富良野西岳(1331.1m)A
4:30 富良野駅前発
4:45 富良野スキー場駐車場
登山 | 地点 |
4:50
6:40
8:10 |
駐車場
尾根取り付き
頂上 |
[3:20] | 所要時間 |
8:25
9:30
10:30 |
頂上
リフト終点
駐車場 |
[2:05] | 所要時間 |
12:30 しんとつがわグリンパーク
(入浴・車中泊)
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富良野スキー場の南隣に聳える富良野西岳に17年ぶりに登った(1)。十勝連峰の富良野岳とは紛らわしいが、こちらは富良野盆地を挟んだ夕張山系の山である。
17年前は秋だったが、今回は花狙いの再訪である。前回もワイルドな沢コースから登り、単調なスキー場コースを下った。前回は秋だったので、10回ほどの渡渉は気にならなかったが、今回はまだ水量が多く、いずれも脛の上まであり、スパイク長靴でも大変なくらいだった。登山靴ではとても無理な状態だった。途中でにわか雨に遭ったが、ちょうど花も見頃で、満足できる再訪だった。
富良野駅横の駐車場で朝を迎える。空模様が怪しい感じで、山の見えている内にと、朝食も摂らないで登山口を目指す。新富良野プリンスホテルの駐車場に車を置かせてもらい、スキー場の下の管理道路を辿って、左奥の四番川沿いの登山口を目指す。
○10回ほどの深く流れの強い渡渉を繰り返して
林の中を進むと砂防ダムにぶつかる。その前に入林ボックスがある(2)。砂防ダムを左から巻いて、沢沿いの道に降り立つ。
まもなくして、第1渡渉地点にぶつかる。予想したよりかなり水量が多いし、流れも急だ。前回の経験から、スパイク長靴だったが、慎重に渡らないとヤバイ感じだった。脛の上の方くらいまでの深さなので、登山靴ではとても渡れる状態ではない(3)。このあと、このような感じの渡渉地点が10ヶ所ほどもあった。
やがて、左上に北の峰から続く東の岩峰が見える。川岸には雪崩のデブリがまだ残っていて、その周りだけが早春の花が咲いていた(4)。よく見ると小指ほどの太さのちょうど葉が開き初めのギョウジャニンニクの群生もあったので頂戴する。ラーメンに入れたり、みそ汁の具にしたりと、3回ほど今年最後の春を味わった。
そのすぐ上で、今回の楽しみのひとつだったこの山の固有種で絶滅危惧種に指定されているエゾオオケマンがちょうど見頃の状態で花を咲かせていた。1mほどの丈の水辺の植物だが、この花だけを目的で8年ほど前に、この地点までやってきたことがある。そのときに比べて株が増えていたのがうれしかった(5)。
伏流した水が穴から顔を出している感じの「仙人の泉」で喉を潤し(6)、「金鉱跡」まで来たところで(7)、雨が降ってきた。慌てて雨具を身につけたが、雲が高いので、すぐに上がるだろうとそのまま進んだ。
やがて、頂上まで「2時間15分」と書かれた標識があり、そこから左の尾根に取り付く(8)。
○急な尾根登りの末に
前回の記憶や地図でも覚悟していたが、頂上稜線の下まで標高差300mほどの急登が続く。そのころになって、案の定30分もしないうちに雨は止んだ。しかし、下草が濡れているので、雨具の下は下山するまで履いたままだった。
あえぎあえぎ登り、斜度が緩むと進む先に頂上手前のピークが見えてくる。エゾイソツツジもちょうど見頃だ(9)。その右奥に芦別岳が雨上がりのガスの中から姿を見せたり、隠したり・・・。
左側が崖状に切れ落ちている頂上稜線を進む。花の多い稜線だ。昨日の崕山で始めて目にしたヒロハヘビノボラズがここでも咲いていた。
やがて、目の前に頂上標識の立った頂上が見えてくる(10)。
頂上へ着いた途端、まだ小雨がぱらついてくる。再び雨具を身に付けたが、すぐに止んだ。
西側には昨日反対側から眺めた芦別岳と鋭く天を突く夕張中岳(惣芦別岳)、その右に布部岳が連なる(11)。反対側の富良野盆地方向は、薄いガスに覆われているが、表大雪から十勝連峰の連なりも微かに見えている(12)。
○単調なスキー場コースを下る
下山は、スキー場リフト終点の北の峰ピークまで続く尾根に続く道を辿り、その先はスキー場のゲレンデを下る単調なコースである。
頂上から稜線上を少し先へ進み、右へ下る。北斜面と言うこともあり、まだ大きな雪渓が残っていた。その上に古いトレースが続いている(13)。
暫くすると、年輩のご夫婦がやってくる。8:00始発のロープウェイでやってきたそうだ。この時期、登山靴で歩くのには賢明なルート選択だ。
リフト終点からは標高差700mの
ひたすら急なゲレンデの中を下る(14)。スキーで滑り降りたら10分も掛からないであろうが、我慢の下りで1時間も掛かった。
<目に付いた主な花>
キバナノコマツメ |
コケイラン |
キクバクワガタ(左)とヨツバシオガマ |
ヒロハヘビノボラズ |
ミヤマハンショウヅル |
タカネバラ |