七飯・大沼スキー場〜横津岳(1166m)〜精進川 99,3、21(日)
最高の条件に恵まれた「山スキーもどき」デビュー

10:10 七飯大沼スキー場
      高速リフト終点(955m) 発
10:35 1035mピーク
11:15 横津岳頂上(1166m) 着
         (休憩)
11:35    〃    発
11:45 1035mピーク
12:10 精進川林道(600m)
12:35 スキー場駐車場下(250m)

標高差時間
登り200m1:05
下り900m1:00
  リンク・メール仲間の「北海道のクロカン事情紹介」の長谷川さんのお勧めで購入した普通のアルペンスキーのビンディングに装着できるかがとの上がる「セキュラフィックス」を試すときが来た。スキーの技術を生かし、山歩きの幅を広げるための「山スキーもどき」のデビューである。
 
(リフト終点か望む横津岳と帰りに滑り降りた手前の斜面)

 七飯・大沼スキー場の高速リフトの終点から眺めては、「いつかはスキーで行ってみたい」という思いで眺めていた横津岳(1)薄曇り、無風、堅雪の上に10cm強の粉雪の新雪・・・・これ以上の条件はない。リフトを降り、シールを貼って、セキュラフィックスを着ける。用意していると、3人連れのグループがやはり山スキースタイルでシールを貼っている。初体験にもかかわらず、一人歩きだけに後から人が来ると言うのは心強いものである。
コースの概念図 
 左手の崖のような急斜面をかわし、頂上へ続く緩やかな斜面の雪原を進み、すぐに太いダケカンバの林の中に入って行く。なかなか快調である。振り返ると自分だけのスキーの軌跡がうれしい。地図で確かめると、広く緩い尾根の上を忠実に辿るだけで迷う心配はなさそうである。決まったコースや道や標識があるわけでない。全部自分でルートを決めなくてはならない。
後ろからやってくる3人連れ
 1035mピークを目指し、少し急になったダケカンバ林の斜面を大きくジグを切りながら進む。後ろから、3人連れがやってくる(2)。スキー靴の前傾がきついため、平坦なところは前のめり気味でやや歩きづらいが、登り斜面になると実に快調である。振り返ると噴煙を上げる駒ケ岳と噴火湾越しに羊蹄山も見えている。

 途中、ピーク横の崖状の上から精進川源頭部を覗く。下の方には、スノーモービルの跡が広がっている。(帰りはここを滑り降りることになるのだが、その時点ではまだ考えっていなかった。)
 
 1035mピークを越えた辺りで、後ろから直線的に歩いて来た3人連れに追いつかれる。彼らは横津まで行くのではなく、そこから、精進川の源頭部へと落ち込む急な斜面を下り、精進川沿いの道まで降りて、スキー場の駐車場の下に続くルートを下ると言う。それを聞いて、当初は横津岳を往復するだけと考えていたが、大滑降を楽しむような急な斜面もない。そこで、「帰りに、シュプールを頼りに、私も同じコースを下ります。」と話し、別れる。
頂上から函館の町を見下ろす
 そこからは、やや下り気味に、樹木のまばらな高原状のところを抜け、再び、1029m地点から頂上へ続く丈の小さくなったダケカンバの林の中を進む。いつでも目指す頂上の航空レーダー施設が見えるのが心強い。それまでは、静寂の世界だったが、スノーモービルの音が響いてくる。

 樹林帯を抜け、頂上の手前のピークにある航空レーダー基地の関連の建物への斜面には、スノーモービルの跡が付いている。これまでのコースで唯一帰りにシュプールを残せそうな中斜面だけに残念である。そこを上り切ると頂上の下をかわし、10台くらいのスノーモービルが爆音を立てて通り過ぎて行く。吹きさらしの稜線を進み、最後の急斜面を登り、頂上到着。1時間5分である。

 津軽海峡に突き出た函館山へ続く函館の町並み(3)、津軽海峡、大野平野、大沼、駒ケ岳、噴火湾、南茅部から恵山方面・・・、ぐるっと360度の大展望である。夏には何度か目にしたが、冬ははじめなだけに新鮮な眺めである。駒ケ岳をバックに写真を撮ったり(4)、大福餅を食べて腹ごしらえをし、20分ほどで下山することにする。さきほどの10台くらいのスノーモービル軍団が頂上の下を通りすぎて行く。まあ、賑やかである。
マイ シュプール頂上で駒ケ岳をバックに
 シールもセキュラフィックスもリュックにしまい、後は、まったく下りを楽しむだけの普通のスキーである。少しでも斜度があると、小回りターンでもシュプールを残せるのがうれしい。1035mピークへの緩やかな上りが山スキーでないのがちょっと負担であるが、気にするほどのこともなく進む。

 やがて、3人連れの残したスキーの跡を見つけ、それを辿り、小さな雪庇の出た35度くらいの精進川源頭部への急斜面の上に出る。真下の平坦なところにはスノーモ-ビル軍団が休んでいる。樹木もほとんどなく、堅雪の上の10cmくらいの新雪という最高の条件に、快適なターンが刻めるのもうれしい。これが楽しみで「山スキーもどき」を始めただけに最高の気分である。こんな斜面を教えてくれた3人連れに感謝・感謝である。急な斜面では彼等のコースを外し自分のシュプールを残す。振り返って、それを眺めるのは非常に気分のいいものである(5)。
滑り下りた上の斜面を見上げる
 その後、一度林を抜けて平坦なところに出て今滑り降りた斜面を振り仰ぐ(6)。再びまた沢をめがけてやはり樹木のない大きな急斜面に自分だけのシュプールを刻む。ようやく、昔、精進川鉱山のあったと思われるところの道に出る。ここからは、川沿いのスノーモービルに踏み固められた波を打ったような緩い道を3kmほど連続小回りを楽しみながら下る。緩やかなのに、距離が長いので、結構脚に来る。

 横津岳頂上から地図上の直線距離で6km以上のロング滑降である。ちょうど1時間でスキー場への舗装道路に出る。あとはスキーを担いで、舗装道路を10分ほど進み、駐車場に到着。


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