第30回湧別原野オホーツククロスカントリースキー大会
85km参戦記  15.02.22

天候に恵まれて、気温も高く、高速レースだったが、最後の遠軽から疲れが出てペースダウン

天 候曇りのち晴れ
気 温 スタート時   −6℃
ゴール時   +4℃
ワックス

(効果)
base gallium ハイブリットベース
top gallium AXF30
(バッチリ)
記 録 6時間14分43秒
1km換算ラップ 4分18秒
丸瀬布(37km) 2時間23分
         (ラップ・3分48秒)
遠軽(60km)  4時間05分
         (ラップ・4分42秒)
ゴール(85km) 6時間15分
         (ラップ・5分10秒)
順 位207位/502名(男女混合参加者)
 自分にとっては、クロカンスキーのメイイベントである国内最長85kmのこの大会に今年も参加した。2007年〜2011年の5年間は85kmの部がなかったので、その間を抜いて、これで、通算7回目の参加だ。

 今年は30回記念大会ということで、特別ゲストに元オリンピック選手の夏見円さんが招かれ、バックとタンブラーの記念品まであった。

 標高670mの旧白滝村(現遠軽町)の北大雪スキー場をスタートし、白滝市街地の西側から湧別川沿いに丸瀬布〜遠軽〜ゴールの上湧別までのワンウェイ85kmを滑走する大会である。

 長距離にも関わらず、圧雪車での幅の広い丁寧なコース作り、地域ボランティアのサポートによる充実した数多くのエード(給食所)が魅力の大会である。

 この85kmの湧別原野コースは、昨年より少し増えて502名の参加だったが、一時中断される2007年までは、85kmの部だけで1300名以上の参加者がいたのが信じられないほどである。ちなみに謳い文句となっている「100km」は駅伝の部である。

 距離は長いが、標高差650mの概ね下りのコースなので、「札幌国際50km」よりは楽な感じで、エードも非常に充実していて楽しみの多い大会である。なんと言っても距離が長いだけに完走後の満足感が大きい。

 前日はスタート地点まで10分ほどのしらたき道の駅まで460km走って車中泊。朝の内は曇り空で、スタート時の気温−6℃、いつもは−15℃くらいまで冷えるが、非常に気温が高い。気持の良い高速レースになりそうだ。

 受付を済ませ、のんびりと過ごす。スキーをスタート地点の前から10列目くらいに置いて、戻ったら、恵庭の旅人さんから挨拶された。これで、今年だけで4回目の対面だ。スタート15分前にスタート地点へ。そこで、ビデオカメラ持参で取材を兼ねて応援に駆け付けてくれた地元上湧別のチューリップおばさんにも会うことができ、スタート前の写真を撮ってもらった。

 スタート場所に並んでも寒さは全く感じない。このようなときは、ワックスは少しぐらい合わなくても、良く滑る。案の定、天候も晴れてきて、予想通しの高速レースとなった。非常によく滑べり、60kmの遠軽のエードまでは、目標だった「滑走を楽しむ」ことができた。しかし、最後の25kmは、これまで感じたことのないくらい体力がガクンと落ち、スキーの滑りに体が付いていかない。ずっと追い越されモードの非常につらい滑走となった。ゴール後のダメージがもっとも大きい感じがした。前半、調子に乗って飛ばし過ぎたのツケが来たのか、歳のせいなのか・・・?

<結果>
 結果は、この4年で最も速い6時間14分13秒だったが、順位は207位と昨年より40位ほど落ちて、ワースト記録である。それでも、まだ全体の半分より上にいるだけで良しとしよう。ちなみに、中断される前の2004〜2006の3年間はいずれも6時間を切ってゴールしている。

 このウルトラマラソン並みの85kmは、さすが若い人が圧倒的に多い。帰宅後、改めて大会要項で70歳代以上を数えてみたら、わずか23名だったが、最高齢は88歳で、80歳の方もいた。後日ネット上で発表される成績一覧で、完走できたかどうか確かめてみたいものだ。?

 知り合いのトップレーサーに「坂口さんの年齢で参加するだけでも凄いのに、そこそこのタイムでゴールするのがもっと凄いですよ」と慰められた。この大会への参加はタイムや順位ではない。国内最長のレースを楽しみながら完走できる満足感である・・・可能な限りいつまでも参加しようと思っている。

 
○7:30 北大雪スキー場をスタートし、白滝を抜け、丸瀬布まで標高差470mの37km

 

 7:30スタート、まずは短い上り坂を登り切ると、ダウンヒルもどきの下りが続く。大好きなところである。昨年コースが変わって不評だった長く急な上り坂はなくなっていた。岳友のオコタンペさんやtetsuさんが追い越して行く。
 

  やがて、渋滞にぶつかる。昨年まではなかったところで、1列でしか登れない狭い上りコースだった。焦っても仕方ない。湧別川沿いのコースへ下りていく。ほぼ実力的にそろった感じの列の中で、気持ちの良い滑走を楽しむ。

