4日目 3/22  コラタベラからランタン村へ


ゴラタベラ発8:10<3,010m>〜ランタン村着11:20<3,450m>  (午後) 高所順応  テント泊

○予想外のドカ雪の中をひたすら歩く

 朝起きたら、みぞれが降り、一面の銀世界に変わっている。ツアーリーダーから「天候待ちにしま〜す!」の声が掛かる。それでも、6時過ぎには、それぞれのテントに熱い紅茶とクッキーが配られ、その後、お湯の入った洗面器まで持ってきてくれる。それで顔を洗い、歯を磨く。

 7:00には、朝食が用意される。食べ終わって天候待ちしようと思っていると、「天候が回復しそうなので、出発しましょう!」とのことで、慌てて、荷造りをし、8:10には出発する。なんとポーターの中にはサンダル履きの素足の人までいるのには驚いてしまう。多分雪が降るなどとは予想すらしていなかったのであろう。自分も、登山靴ではなく四国遍路のときに履いたオフロード用のウォーキングシューズしか持ってこなかったことを少し悔やむ。もちろん、ゴアテックスでもないので、濡れるのは覚悟である。

 全員雨具に身を包み、昨日とはすっかり様相の違った道を進む。昨日ヘリの着陸した地点も真っ白で、進む先すらガスに覆われて見えない(1)。

 止みかけたみぞれ気味の雪もまた降り出して、徐々に標高を上げていくと、雪もどんどん深くなってくる。眺望もなく、ひたすら前の人のトレースを辿るだけの雪山トレッキングの様相を呈してくる。1時間ほどで、つづら折りの急斜面を登り切ると、タンシャプというロッジ村に到着する。ここで一休みである(2)。

 やがて、雪で覆われた吊り橋に差し掛かる。ただでさえ苦手な吊り橋なのに、足下が滑りそうで余計怖い。前の人との距離がどんどん開いていく(3)。

 出発して3時間ほどで、ランタン村へ到着する。村の入口付近にはロッジが数軒固まっていて、その奥に民家が見える(4)。ここはこのランタン谷の定住集落の最後の村だそうである。雪はようやく止んで空が心なしか明るくなってくる。

 ○ロッジの中や周辺でのんびり過ごす

 ロッジの中へ入ると、ストーブが焚かれ、熱いレモネードが用意されている。冷えた体にうれしい心配りである。

 我々がロッジで休んでいる内に、積雪が25cmほどになったテン場の雪除けが進められている。見ると、雪掻きの道具すらこのロッジにはないのである。熊手のようなもの一つと数枚の大きな金属のお盆で雪を懸命に掻いている。冬でもこのような雪は珍しいそうである。ようやく雪が除けられて、テントの設営が完了する(5)。

 昼食はインスタントラーメンとサンドウイッチ、野菜サラダ、皮の着いたままのジャガイモの蒸し煮?などが出される。熱いインスタントラーメンもうれしかったが、このジャガイモが非常に美味しいのである。粒は小さいが皮をむくと黄色っぽい粉ふきいも状態である。バターを付けて食べると絶品である。10個ほども次々と食べてしまう。

 昼食後、外は雪が深くて村の探索もできず、ロッジの中で過ごす。そこの女将さんがお土産用の毛糸で編んだ手袋、帽子、マフラーなどを出してくる。暖かそうなので、マフラーと手袋を買う。値段交渉をし、それぞれ20ルピーずつまけてもらい、マフラーは230ルピー、手袋は280ルピーであった。

 やがて、太陽が出てきて、ロッジの中にいるよりずっと暖かいので外に出る。陽光はまさに夏のそれである。ロッジの前で子供たちを相手に雪合戦をして遊ぶ(6)。しかし、再び曇天となってくるとまた寒さが戻ってくる。夕方になると粉雪が降ってくる。また積もりそうな気配である。

 夕食は、カレーライス、手作り餃子、みそ汁、春雨サラダ、野菜のおひたし、フルーツヨーグルトであった。夕食が済むとすることもないので、濡れた靴をロッジのストーブの側に置き、サンダルに履き替えて、19:00ごろにはテントの中に潜り込む。

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