777.7峰(清身岳)<厚沢部町>
<清水川林道ルート> ツボ足  2名 12、4,27
長い林道歩きから雪の付いた北西尾根を登った。残念ながら展望には恵まれなかった

7:00 厚沢部の知人宅
    (鋸と鉈を借りる)
7:00 清水川林道1.8地点     
登山
地 点
下山
 7:30
 8:40
 9:50
10:35
車デポ地点
尾根取り付き
・666ポコ
頂 上
13:20
12:15
11:45
11:00
[3:05]
所要時間
[2:20]

14:00 俄虫温泉(入浴)
16:00 帰宅

  標高が楽しくなるようなフォーセブンの777.7峰(三等三角点名は清身沢)は、清水川を挟んで乙部岳と東側に対峙する山である(1)。(清水林道入口付近から撮影)

  この山の存在を知ったのは、函館の岳友・斎藤さんの著書『魅する山々〜道南100山紀行』である。氏はこの山を「清身岳」としている。氏のこの山の展望のすばらしさとその表現が面白かったことから登行意欲を掻き立てられて、2年前ほどからSHOさんと登る機会を窺っていた。

 チャンスは6kmもある清水林道の雪解けが進み、ある程度車で奥まで入れて、山には雪が残っている時期・・・SHOさんの判断が今日だった。ところが、林道へ入った途端、車で奥まで入れそうなのに、倒木で先へ進めない。諦めて別の山へ転進したが、その林道もまたもや倒木でダメ・・・ふと思いついたのが、厚沢部町の知人・・・まだ7時前だが、そのお宅へ突然訪問して鋸と鉈を借りて、再び清水林道へ・・・。結局1.8kmほどで雪が現れてそこから歩きとなったが(2↓)、往復4kmほど助かった。

 

  道道67号(八雲厚沢部線)に入口があるこの清水林道は、3年前の2月に、やはりSHOさんと二人で入口から終点まで6.5kmを歩いて、鍋岳に登っている

 今回はところどころ路面が出ていて、ずっとツボ足で歩くことができた。しかし、残念ながら、朝から晴れるはずの天気予報が外れて雲が低い。野鳥の囀りや道路脇に咲く淡い黄緑色のフキノトウを楽しみながら進む。

 「6km」表示の少し先で取り付く尾根が見えた。幸いその尾根には伐採道らしきものが見える。藪こぎを覚悟してきただけに非常に助かる。しかし、その手前の林道の橋が詰まって林道の上を水が流れている。深くて渡れないので、その下の浅いところで渡渉する(3)



 ジグを切って続く伐採道を登り切ると・392だった。その伐採道はさらに先の尾根にもずっとが続いていて、c550付近の平坦地で終わっていた(4)伐採道終点から目の前の尾根を左から巻こうとしたが、雪がなくでダメで戻ったりもした。やがて、・668ピークに登り切ると、目の前に清水川支流の佐太郎沢が突き上げる源頭部を挟んで迫り上がって聳える頂上と対面。ただし、頂上がガスに見え隠れしているのが気に掛かる(5)
 
この先は源頭部を巻くように尾根が続いているが、いくつかのピークを越えなくてはならない。尾根自体は雪が落ちてy藪が顔を出しているが、その両側にまだ残っている。崩れ落ちた雪庇の上を通過するところもあった(6)

 c740で八雲町と厚沢部町の境界稜線上のジャンクションぴーークに乗る。この稜線は渡島半島の中央分水嶺でもある。しかし、雲が低くて周りの展望はまったくない。200mほどで分水嶺と別れて右側のコルへ下る。

 この頂上手前のコルの前後は痩せ尾根で、ここだけはネマガリダケの藪を漕がなければならなかった。しかし、足元にギョウジャニンニクが目に付く・・・帰りが楽しみだ。

 コルを越えると再び広い斜面となる。ここを乗り切ると頂上だ(7)

 最後に左側の岩崖を身ながら登り詰めると、細長い頂上だった。東側は雪庇が発達し、その下は切れ落ちた谷のようだ。

 展望が楽しみだった頂上は生憎ガスの中、とりあえず記念撮影をして昼食を摂る(8)

 斎藤さんの記述によると、狗神岳を中心とする連なりが鮮やかで、その奥には雪の塊のような駒ヶ岳まで姿を見せている。そして、足元に居並ぶ崖山は鬼ヶ島で、携えるお供こそいないけど、気分はいつしか、桃太郎?。思わず空想も膨らむ777峰である・・・・この展望を楽しみにしての山行だっただけに残念。その記述を頭の中で思い描くしかなかった。

  三角点もざっと探したが見つからなかった。このような奥深い無名峰に登るのは、斎藤さんと我々二人くらいのものなのだろう。頂上にも途中にもピンクテープは全くなかった。

 下山の楽しみは、今年初物のギョウジャニンニクである。コルを登り返す痩せ尾根の途中にごっそりと生えていた。あちこち歩き回る必要がない。15分ほどで十分な量を採ることができた(9↑)その先でも少し採って、下山を続けた。長い林道歩きは、単独なら本当につらいものだが、連れがいるとそれほど気にならないで歩くことができる。

 林道を歩いている最中にどんどん上空が晴れてきた。道道に出てから、この山がすっきりと見えるところを探してあちこち走り回ったが、適当なところが見当たらなかった。

 知人のお宅へ向かい、借りた鋸と鉈を返して、すぐ近くの俄虫温泉(400円)へ・・・。そのころには、すっかり晴れ上がり、駐車場から乙部岳とその右側に777.7峰が見えた(10)。あと3時間ほど早くこのような青空が広がっていれば・・・と思ったがあとの祭り・・・。


SHOさんのページ



「北海道山紀行・目次」へ   HOME

inserted by FC2 system