 最初のエードには寄らず、2つ目のエードに寄ったら、今回は特別ゲストの夏見円さんの動きをビデオカメラで追っているチューリップおばさんがいて、お盆にスポーツドリンクを持って選手に渡している夏見さんがいた。スポドリを直接いただいた。励ましの言葉を掛けてもらった。その様子をチューリップおばさんが、ビデオカメラで撮ってくれたが、失敗して写ってなかったそうだ。その時に「カメラでも撮りますか?」と言われたが、カメラを取り出すのが面倒だったので断ったのが悔やまれる。

 
 疲れを感じることもなく、気持ちの良い滑走を楽しむうちに、37kmの丸瀬布のエードが近づいてきた。昨年より15分ほど速い2時間23分だった。スキーを脱いで、温かいソーメン温かい飲み物を口にした。

○丸瀬布から遠軽までの23km

 丸瀬布からの前半は、辛い上り坂が何ヶ所かある。しかし、上空に青空が広がり、気温も上がってきた。リズムを崩さないように気持ちの良い滑りを楽しむ。およそ10km間隔にあるエードでは、温かいスポドリやバナナやお汁粉などを口にする。たくわんや梅干しも美味しい。 まもなく、一昨年の夏に登った瀬戸瀬薬師山が正面に見えてきた。
 

 遠軽が近くなってくると、堤防の上や広い河川敷のコースとなる。相変わらず滑りはよいままだ。やがて、遠軽のシンボルの巖望岩が見えてくると、60km地点遠軽のエードが近い。昨年より15分速いペースのままだ。

 ここのエードは屋台村のような感じである。高校生から手渡された栄養剤を飲み、スキーを脱いで、椅子に座って温かいうどんを食べた。10分ほど休んだ。

 ○ゴールの上湧別までの25km

 ここからは、もう登りがほとんどないフラットなコースが続く。しかし、少し向かい風が強くなってきたのが気に掛かる。湧別川を渡る橋を潜って堤防の上に上がり、橋の上のコースを渡って対岸へ。さらに河川敷へ下りていく。この辺りから、これまでに感じたことのあない疲れが出てきて、ガクンとペースが落ちた。どんどん追い越されモードなってくる。

 河川敷から離れ、広い畑地の中を進むが、非常につらい滑走が続く。スキーは滑っているのだが、体が付いていかない感じだ。「ゴールまでの13km」地点のエードでは、スキーを脱いで椅子に座って休んでしまった。やがて、右手の堤防沿いの河川敷のコースが続く。「ゴールまで8km」から1kmごと減って行く標識がいつもは楽しみなのだが、今回はその間が非常に長く感じる。

 遠軽からの25kmの間だけで20〜30人に抜かれた気がする。へろへろ状態でようやくゴール。結局、遠軽からの25kmの間はタイム的には、2時間10分なので、それほど遅くはないのだが、この4年間でもっともダメージの大きいゴールだった。

○ちょっと悔しいダメージの大きなゴール・・・
 
  まずは、湧別文化センター中へ入り、トラックで運んでもらっていたコートを着て靴を履き変えて、一休み。記録賞を受け取ったが、予想通り、この4年間でタイムは一番良かったが、順位は昨年より40位落ちて、一番悪かった。気を取り直して生ビールを飲む。最初のひと口が異常に美味い。椅子に腰かけてビールを飲み、前に座っていた80歳には絶対見えないシュッとした男性とおしゃべりする。25kmに参加したが、若いころはマラソンで何度も優勝経験があり、今でも毎朝5km走っているそうだ。 

 ゴール地点で天ぷらそばを食べていると、チューリップおばさんがいたので、しばしおしゃべりし、お別れの挨拶をして、15:00発のスタート地点への送迎バスに乗り込む。バスの中でブログを打つ。

 バスの中で、チューリップおばさんからメールが入る。それには夏見さんとのお二人の写真と、私宛の夏見さんのサイン色紙の写真が添付されていた。サイン色紙は後日送ってくれるそうだ。

 スタート地点まで戻り、今回は層雲峡まで走った。黒岳の湯で疲れを癒し、下のレストランで完走祝いの夕食。

 翌日は、予定では、1山だけ登り残している上川3山の天幕山か、樺戸山地の察来山を考えていたが、天候の回復はかなり遅いらしい。

 夜明け前の雨の中、帰路に就いた。支笏湖畔まで来たら青空が広がっていたので、イチャンコッペ山へ向かった。気温が高く雪も重いので、アルミかんじきでスタート。しかし、登山口からの急な尾根に取り付いたが、脚に昨日の疲れを覚える。おまけに、上空に雲が広がってきて、恵庭岳や樽前山などがすっきりと見えなくなっている。一気にモチベーションが下がって、100mも登らないうちに撤退を決める。  結局、そのまま家路に就いて、途中で温泉に入って、15:00には帰宅した。

大会85kmの部・成績一覧



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