2005 北海道スキーマラソン大会
30km参戦記
05,01,30

天候と雪質に恵まれ、超高速レースでしたが、いくつかのアクシデントにもかかわらず、念願の2時間切りを果たし、これまでの最高タイムを記録する。

天 候晴れ
気 温 スタート時 気温−1℃
       雪温−4℃
ワックス

(効果)
base swix CH6
top  swix HF7
finish セーラFC100焼き付け
(バッチリ!)
記 録 1時間54分30秒
(1kmラップ換算 3分51秒)
60歳以上の部 9位/78人
15km途中ラップ 56分15秒 
この大会は、北広島市のプリンスホテルのゴルフ場と北広島の町並みを見下ろす高台にあるその近郊の牧場を利用しての大会である。毎年参加している30kmは15kmを2周するコースである。

 前日は雨で、2日前の予報では当日猛吹雪の天候のはずであったが、それがよい方に外れて風もそれほどない穏やかな晴れの朝を迎えた。前日の雨で溶けた雪が夜半からの気温低下でアイスバーン気味のザラメ雪となる。このような雪質はよく滑るはずである(1)。

 案の定、超高速レースで、オーバーペースになってしまい3度ほど立ち止まって休息する苦しい滑走でもあった。さらに、下りカーブで続出する転倒者に巻き込まれたりして3回も転倒したにもかかわらず、念願の30kmレースで2時間切りを十分お釣りが来る形で達成できた。また、今年から化け物が多い「60歳以上の部」であるが、この順位もひと桁台の予想を上回るうれしい快走であった。

 さらに、昨秋の四国遍路でもっとも長い4日間同行・同宿をした北広島市在住の71歳のスーパー健脚大師様ことTaさん(15kmにクラシカル走法で参加)にもうれしい再会を果たすことができた(2)。

 前日、ネットで見つけた千歳の安いビジネスホテルまで雨の中を車で走り、翌朝、駐車場となっている道都大学のグランドを目指す。そこからシャトルバスに乗り、会場入りをする。目標は、昨年より2分詰めての2時間切りである。2台のスキーテストを兼ねてアップをしてみる。気温が高めの場合に合わせてGALLIUMのワックスを塗ったアトミックの板の方がやはり滑りが悪いので、SWIXのワックスを塗ったフィッシャーの板にする。スタート地点にスキーを置いてクラブハウスに戻る途中、札幌のyancoさんに出会う。彼も今年から30kmに参加するそうである。

 30分前に、恒例となった草餅大福を食べ、アミノバイタル3000mgを飲み、スタート地点に向かう。スタート地点で向こうでも探していたらしい四国遍路で4日間の同行・同宿とお世話になったTaさんが手を挙げて迎えてくれる。うれしくも懐かしい再会である。一緒に写真に収まり、お互いの健闘を誓い合って前から3番目に陣取ったスタート地点(3)に着く。

 スタートしたが、案の定よく滑る。前の方に陣取ったためについつい周りのトップランナーのペースに惑わされて、オーバーペースになりがちである。そうしている内に前の人のストックでスキーを邪魔されて転倒してしまう。そんなダメージや一気に心拍数が上がったせいであろうか、体の疲れと呼吸の苦しさを感じる。3日前のハードな練習と2日前の山スキーハイクの疲れが抜けていないようである。そのうちにとうとう我慢できなくなり、1.5km地点の登りで立ち止まって呼吸を整える。1分間以上も休んだであろうか、呼吸も整ったので流れの切れ間を狙って列に戻る。

 その辺りの流れが、ちょうど自分のペースのようである。少しずつ体も慣れてきて、ペースを掴んで来るに連れて、前の人を抜くようになる。それにしてもよく滑る。こんなに滑るのは初めての経験である。このような感覚を体が覚えてしまうと、今後ちょっとでも滑らないときっとイライラするであろうなどと考えながら超高速滑走を続ける。途中立ち止まったというハンディのせいか、そんな快調さや滑りを楽しもういうゆとりもなく、ついつい飛ばしてしまう。

 よく滑るのとアイスバーン気味のために下りカーブで転倒者が続出する。8kn付近で直ぐ前の人が転倒し、その外側を巻いてかわそうとしたが、回り切れずにこちらももらい転倒してしまう。

 しかし、10km地点でストップウオッチを見たら、なんと36分台である。とんでもない未経験のタイムである。「これなら1周目の15kmは絶対1時間切りができる。」と思うと元気が出て、その先にある給食所も寄らずに頑張ってしまう。スタート・ゴール地点でもある周回地点手前の登りのカメラスポットでは(4)、54分台であった。

 やがて、周回コースへ入り(5)、56分台で折り返し、給食所で水とスポドリを飲み、スキーの左右を履き替えて、2時間切りを目標に再スタートする。毎年のことであるが、2周目はばらけるので自分のペースで滑走できるようになる。

 1周目もそうであるが、前に同じ60歳以上の500番台のゼッケンを見つけると、ついつい頑張ってしまう。2周目に入って直ぐに530番の人を抜いたが、途中で視界に入って来た533番の人を追いかけての苦しい滑走が続く。533番の人が10km地点の給食所に寄った隙に抜くが、そのあとのゴールまで3kmほどの登りで抜きつ抜かれつを繰り返す。

 しかし、それがオーバーペースになってしまい、登りの途中で苦しくなり立ち止まってしまう。その間に530番の人にも抜かれてしまう。その後は、その二人を追いかける展開になる。しかし、昨年も間違えば木に激突しそうで気になっていたゴール手前1.5km付近の下りカーブで直ぐ前の人が転倒してしまい、その外側には太いカラマツの木が立っている。無理してバランスを崩すとそれに激突しかねないので、自分も転んでそれを避ける。あとは、姿が見えなくなった530番と533番の二人のお陰で2周目を頑張ることができた感謝の気持ちでゴールを目指す。

  ゴール前1kmほどのところで、クラシカル走法で走っている15km参加のTaさんに追い付く。お互いにもうすぐゴールである。「ご苦労さん!もうすぐです。頑張りましょう!」と声を交わして抜き去る。

 自己計測でこれまで最高の1時間54分台といううれしいタイムでゴールする(6)。翌朝の道新スポーツでは、「1時間54分30秒、60歳以上の部で9位」というれしい記録であった。

 ゴールしてスキーを脱ぎ、直ぐにカメラを持ってTaさんのゴールを待つ。1分を過ぎたころにTaさんがゴールしてきた。今年からスケーティング走法にも挑戦しているという元気な71歳である(7)。来週の「おおたき国際スキーマラソン」では、同じ15kmに参加するとのことである。自分もこの年齢まで大会に参加できているであろうか?

 クラブハウスに戻り、豚汁とバナナを食べ、風呂に入って着替えをし帰路に就く。途中支笏湖に寄って氷濤祭りを見る。その後は、天候が悪化してきて、つるつる路面と先が見えない猛吹雪の中、慎重に運転して函館を目指す。翌朝の成績が掲載されて道新スポーツをコンビニで購入し、知人の名前と記録を探しながら楽しかった一日を振り返る(8)。



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