東大雪・丸山(1692m)  幌加川・五ノ沢左股コース   2名 04,7,04
03.7,05の「丸山噴泉塔」

昨年、判断ミスによる途中撤退のリベンジで、同じ丸山噴泉塔経由で、比較的容易な涸れ沢を詰めて、静かなお花畑へ。

4:00 音更発
5:20 幌加音更林道へ
(林道を間違いウロウロ、おまけにパンク)
7:00 五の沢・望山橋から1km先
登山地点下山
7:20
8:00
9:10
9:25
9:50
11:05
車デポ地点(815m)
五の沢へ(950m)
噴泉塔(1030m)着
 〃 発
1285二股(左へ)
頂  上(1692m)
14:45
14:10
12:55
----
12:30
11:55
[3:45]所要時間[2:50]
16:30 音更着

 東大雪の名峰ニペソツ山の南に聳える丸山(1、南クマネシリ山頂から撮影)は、東大雪唯一の活火山であるそのシンボルが、幌加川五ノ沢途中にある上士幌町指定の天然記念物・丸山噴泉塔である。

 登山道はないが五ノ沢を利用して噴泉塔からの右股沢か左股沢を利用すれば、最後は藪漕ぎになるが、割りと容易に頂上に立てるという情報を以前から掴んでいた。

 ちょうど1年前の7/5に、この山にトライしたが、噴泉塔から右股沢に入ったまではよかったが、得ていた情報を勘違いして、手前の赤い滝の沢に取り付いてしまい、源頭からハイマツ帯を彷徨し、途中撤退していた山である。その経過をHPにアップしたら、それを読んだマニアックな山マニアのあまいものこさんEIZI@名寄さんに先を越されてしまった。おかげで、彼等の情報を参考に、満を持してのリベンジとなる。

 HYMLに同行者お誘いメールを入れたら、先月のクマネシリ山と南クマネシリ山にもご一緒した丸山噴泉塔も丸山もまだ未経験だというとし@帯広さんが応じてきた。彼と糠平公共駐車場で待ち合わせて、幌加音更林道へ向かう。昨年まで入口にあった林道や噴泉塔の表示板の付いた案内塔が撤去されている。奥で工事をしているらしくゲートも開いたままである。

 そこまでは順調であったが、昨年スムーズに五ノ沢出会いの望山橋まで入れたので、二人とも林道部分の掲載された地図を持たずに来たのと、三の沢林道(そのときは気付かず)の奥で工事をしているので、車の往来のため道路がそちらの方が一級国道並みになっていて、何の疑問も抱かずそちらへまっすぐ進んでしまう。お陰でその奥の工事現場と幌加音更林道の入口附近まで、五ノ沢林道への分岐を探して2〜3回ほどウロウロ走っているうちに後輪がパンクしてしまう。「泣き面に蜂」とはまさにこのことであろう。ようやく、間違って三の沢林道に入っていたことに気付き、その分岐から支線にしか見えない林道標識のない左に進み、望山橋へ到着することができる。なんやかんやで1時間半ほどの無駄となる。昨年といい、この山はどうも相性のよくない山のようである。

 望山橋は五の沢と六の沢の出会いで、橋を渡って左の林道を少し進むと駐車スペースがある。普通はそこから歩くのだが、昨年もRV車の強みを生かして、さらに1kmほど入れたので、林道状況が変わっていないことを祈って恐る恐る進んでみる。昨年と同じく数台車を置けそうなカーブ地点まで入ることができ、準備をする。足回りは、沢歩きと藪漕ぎに備えて二人とも釣具屋で手に入れたスパイク長靴である。

 そこから荒れた林道跡を進む。途中のフキ原も昨年と同じであったが、そのそばの崩壊が進んでいる小沢の中を進む。ところどころに左側が深い五ノ沢の谷底まで崩壊しているところもあったりの緊張場面もある。40分で、昨年より水量が多い感じの赤い川底に白濁した水が流れる五ノ沢へぶつかる。右から小沢が合流しているのが帰りの目印である(2)。

 さらに河畔の踏み跡や川中の石を伝い歩きながら進む。東丸山から合流する沢(東丸山へのルート)の手前で、昨年の記憶にない急斜面を登っていくはっきりとした高巻きの踏み跡ががある。その沢の先を覗くと函になっているが、昨年はこの高巻きを見落としてそこを緊張しながら往復とも通過したらしい。今年は同行者もいるので、素直に高巻きを進む。高巻きを下りたところが東丸山からの沢の合流地点である。

 そこから、まもなく丸山噴泉塔へ到着する。お湯が流れる石灰華ドームの上を進んでいくと、白濁したお湯が湧きだしている沼と白い噴泉塔が見えてくる。相変わらず不気味な雰囲気であるが(3)、昨年は一人で初めて目にしたのと違って精神的に余裕がある。沼の向こうで鹿が迎えてくれる。15分ほど休み、いよいよ右股沢へ入っていく。5分ほどで、昨年間違って取り付いた赤い滝である(4)。

 その滝の前を通過して、狭く水量の少ない右股沢を進む。そこから20分ほどで、1285二股にぶつかる。右股は水流があり、左股は涸沢である。先に登った二人の情報では、左側の涸沢の方が上部の藪が少なくて、割りと容易に頂上へ出られるとのことである。当然、左股を選ぶ。

 樹木の枝が入り組んではいるが、そばに鹿道も発達していて、ガレ場もあるが、それほどきつい藪ではない。1400〜1600mは結構な急登である(5)。周りの木の枝や笹に掴まりながら高度を上げていく。ところどころに表示テープもぶら下がっている。振り返ると、ウペペサンケ山や隣の東丸山が見えてくる(6)。その左奥には雌阿寒岳、雄阿寒の山も見えている。

 やがて、斜度も緩み、ウコンウツギの花が目立つ灌木帯へと入っていく。そこから上は鹿道があちこちに発達している花畑状態の草地で、アオノツガザクラ、エゾコザクラ、チングルマなどが群生している(7)。鹿道を繋ぎながら頂上へ近づいていく。頂上はどうやらハイマツ帯の中にあるらしい。三角点を探しながら、ハイマツ帯をウロウロしている内に左側にこの山の最高点である尖ったピークが見える(8)。そちらへのコルまで出るが、微かな踏み跡は認められるが、藪が深そうなので、まず丸山の三角点探しを先にして再び戻り、ハイマツ帯に分け入る。GPSで入力してきた部分もハイマツ帯のままなので諦めて、先ほどのお花畑状態のところへ戻り、最高点へのアタックは昼食の後にすることにして昼食タイムとする。

  三角点を探しているときは、十勝連峰や表大雪、先週登った隣のニペソツの鋭峰も見えていたが、落ち付いたときにはあっという間に雲に覆われて、とうとうその姿を現すことはなかった(9)。かろうじて東側のクマネシリ山塊だけはその姿を見せているだけである(10)。

 昼食を摂っている内に西側からどんどん雲が広がって、ウペペサンケや東丸山も覆ってしまう。最高点へのアタックも諦めて下山を開始する。
 
 周りの木の枝に掴まりながらどんどん下る。半分ほどの時間で1285二股まで下る。噴泉塔からは緊張の沢歩きが続く。標高差の少ない車デポ地点までのこの部分は登りとちょうど同じ時間であった。

 珍しく着替えを忘れてきたので、温泉には入らずに糠平公共駐車場でとしさんと分かれて、まっすぐ帰路に就く。








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