幌内丸山(日高町)(985m)  沢コース(登り)〜林道コース(下り)  単独  05,6,22

かつて、国立少年自然の家の研修登山のために開かれた山であるが、2年連続の台風でズダズダになっている沢コースから挑戦する
6:30 日高道の駅
6:40 国立少年自然の家横・ホロナイ林道ゲート前
登山
地点
下山
6:50
7:15
7:40
(沢)
8:55
9:15
10:10
ゲート前
北日高岳岡春別歩道入口
サンゴの滝
(登りと下りでコース変え)
ロッパチ広場
(休憩)
頂  上
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12:05
11:55
(林道)
11:05
10:55
10:25
[3:20]所要時間[1:40]

12:20 岡春部コースから北日高岳へ

GPSトラックログ(90kb)

  1000mにわずかに届かないこの山は地図上には記載されていないが、かって、日高町にある国立少年自然の家の研修登山のために登山道が造られた市街地の東側に位置する山で(1)一般登山者にも利用されるようになっている山である。

 しかし、一昨年、この地方を襲った死者まで出した台風10号と、昨年、北海道の山を倒木の山にした台風18号のせいで修復された林道以外はズダズダのままである。沢コースや林道の上の登山道も、今後一切整備はしないとのことで、一般登山者が頻繁に登らない限り、廃道化の一途を辿る山でもあろう。

 まず、国立少年自然の家の横にあるホロナイ林道入口ゲートへ車を置き(2)最初にこの山に登り、下山時の林道途中の岡春部コースから北日高岳にも登って、スキー場を下りて来る予定でスタートする。

この林道は沙流川へ流れ込む三号の沢沿いにあるのに、なぜホロナイ林道というのか?また山名も幌内丸山というからには幌内という川があるはずと地図で探すと、この林道の反対側の入口が千呂露川へ流れ込む幌内沢であった。

 研修登山道を兼ねているので、林道沿いの地形や地質、鉱山の歴史等の説明板があちこちに設置されている。それを読みながら歩くのも楽しい。25分ほどで、右側に「スキー場岡春部コース入口」の看板と道を見つける。ここが北日高岳の登山口である。

 50分ほどで、サンゴの滝である。サンゴの化石が出たことと三号の沢を引っかけて命名したらしいが、この滝は人工の滝だそうで、裏側に回ると水を引いている「秘密のトンネル」があるらしい(3)

 ここから、ロッパチ広場までは林道コースと沢コースに分かれているが、林道を往復するのもつまらないので、2年連続の台風による崩壊と倒木でズダズダになっているという沢コースを、最悪の場合は藪漕ぎも覚悟して進むことにする。

 ゴロゴロ巨岩が積み重なった沢の中を右にカーブするように登っていくと、サンゴの滝への水を流す「秘密のトンネル」を見つける(4)その先にも、大きな素彫りのトンネルが現れるが、これは昔の鉱山のものらしい。それを潜ってさらに荒れた沢の中を登っていく(5)崩壊前の標識や赤いテープがところどころに残ってはいるが、倒木も凄くて、研修登山ではもう使用できるコースではない。整備ももうしないそうである。
 
  サンゴの滝から45分ほど巨岩と倒木と闘いながら沢の中を登るが、標高550m付近で左岸に登山道を見つけて、そこへ登る。ところどころ崩壊はしているが、笹薮漕ぎ状態の道が続く。沢が右へカーブする地点でその道は右岸に移り、一度沢から離れるが、上の方から巻く形で再び沢へ下りる。

 660mを越えると、登山道も崩壊して、崖の縁を藪漕ぎをしながらの歩きとなる。690m付近で沢へ下りるが、すっかり小沢のイメージに変わっている。再び笹薮を漕ぐとベンチの設置された「ロッパチ広場」へ出る(6)1.8kmのワイルドな沢コースに1時間15分も費やしたことになる。

 ここで20分ほど休憩し、林道を横切って頂上までの登山道に取り付く。ところがその登山道もあちこち崩壊していて、進む先が分からなくなったりしたが、赤いテープが残っているのでなんとか迷いながらも沢地形から離れ、尾根の道へと入ることができた。

 トドマツ林の急な斜面を登りきると、900m付近で平坦な笹原となり、その先に頂上が見えるようになる(7)最後はトドマツがメインの急な林の中を登り切ると、小さな岩が露出した頂上へ到着する。頂上標識は側の木にぶら下がっている(8)
 
 周りはトドマツ林で、ほとんど展望のない状況である。微かに東側の方に山の稜線が覗くが、霞んでいてよく分からないのが残念である。

 また、荒れた沢を辿ったとはいえ、3時間以上も要するコースを少年自然の家でよく研修登山に利用したものである。最近は使われていないというのは分かるような気がする。

  15分ほど休んで下山を開始する。ロッパチ広場から林道を下る。林道は完全に修復されている。林道沿いに第二山小屋(9)と第一山小屋、そして、もう使われていないアスレチック広場もあったが、山小屋はまだ使用に耐えるようなきがするが、果たして使われているのであろうか?

 サンゴの滝への分岐を通り、北日高岳へ登りために岡春部コースの入口を目指す。

  下山途中から登った「北日高岳」へ



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