(知内)燈明岳(577.4m)〜奥丸山(850m)(知内)丸山(665.4m)
頃内川ルート・循環縦走  単独  山スキー 07,3,16

          3月になって今シーズン初の山スキー登山で、知内山地最高峰を中心とした循環縦走

 5:15 自宅発
 6:30 頃内林道・送電線下
     (除雪最終地点)
登下山
地  点
 6:45
 7:30
 8:25
 8:55
 9:45
10:00
10:10
10:30
10:55
11:10
11:40
12:00
12:25
12:55
送電下
林道から尾根へ
燈明岳
641ポコ
奥丸山
最高峰
奥丸山
下り尾根分岐
丸山着
丸山発
下り尾根分岐
653ポコ手前コル
頃内川渡渉
送電線下
[6:15]
所要時間
13:20  こもれび温泉(入浴)

 知内市街地の後ろに稜線を連ね、末端は矢越岬となって津軽海峡へ突き出す山地を知内山地という。この山地の最高峰は、826.3m(点名・奥丸山)の直ぐ西の850m峰である。奥丸山へ続く尾根の途中に燈明岳が、稜線の東に一等三角点の丸山が聳える(1)今回はこれらの山々の循環縦走にトライした。

 2年前の4月に知内山地の西側に聳える福島町の岩部岳に登って以来、いつかはこの最高峰に登らなくては・・・と思っていた。地図を眺めている内に、頃内川の両側の尾根を利用すれば、丸山からは途中まで戻らなければならないが、上記の山々を巡ることができることに気づき、ずっと温めていた計画である。

 暖冬少雪で2月はすでに春山モードであったが、3月に入って、冬へ逆戻りでもしたかのように雪が降り続いた。ようやく天候が回復したので、新雪が覆っていることと急な狭い尾根もないことから、今シーズン初の山スキーでこの計画を単独で実行に移した。

 知内市街から頃内川沿いの林道に入ると、2kmほど先の送電線下まで除雪がされていた。この地点の川に取水口があるので、その管理のために常にここまで除雪がされているらしい。

 ○まずは、燈明岳へ
 そこに車をデポして、新雪が15cmほど積もっているその先の頃内林道を進む。1kmほどして林道分岐にぶつかる。右の沢地形に続く地図には記載のない林道を進む。右に平行して延びている尾根に取り付かなければならないのだが、そのまま進んでいく。やがて林道が反対側の尾根に折れ曲がって上がっていく地点で林道と別れてスキー脱いで渡渉する。急斜面をジグを切りながら一気に標高差100m登り、400m付近で燈明岳に繋がる尾根に乗る。尾根を進むと目の前に燈明岳のピークが見えてくる(2)

  左から巻くようにジグを切りながら登り詰めると、赤い屋根の祠が建つ燈明岳頂上に到着(3)2時間の予定であったが、20分ほどお釣りが来た。5分ほど休んで、次の641ピーク手前のコルへ下る。




○次に、最高峰奥丸山を目指す
 641ピークへ続く尾根には、天に向かって大きく枝を広げるブナの大木が何本も生えている(4)それらを見上げながら、641ピークを越えると、2年前の台風で折れたらしいブナの枯れ木が目に付く。その尾根の先に奥丸山と最高峰が待っている(5)

 656ポコを右から巻いて、奥丸山へ続くブナ林の尾根を登っていく。この辺りになると、新雪が30cmほどの深さになるが、気温が低く、軽い雪なのでラッセルの苦労はない。

 ちょうど3時間で福島町との境界線上の奥丸山へ到着する。南側に海が広がっているのだが、はっきりしないのが残念である(6)そこから最高峰のコンタ850mの最高峰目指す。わずか15分で念願の知内山地最高峰に立つことできた。このピークに立った人間はこれまでに何人いるのだろう。まったく情報は見当たらない。残念ながら大千軒岳方面は雪雲に覆われて、岩部岳も見えない。5分ほど休んで、さきほどピークに立った端正な奥丸山へ戻る(7)

○稜線上を進み、一等三角点の丸山へ
 奥丸山に戻った辺りから、急にガスに覆われ、吹雪模様になってくる(8)丸山へ行くのを止めて、登ってきたルートを戻ろうかと迷うが、GPSにルートを入れてきていることもあり、そのまま稜線上を進む。そのうちに雪が止み、ガスも晴れてきてホッとする。

 いくつものアップダウンを繰り返しながらも下っていく。途中で尾根を間違って戻ったりしたが、下りに使う尾根の分岐から目指す丸山が見えてくる(9)710ポコで福島町との境界線から別れて、更に東へ下り、丸山手前コルに下り立つと北側に知内発電所が見える(10)雪庇の発達した稜線を登り詰めて、一等三角点が設置されているはずの丸山に到着。最高峰から約1時間、スタートから約4時間であった。

 一等三角点の山であるが、北側は樹林で遮られている。ここの頂上は、夏も一等三角点マニアに登られているのであろう。来し方を振り返るとガスも上がって最高峰と手前の奥丸山と越えてきたピークも見えるのがうれしい(11)











 南側には小谷石の集落が見えるはずだが、霞んでよく判らない。しかし、その上の端正な台形をした548.6ピーク(点名・福島境)が目を引く。昼食を摂りながら15分ほど休む。車の回収がなければ、この丸山から直接涌元の方へ下りる尾根を下りたいところだが、諦めて、トレースを辿りながら下り尾根の分岐を目指す。

○途中の尾根まで戻り、頃内林道へ
 130mほどのきつい登り返しを30分で尾根分岐に到着。まだ登り返しがあるので、シールを付けたまま広い尾根を下る。しかし、目の前に越えなければならない653ピークが迫ってくる。そのピークを越えて尾根をそのまま下る予定だったが、あまりにも標高差が大きい。登り返しは止めて、コルからそのまま下の頃内林道を目がけて、トラバースしながら下ることに予定を変更する。頃内川を挟んだ向かい側には、登りで越えた641ピークとその右に燈明岳が見える(12)

 シールを外して、滑降モードに入る。わずかながらのオープン斜面で小回りを楽しむが(13)もし、立木にでも衝突して怪我などしても、誰も助けに来てくれないところである。誰も見ているわけでもないので慎重に下る。

 下まで下りないうちに、トドマツ林の中に続く林道に出る(14)このまま下ると、いずれは頃内林道へ繋がるはずである。結構斜度のある林道で心地よい滑走を楽しむ。案の定、頃内川沿いに下りる。途中、スキーを脱いで渡渉しなければならない所もあったが、やがて、林道分岐で、登りのトレースに合流する(15)

 予定より1時間早い6時間15分でゴールイン。まず、こもれび温泉へ向かい汗を流す。温泉から上がった後、知人の所へ寄って、1時間半もお喋りして帰路に就く。

 今シーズン初の山スキー登山で、念願の3山を一気に登りことができて大満足の山行であった。


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