[31] ペテガリ岳(1763m) 西尾根コース 94,6,19 天候 晴れ

長い尾根歩きの後だけに、一人占めにできた中日高の大パノラマに感動
  
6/18(土)
12:30 自宅発(八雲)
17:00 静内(買い物)
19:00 登山口(ペテガリ山荘前)
            ※テント泊
6/19(日)
登山  地 点下山
3:55
5:00
6:40
7:50
登山口
1,050mコブ
1,302mコブ
ペテガリ岳頂上
11:50
11:00
10:00
 8:55
[3:55]所要時間[2:55]
12:10 登山口発
14:15 静内
17:15 蟠渓温泉(入浴)
20:00 帰宅


2003年情報
 1995年以来通行禁止になっていた西尾根ルートの登山口であるペテガリ山荘までの林道が、山荘手前9km地点まで通行できるようになったようなニュースが流れましたが、今年行った人の話によると、まだ通行禁止のままのようです。
 昨年までと同様、神威山荘からペテガリ山荘までの山越えルートしかアプローチはできないようです。

  「日高一の秀峰」「遥かなる山」などといわれる名山・ペテガリ(1)への挑戦。 3週連続の日高通いである。天気予報は良くない。時折の霧雨の中、半分諦めの境地で、静内から実に68km(内未舗装50km) の道道静内中札内線の山道を2時間掛けてペテガリ山荘前の登山口到着。すでに車4台が到着(次朝は全部で6台)しており、心強い。雨の心配がなさそうなので、テントを張って夕食。

 3時55分登山開始。上空は曇りだが、晴れ間も覗いている。それがもっと広がることを期待しながら出発。 同時にもう一人が出発、10分程で離れてしまい、あとはいつも通りの一人歩き。 とりあえず 1050mコブ地点を目指す。小沢沿いから西尾根の取付に入る。踏み慣された笹藪とトドマツの林の中の道をジグを切って進む。途中、近くの笹藪でガサガサと大きな動物が動く音がする。ドキン! 熊!、慌てて笛を吹く。音が静まる。ほっとする。その方を見るのが怖いので、急いで歩を進める。さらに15分程行くと、また同じ状態が発生、その後、時折笛を吹きながら進む。涼しいのでそれ程汗はかかないが、夜露でズボンがぐしょぐしょ。
1839m峰を中心とした山並み
 予定通り5時に 1050mコブに到着。しかし、感激の対面となるはずの1839峰やヤオロマップの峰々は黒い雲で覆われたまま、雪を詰めた険しい山肌のみ・・・。もちろんこの辺から頭を見せるはずの目指すペテガリも黒雲の中。不安で足取りはゆったり、お陰で疲れない。その後、頂上への直登部のコルまで2時間、200m前後の登り下りを7〜8回繰り返す。振り返る日高側は晴れて展望が広がり、徐々に雲が上がっているように感じるが、目指す山の方は 1500m程度から上は黒い雲で覆われたまま。
南日高の眺望
 1302mコブにも予定の時刻に到着。励ますようにペテガリ頂上を覆う黒雲の横から太陽が顔を見せる。隣の中ノ岳がくっきりと姿を見せる。しかし、風が物凄い音を立てて谷間を吹き渡り、上空から千切れた雲が谷間へ吸い込まれて行く。 最後の下りを下り、いよいよ頂上へ高度差600mの直登に取り付く。先週の楽古と神威で慣れており、ただ黙々と高度を稼ぐ。中ノ岳越しに雲が上がり、先週訪れた神威岳が雄々しい姿を見せ始め、感激の対面。目指す頂上はまだ黒雲が覆っているが、絶対晴れるという確信を持って歩を進める。半分くらい登ったところで真上に続く鋭い円錐形の頂上が姿を見せ始め、嬉しくなって足取りが軽くなる。
頂上標識
 予定の時刻より5分早く、到着を待って晴れ渡ったかのようなの頂上へ一番乗り。見渡せる限りの日高の山々が全部見える。北側には、シビチャリ、1839、ルベツネ、ヤオロ、日高幌尻、カムエク(2)、エサオマ、札内、十勝幌尻・・・南は神威、ソエマツ、ピリカヌプリ・・・・(3)東は阿寒の山々から東大雪の山々まで・・・・休む時間も惜しく、カメラのシャッターを押し続ける・・・天気予報が見事に外れ、これ以上の天気はないだろうと思われる展望である。日高山系の大パノラマを独り占めにしながら朝食をとる。贅沢の極みである。

 1時間ほど展望を楽しみ、下山し始めて少し下ると、朝一緒に出発した人が登って来た。その後、頂上への直登取り付きのところまで9人と擦れ違う。みんな異口同音に「もう登ってきたのですか?4時間で・・凄いですね。」と感心され、嬉しくなる。 登るときに目にできなかった頂上への迫力ある急斜面(5)、 1839m峰、ヤオロマップ、神威、中の岳などの姿を振り返りながら、7〜8回の登り下りを繰り返しながら下山を続ける。あとの楽しみは、登山口近くの水場の水である。腹一杯飲み、顔を洗う。
1302コブから振り返る頂上斜面
 予定より10分早く登山口へ到着。帰りにピセナイへ登って帰ろうかとも考えたが、途中の道の運転や疲れ具合から、来年の5月に日帰りで訪れ、まだ雪を被った日高連峰の姿を楽しむことに決め、整備されたペテガリ山荘の中を見て、カーブの続く山道を下る。

  途中、東の沢ダム、高見ダム、静内ダムの三つのダムがあるが、静内から50kmも入った高見ダムの湖底に沈んだ高見開拓地の歴史を刻んだ碑や記録の文や地図などを見て感激し、高見ダムの展望台に登ってダムを眺める。

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