショートカットできる急斜面の滑りを楽しむ(7)。

 林道を辿り、登りで休んだ林道から尾根に下る地点に到着する。ちょうど12時のサイレンが聞こえる。少し尾根の上を進み、次のピークへの登り返しを避け、コルから南斜面をトラバース気味に下る。地図には現れない小さくて深い沢地形が次々と現れ、結構難儀する。おまけに雪面が堅くなって来たので、ちょっと広めの沢を下って、ペンケポロカアンベ沢川へ下ってしまうことにする。下りたところが、尾根取り付きの400mほど手前であった。そこから荒れた沢の中を下り、尾根取り付き地点から登りのトレースを辿り、ゴールイン。

 帰路途中の鵡川町営温泉・はくあの湯で汗を流し、他のメンバーと別れ、帰路に就く。

saijhoさんのページも見たい。


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