ゼロの山(743m)
<森林コースのつもり〜尾根コース> 単独 11,6、22
『夏山ガイド』に新しく載ったかなやま湖畔に位置する低山だが、登りに利用したコースは廃道化して、あちこち彷徨してしまった・・・・

7:30 かなやま湖畔から
        林道「湖畔線」へ
登山地 点
下山
7:50
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8:00
8:35
8:50
森林コース登山口
尾根コース登山口
林道跡終点
送電線下
頂 上
9:15
9:05
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8:55
[1:00]所要時間[0:20]

10:00 南富良野〜富良野観光
16:00 ハイランドふらの(入浴)
18:00 同上駐車場(泊)

GPSトラックログ
(廃道化した森林コースに惑わされた彷徨ログ)
 最近発刊された『北海道夏山ガイド』増補改訂版に新しく掲載された南富良野町のかなやま湖畔に聳える743mの山(1)

 なんと言ってもその山名に興味が涌く・・・地図にも、南富良野町と富良野市の境界線上に一の山、二の山、三の山が並んでいる。確かに、国道にも「三の山峠」の標識がある。その一の山の南西に位置するかなやま湖の展望台になりそうな無名の743峰に登山道を作って、「ゼロの山」(現地の標識は「0の山」)と名付けたらしい。当然、地図にも山名はないし、三角点もない。

 これまで『夏山ガイド』に掲載された山は全て登ってきている者としては、早めに登らねばと思い、今回の山旅の計画に入れた。実は、行けばなんとかなるだろうと思い、肝心の夏山ガイドの立ち読みすらしていなかった。結果、登りに使った森林コースは廃道化していて、鹿道や作業道跡に振り回されてあちこち徘徊や強烈な薮漕ぎを強いられ、悪印象の山となってしまった・・・。

 登山口までの林道・湖畔線は、入口近くのホテルで聞いて順調に進むことができた。途中に標識もあり、順調に入林届の箱が設置された地点に到着(2)











  標識の杭に貼られている登山道の地図を見て、森林コース(710m)を登り、尾根コース(610m)を下って、林道を戻って周回する計画を立てる(3)ぐるっと回っても1時間も掛からないはずだったのだが・・・

 林道を更に奥まで進み、下山口となる尾根コース登山口を確認し、歩く林道の距離も測定して戻る。車を林道脇に停めて、スタート。

まずは、林道跡を進む。林道終点までは順調に進み、そこに立っている標識に従い、林の中へと進む(4)


  <彷徨の記> ところが、その先に見える道は、どう見ても鹿道にしか見えず、人の足跡はまったく見当たらない(5)。50m程で林から抜けたが、その先が全く分からない・・・一番はっきりしている右側に続く作業道跡を進んでみるが、どんどん下っていく。また元に戻り、今度は左へ続く鹿道状態の踏み跡を進むが、やがて薮となり不明。また戻って、高い方へ向かえば何とかなるだろうと、上に続く鹿道状態の急な道を登っていく。しかし、それも消えてしまい、薮を漕いでいる内に作業道跡に出る。それを辿ると下って行くが、左手に送電線が見える。その下に出れば何とかなるだろうと、薮を漕ぐ。登山口でみた地図の記憶では、この送電線下の上の方から頂上に続く道があるはずと、登っていく(6)。確かに、それらしい痕跡が見つかったが、笹藪で覆われていて、ここ数年手入れはされていない様子。足元の踏み跡を辿りながら、背丈以上もある笹を掻き分けて進むが、やがて、その踏み跡も判らなくなる(7)踏み跡を探すのも億劫なので、汗だくになって笹藪を漕いで頂上を目指す。

 一番高いところに出たが、標識もなく、細い標石が設置されただけの頂上だった(8)整備されていれば30分もあれば登れるはずだったのに、あちこち彷徨して1時間も要し、汗だくになっての登頂だった。しかし、頂上は、まさにかなやま湖の展望台だった。左手の奧には幾寅方面の鉱山も見える(9)。右側の眼下にはキャンプ場の施設も見えている(10)

 ゆっくり休む気もせず、直ぐに尾根コースを探す。南の尾根に向かって、はっきりとした尾根コースと思われる踏み跡が見えるが、森林コースの痕跡は全く見当たらない。

 要は、下山に利用した尾根コースはきちんと整備されていて、こちらだけが利用されているようだ(11)。それを辿ったら、わずか10分で尾根コース登山口に出た(12)そこには駐車スペースまで設けられていた。さらに林道を下って10分でスタート地点の森林コース登山口へ到着。

 そこに貼られている登山道地図を確認したが、その道は完全に痕跡すらなくなっている廃道だった。悔しいので、入林届に文句を書いたメモ用紙を貼り付けてきた。下山後、富良野市の書店で、夏山ガイドを立ち読みしたが、やはり周回コースを勧めていた。しかし、登る前に読んでおけば、右往左往しなくて済んだかもしれない・・・。

 下山後、南富良野市の市街地へ出て、高倉健主演の映画「鉄道員(ぽっぼや)」のロケ地だった幾寅駅へ寄った。まわりにはロケに使われた建物が残り、駅舎の中は映画の記念館のようになっていた。
 


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