第二見晴台から少し進むと、昔の頂上岩塔への取り付き地点に到着。昔のコースは閉鎖されていて、ご丁寧に「山頂→」の標識まである(1)注意書きを見ると、ここは、でべそ岩が崩落した2年前から閉鎖されたようだ 北側には、まさに屹立する感じの北峰がそびえる(2)。
 

 ピンクテープに導かれながら、裏側へ下って行く(3)ロープが設置された急な壁状の登りもある。どんどん下って、頂上岩塔から離れて行く。不安になり、一度昔の取り付き地点まで戻ってみたが、やはりこのコースしかない。往復30分のアルバイトだった。
 一番低い平地状になった所まで下りて、頂上岩塔を見上げる(4)
 

 右上を見上げると、西峰が見える(5)ここからは、本峰と西峰の稜線コルをめがけて踏み跡は続いていた。
 稜線まで登り返し、先に本峰を目指す。まもなく、本峰である頂上岩塔の根元へ到着(6)手前の岩塔の右側へ回り込むように道は続いていた。


 回り込んだら、再び支笏湖が見える。頂上岩塔を3/4ほど回り込んだ感じである(7)しかし、途中からテープがなくなり、「ここから先は自己責任で」と書かれていた。 高所恐怖症にとっては、これほど怖いところはない。ハラハラドキドキ、恐る恐る踏み跡を探しながら慎重に登っていく。今回の地震の痕跡なのか、あちこち崩れていて怖い(8)
 

 がんばって、目の前が頂上という地点まで来たら、その手前の地面に亀裂が走っていて、右側が崩れている。これは、明らかに今回の地震の影響だろう。両側は断崖絶壁である。怖いので無理せずにここで撤退することにした(9)

 慎重に下り、稜線に出たら、ホッとした。25年ぶりの頂上は目の前で断念となったが、命には代えられないというわけで、悔しさはない。
 稜線上の「西峰山頂→」と「下山→」の標識の設置地点から、西峰を目指す(9)最近、ネット上に西峰の記録が増えたのは、この新しいコースのお陰のようだ。 


 いくつかの小さな岩塔を巻きながら稜線の先へ進むと、鋭くとがった西峰が飛び込んでくる。果たして登れるのだろうかと不安になるくらいである(10)
 見た目には怖いほど急だが、岩場でなく、周りがハイマツや灌木だったので、怖いとは思うことなく、それを手がかりに頂上まで登ることができた(11)


 頂上から頂上岩塔と超えて来た稜線を振り返る(12)。    眼下に広がる支笏湖の対岸に風不死岳と樽前山が見えた(13)

 

 西峰の頂上標識をリュックに乗せ、眼下のオコタンペ湖と一緒に写す(14) 本峰の頂上を踏むことはできなかったが、こちらに登ることができて、新鮮な景観を楽しむことができて、大満足だった。
 戻るときに気付いたのだが、途中の岩が今回の地震で揺れたらしく、根元に隙間ができ、地面に亀裂が走っていた(15)
 
 稜線から新しいコースを下り、再び登り返して、第二見晴台まで戻り、緊張感から解放され、ひと息付いた。札幌近郊の名山にも関わらず、誰にも会うことはないのが不思議だと思いながら下って行く。第一見晴台下の、ロープ場を下り終えたところで3人の若者がやって来た。すでに11時を回っているのに、その後、次々と12名ほどが登って来たのにも驚いた。
 下山途中に出会った男性の話では、今回歩いた頂上岩塔への新しいコースは、2年前のでべそ岩崩落後に、誰かが新しくルート開拓をしたらしい。

 下りの倒木ジャングルも凄かった。下の方で、この倒木処理をしている男性に出会った。このような奇特な方々のお陰で、登山道は維持されるのであろう。
 それにしても、この倒木ジャングルと頂上岩塔への新しいコースともに、ますますワイルドな山となってしまった。コース時間も、これまでより30分以上は長くなっている。

 帰路途中の大滝のふるさとの湯(無料)に入り、18:00には帰宅。

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