7日目 4/18,雪の中キャンズマから来た道をナムチェへ |
キャンズマ発7:30〜ナムチェ着10:15 (徒歩時間 2:45)
○時期はずれの?雪の中、ルートの予定変更で近道をナムチェへ
昨日の天候から、ひょっとしたら今日は雨かもしれないと思っていた。案の定、夜半に雷が鳴って雨が降っていたが、そのうちに静かになった。
朝起きたら一面15cmほどの積雪で覆われていた。外に出てみたら、なぜか玄関の前にヤクが1頭立っていた(1)。気温はそれほど低くはないが、みぞれが降り続いている。昨年のランタンも半袖のTシャツで歩いた日もあったのに雪が積もった日もあった。さすが高所は天候の変化が激しい。
当初の計画はこのキャンズマからシャルパの村であるクムジュンを経由してシャンボチェに出て、そこからナムチェに下りる予定であった。最高所に登った昨日来体調の優れない人が多いので、ツアーリーダーが、「来た道(近道)を戻るグループと予定通りクムジュン経由で戻るグループに分けてもいいです。」と言ってくれたが、予定通りの道を行きたいのは私くらいのようなので、「みぞれとガスで何も見えないようなので、みんなと一緒でいいです。」と遠慮をする。
7:30、
出発するころにはみぞれの降りが激しくなったが(2)、気温は10℃もあるのが不思議である。上空が冷えているのであろう。初めのうちはトレースがなかったが、後から後から追い越していくポーターやキッチンスタッフのお陰でトレースができた。
ナムチェの丘の上までは、急斜面をトラバースする水平道で、登りがないので楽である。展望のない中を淡々と歩く(3)。明日下る谷を覗くとどうやら雪になっているのは標高3300m位のラインのようである(4)。
雪を被ったシャクナゲの赤と緑と白のコントラストも新鮮な
眺めである。北海道では見ることはできないが、本州の寒椿に雪が被ったらこんな感じなのであろうか?(5)
かなりゆっくり歩いたのにもかかわらず2時間強でナムチェの丘の上に到着。
ナムチェの街並みもすっかり雪化粧をしている(6)。雪の上を歩きなれていない本州の人たちはここからの下りが滑るので大変なようであった。時間的余裕が十分すぎるくらいあるので、それにゆっくりと付き合う。
途中で、細いホースを2本針金でつないで短いスキー状にしたものを靴に着けて滑って遊んでいる子供に出会う(7)。全日本スキー連盟スキー指導員としてはぜひ体験しておく必要がある。借りてトライしてみたが、体重が重いせいか全然滑らなかった。しかし、それを見て、何でも自分たちで作って遊んだ子供のころを思い出し、ノスタルジアに浸ってしまう。今の日本の子供では考え付くこともできないことであろう。
小さな子は手に風船を持っていた。これに跨って滑るのであろうか・・・これは滑るに違いないと思ったが、借りて滑っても割ってしまうだけなので止めた。
○雨やみぞれが降り続く中、ロッジでのんびりと過ごす。
10:15にはこれで3泊目になるサクラゲストハウスに到着する。いつも見えていたコンデ・リはガスの中である。早めの昼食は、そばとてんぷらがメインであった。昼ごろには、一時雪が止み、天候が回復しそうな気配だったので、個人的に、午後から別な道を登ってシャンボチェに出てその先の峠からクムジュンの街を見降ろしてこようと考えていたが、午後から、雪がすっかり雨に変わり、それがずっと降り続いていたので、ロッジのストーブを囲んでお喋りをしたり、寝袋に入って本を読んで過ごした。
ロッジで売っていたヤクの毛の手編みの帽子(裏がフリース)と手袋を自分で使ってもいいしお土産にしてもいいと思い、買うことにする(8)。この帽子のデザインは、今日本でもスノーボーダーを中心に人気のあるものだし、手袋は昨年も買って、今日雨状のみぞれの中ずっと使っていたが、全然濡れなくて暖かかったからである。帽子が200ルピー(360円)、手袋が150ルピー(270円)という日本では信じられない価格も魅力であった。日本で同じ帽子を買ったら、絶対2000円以上はするであろう。
炊き込みご飯がメインの夕食時に、ツアーリーダーの許しが出たので、トレッキング中初めて缶ビール2本飲む。お陰で、これも初めて8時間ぐっすりと眠ることができた。