二股岳(825.64m) 
<754ピーク経由尾根ルート>  2名  05,02,15
04,3,27の「二股岳」
同行者を得て、厳冬期の取材山行の再訪が叶う   

 6:45 自宅発
 7:30 二股岳登山道入口駐車場 
登山
地点
下山
7:45
8:15
8:55
10:10
10:25
登山道入口
ゲート
林道分岐
754ピーク
頂 上
12:05
11:50
11:30
11:00
10:50
[2:40]所要時間[1:15]
13:30 帰宅

GPSトラックログ(60kb)
 この山は大野町と森町の境界線上に聳える大野町の最高峰である。これまでに夏と春の残雪期に2回登っているが、今回は、前回の七飯岳取材山行にも同行願ったFuさんにお付き合いいただき、北海道の山メーリングリスト編集の仮称『北海道雪山ハイキング』(北海道新聞社から今年中に発行予定)の厳冬期の取材山行に出掛けた。

 いつもは、大野新道の真っ正面に見える山であるが、ちょうど雪雲に覆われて見えず、天候が心配になってきた。しかし、大野町から江差へ向かう国道227号線に入った頃には青空が広がる。予定のルートは、下二股沢林道から前回の残雪期に登ったときと同じ夏道の一本手前の尾根に取り付き、754ピークを経由するルートである。

 国道沿いの「二股岳登山道入口」の看板の立つ向かい側の駐車帯に車を置き(1)、スキーを着けて下二股沢林道へ入る。30分ほどで下二股沢に架かる橋を渡り、ゲートの横を抜けるが、その手前から754ピークが見える(2)。

 下二股沢林道は左へカーブし、下二股沢の左岸に続いている。さらに35分ほど歩くと、右側に砂防ダムが数段続く沢の前を横切るその先の出っ張った尾根を巻くように林道は大きくS字にカーブしていて、その先に林道分岐がある。標高360m付近である。

 下二股林道から離れてその右側の林道に取り付く。その林道は尾根の右側をトラバースするように先ほどの砂防ダムの続く沢の右岸へと続いている(3)。途中沢地形を越えるが、そのまま林道を登っていくと、標高450m付近で再び分岐にぶつかる。

 そこは右に進み、100mほどすると直ぐに分岐にぶつかるが、ここは左側の暗いトドマツ林の中の林道を進む(4)。トドマツ林を抜けると雑木林の尾根に乗り、754ピークが見えるようになる。

 明るい尾根を登っていくと、標高550m付近で土場跡と思われるような広い平坦なところに出る。そこが林道終点のようである。ここからは754ピークから派生する急な西尾根に取り付く。ブナ主体の疎林の中を縫うように大きくジグを切って登っていく(5)。左手の沢地形の向こうに夏道のある尾根が覗くようになる。

 標高650m付近で斜度が緩み、狭い尾根に乗るが、そこで間一髪のハプニングが発生する。右側に雪庇が発達しているので、前を行くFuさんに「雪庇が出ているので、余り右に寄らない方がいいですよ!」と言った途端に彼の足下から雪庇が割れてドドーンと雪崩となって谷底へ崩れていったのである。彼はそのまま山側に体を倒して座り込んだので助かったものの、あと50cm外側を歩いていたら雪崩の餌食になるところであった。ホッと胸をなで下ろし雪崩跡の谷底を見下ろす。その前後の雪庇にもひびが入ったままである。

  その後は、木の生えている尾根の内側を登って、笹の露出している754ピークの斜面へ向かう。左側に目指す反射板の立つ頂上が見えるようになる(6)。
 
  754ピークの西側をトラバースするようにして頂上へ続く尾根に向かう。頂上への尾根の東側にも大きな雪庇が発達しているので(7)、尾根の左斜面を慎重に登っていく。振り返ると太陽の光を反射する津軽海峡と島のように浮かぶ函館山が見える。

 頂上下で、初登頂のFuさんに先頭を譲る。登山口から2時間40分で反射板のそばを通り、頂上標識が頭を出している頂上に到着する(8)。残念ながら、駒ヶ岳と横津岳は雪雲の中であるが、反対側の函館方面や登ってきた754ピークの尾根と左側の毛無山ははっきりと見えている(9)。


















  頂上は、風も弱く、少しずつであるが駒ヶ岳の雲が取れそうな気配に、周りの山々を見ながら待つことにする。15分ほどで、剣が峰と砂原岳のピークが見え、その右側の氷結した大沼の向こうに内浦湾も見えるようになる(10)。西側の奥に乙部岳も姿を現したが、反対側の横津岳はとうとうその頂上を見せることはなかった。

 25分ほどで下山を開始する。754ピークまではクラストしているので慎重に下るが、その下の疎林帯の尾根斜面は雪も柔らかく、気持ちよいターンを刻むことができた(11)。

 土場跡と思われる広い地点からは、少しの間尾根を下り、林道のトレースを辿る。途中から雪庇を崩した尾根や754ピークも見える。40分ほどで下二股林道へ出る。登りのちょうど半分の時間である。

 さらに下二股沢林道もおよそ半分の時間で国道227号線の登山道入口に到着する。

 まだ12時を回ったばかりのうれしい余裕の時刻である。車の中で昼食を摂って帰路に就く。時間的余裕もあるので、Fuさんを我が家に案内して、1時間半ほど山と彼のまだ未経験のインターネット談義に耽る。



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