[52]十勝幌尻岳(1846m ) [オピリネップ川コース]        94,10,8(土)

十勝晴れの下、すでに晩秋の日高の山々を眺望する。

5:30 上川駅前発
8:20 帯広通過
9:00 登山口
登山地点下山
 9:10
 9:50
11:00
11:15
登山口
尾根取付き

頂 上
13:50
13:15
12:15
12:05
[ 2:05] 所要時間[ 1:45]
14:30帯広通過
16:30層雲峡(入浴)
(車中泊)
帯広郊外からの十勝幌尻岳
 ピセナイ岳が日高側からの展望台であれば、この山は十勝側からの「日高山脈最高の展望の山」とも言われている。日高山脈の最高峰と同じ幌尻岳であるが、区別するために、こちらには十勝がついている。
 
 3連休利用で、当初、愛別町から入って天塩岳に登る予定でいたが、天気予報が良くないので、予報の良い日高の山への移動も考えて、上川駅前の駐車場で夜を明かす。  案の定、予想通り雨である。早速、十勝幌尻岳を目指し、一路紅葉真っ盛りの層雲峡を通過し、大雪国道を南下する。上川の雨が嘘のような十勝晴れの帯広を通過し、まもなくすると日高の山々と目指す十勝幌尻岳がくっきりと迎えてくれる(1)。さらに、戸蔦別川沿いの林道に入り、登山口を目指す。
オビリネップ川の踏み跡を辿る。
 登山口には、すでに5台の車が駐車している。いつもより遅い出発だけにどうしてもペースが速くなりがちであるが、太陽を表面から浴びながら、心地好いオピリネップ川沿いの踏み跡を辿る(2)。沢沿いの道は変化に富んで疲れを感じさせないが、その河畔林の紅葉も最高潮である。

 やがて、尾根取付きから笹薮の斜面の大きな九十九折りの道を登る。1284m標高地点付近からは、笹がなくなり、林床が明るくなり、トンネル状に生えているミヤマカエデの黄葉が美しい。その辺りから、日高特有の直登尾根となる。眼下に広がる色とりどりの紅葉が疲れを忘れさせてくれる。葉がすっかり落ちてモノトーン状態のダケカンバの樹間から頂上も思ったより近くに望まれ、足取りも快調である。高度を上げるにしたがって、右側に北日高の山々が見えてくる。
札内岳と北日高の山々
  小学生連れの8人のグループを追い越してまもなく、(予定よりかなり早いのでそこが肩だとは気付かずに通過)に到着。これまた、日高特有のハイマツの根っこを跨ぎながらの細い稜線歩きである。3人のグループを追い越してまもなく、頂上標識はなく、一等三角点だけが設置されている岩の露出した頂上に到着。予想だにしなかった一番乗りである。
十勝平野の眺望
 3時間の予定だったので、2時間ちょっとはあっけない感じではあったが、展望が素晴らしい。目の前にすっきりと尖った札内岳を中心に(3)日高山脈の北から南まで全部が見渡せせる。とくに南の端までと十勝平野全部が見えたのは、今年6回を数える日高山行では初めてである(4)。さすが「日高最高の展望の山」と言われるだけのことはある。あと1 〜2 週間早かったら、峰々が紅葉の真っ最中であったのであろう。ひと月前に訪れたビバイロ岳からの眺めとは角度が90度程違うので、憧れのカムエクと八の沢力一ルが表面から眺められ(5)、九の沢・十の沢カール、幌尻岳の七っ沼カール、東カールもはっきりと見えるのがうれしい。
憧れのカムエクと八の沢カール
 追い越した人達が全員到着し、賑やかな中で、山座同定を楽しみながら昼食をとるが、風が強く手が凍えて、のんびりと食べていられない。十分展望を楽しみ、満足感と充実感の余韻の中で下山開始。紅葉の真っ直中へ下りて行くのも嬉しいものである。

 次の日のニセイカウシュッペ登山(結局は、登山道を間違えて戻り、武華岳へ変更)のために、再び帯広を通過し、快適な大雪国道を北上し、層雲峡まで戻る。銭湯の温泉・不老の湯に入り、ラーメン屋でビール2本と野菜味噌ラーメンとぎょうざの夕食をとり、車の中で夢うつつに巨人・中日優勝決定最終戦を聞きながら、いっの間にか眠ってしまう。


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