5:35 自宅発
7:00 福島町千軒・林道入口
登山 | 地点 | 下山 |
7:10
9:00
10:20 |
林道入口
林道終点
頂 上 |
11:00
12:00
13:00 |
[3:10] | 所要時間 | [2:00] |
13:30 知内町営こもれび温泉(入浴)
15:45 帰宅
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この山は、国土地理院の
日本の山岳標高1003山に選ばれている山で、
矢越岬の根元に飛び出るように聳えていて、以前から気になっていた福島町の山である(1)。登山道はないので、残雪期の山スキー登山の計画で2年ほど前から狙っていた。
山名の由来は、福島町の辺境の地として有名な岩部地区に川口を持つ岩部川に由来するものであろう。(岩部の意味は不明)
ルートは福島町千軒地区から知内川の支流である大川や縮辺川沿いの林道利用でいくつか考えられるが、今回は大川沿いの林道を利用し、標高250m付近の分岐から左側の林道を終点まで詰めて、頂上下の北斜面を登るコースを選んだ。
前日になって、天気予報がよいので、最近山スキー登山のよきパートナーとなっていただいているFuさんに電話を入れ、急遽実行となった。いつも通り函館市亀田支所の駐車場で落ち合い、国道228号線を走って福島町千軒地区を目指す。千軒地区の綱配橋を渡って直ぐ左側の道を入り、知内川を渡ったカーブ地点に林道の入口がある。案の定、林道は除雪されていないので、その入口の駐車帯に車を置いて出発する。
まだ、気温が低く、雪が締まっているので、Fuさんはスキーを担いだまま、私はスキーを着けて歩き始める。
高台に上がると広い畑が広がって、その先に目指す岩部岳が見えている(2)。
やがて、川沿いの林道へ出る。道端のネコヤナギの芽もふくらみ、フキノトウもあちこちで顔を出している(3)。25分ほどで、「大きい沢林道・大きな沢支線」という珍しい林道標識の建つ分岐を右に進む。また、橋を渡り、尾根を巻くように進み、深い大川沿いの右岸に続く「大きな沢林道」をのんびりと歩く。
途中から、まだ真っ白な大千軒岳が見えてくる(4)。標高200m付近で、再び林道の分岐にぶつかる。ここは左へ進む。その直ぐ南側の急な尾根を登っても頂上へ行くことはできるが、スキーでの上り下りはきつそうである。
そのまま左の林道を終点まで進むと正面に頂上が見えてくる。ただ、その下の斜面に取り付くまでには手前の複雑に入り組んでいる沢が気になる(5)。
地図上の林道終点より少し手前の標高290m付近が終点で、「大日如来」と赤いペンキで書かれた大きな岩がある。その先の深い沢の左側一帯はトドマツ林である。
トドマツ林の中を進みたいが、人工林なのに、あまりにも密生していて思うように歩くことができない。仕方ないので、尾根の縁を巻くようにして進んでいく。いくつか沢にぶつかるが、浅いところのスノーブリッジを渡り、最後は源頭を巻くように進み、頂上の方向へと進んでいく。
やがて、トドマツ林を抜けると、ブナとダケカンバの疎林帯の急斜面となる。スキーの滑降には美味しそうな斜面をジグを切って登っていく。後ろを振り返ると七ツ岳や大千軒岳が見える(6)。
頂上の少し東側で稜線に乗るが、その手前で南側から登ってきてUターンしている古いクマの足跡と思われるものを発見する。もう、冬眠から覚めたのであろう。
稜線に乗ると、南側の展望が広がり、津軽海峡とその先に下北・津軽半島が、眼下に岩部地区の集落が見えてくる(7)。東側には上磯の海岸線や当別丸山、そのずっと奥に横津連峰が霞み、函館山も島のように微かに見える。
また、矢越岬のゆったりとした最高峰はこちらより高い826.3mの無名峰である。地図を見ると三角点が設置されているようである。Fuさんと「向こうの山も登りたくなるね〜。」と話しながら遮るもののない360度の展望を楽しむ(8)。
大千軒岳は立木が邪魔してすっきり見えないので、少し北側へ下りるとはっきりと見えるようになる(9)。強い海側からの風を避けて昼食タイムにする。春のポカポカ陽気を期待したが、太陽は薄い雲に遮られて結構冷えてくるので、がっちりと着込んでしまう。
40分ほど休んで、下山開始である。頂上下の疎林帯はスキーの最高の斜面であるが、今回は兼用靴ではなくプラブーツを履いてきたので、足首がふらついて、思うようなターンを刻むことができないのが残念である。
その下のトドマツ林は、植え込みの間の広いところを繋いで見たが、少しずつ上の方へ上がっていくので、最後は狭い樹間を掻き分けてながら苦労して下り、林道終点に下りてホッとする。
あとは、歩くスキーモードでのんびりと林道を下るだけである。道端の雪の溶けた斜面にギョウジャニンニクを探しながら下ったが、見つけることはできなかった。ちょうど2時間で車のデポ地点へ到着する。 帰路、知内町営こもれび温泉にのんびり浸かって、家路につく。