ウペペサンケ山A(1848m)
<糠平コース> 単独 10,9,30
96、6,8の「ウペペサンケ山」(菅野温泉東コース)

 14年振りに、糠平コースから再訪し、うっすらと雪化粧した白と赤と緑の三色の稜線歩きを楽しんだ

5:40 糠平公共駐車場発
登山
地  点
下山
 6:20
 7:20
 8:05
 8:25
 9:05
 9:55
10:20
登山口
1399ピーク
1610ピーク
東コース分岐
糠平富士(1835m)
頂上(本峰)
西峰(1836m)
14:00
13:05
12:30
12:20
11:30
10:50
10:35
[4:00]所要時間[3:25]

15:00 ぬかびら温泉「山湖荘」(入浴)
16:00 糠平公共駐車場(泊)
 東大雪山系の最南部に位置し、2kmに渡る長く平らな稜線が特徴の山。元々は、ウペペ・サンケ・ヌプリで、「雪解け水を・一気に押し出す・山」の意。

○薄幸?の名山

 実は、この山は、「日本三百名山」完登後、一番先に再訪したかった山だった・・・その訳は、深田久弥の『日本百名山』の後書きにある・・・・深田氏が百名山を選ぶに当たって、当初147ほどの候補を挙げた。その中にこのウペペサンケ山が入っていたのだ。ところが、選から漏れたほかの山はすべて「日本三百名山」に入っているが、この山だけは、その選からも漏れた、いわば薄幸の名山なのだ。

 登山道は、長いけど一番メジャーな糠平コース、変化に富んだ菅野温泉東コース、最短の西コースの3本がある。頂上は、14年前に菅野温泉東コースから踏んだ切り。西コースは、6年前に隣の東丸山に登ったときに稜線コルまで歩いている。糠平コースは、一昨年ガスのために1610ピークで途中撤退している。今回はそのリベンジでもある。

 悪天候で停滞連泊となった糠平公共駐車場で、スカッ晴れの朝を迎える。朝日を浴びて輝くウペペサンケが美しい(1)国道273号線沿いの指導標から糠平川沿いの林道を7kmほどの林道を走ると登山口に到着(2)

 すぐ後から同じ駐車場で泊まっていた北見ナンバーの車もやってくる。斜里の男性で、その後、相前後しながら登ることに・・・。
 
○まずは、糠平富士を目指して・・・

 鬱蒼とした針葉樹林の中を15分ほど登っていくと、湧水が音を立てて流れ落ちる最後の水場。冷たくて美味しい(3)徐々に急斜面となり、辛い登りが続く。周りは針葉樹からダケカンバ林へと変わって行き、紅葉がきれいになってくる(4)

 登り詰めると、稜線上の1399ピークへ到着。一気に展望が広がる。しかし、目指す山頂や長い頂稜はその手前の1610ピークに遮られて見えない(5)

 そのピークから下だる稜線沿いの紅葉が一番きれいだった(6)ここより上は、すでに紅葉にならないうちに葉が枯れたり落ちたりしている。ずっと暑い日が続き、紅葉顔遅れたところに一気に寒さが到来したためだろう。

 1610ピークまでの登りがこのコースの中で一番きついところだ。笹と葉が枯れたダケカンバの尾根道を喘ぎながら登り詰めると、2年前、その先の展望がガスで覆われていたために撤退した1610ピークに到着。しかし、今回は、爽やか秋空の下に、目指す糠平富士〜本峰〜西峰までの長い頂稜がすっきりと迎えてくれた(7)

東側眼下には、ポコポコと溶岩円頂丘が並び、その先には糠平湖が望まれる(8)しかし、風がやたらと強くて体感温度が一気に下がる。 ハイマツ帯の緩やかな尾根道を左右の展望を楽しみながらのんびりと登っていく。足元には、ウラシマツツジの紅葉が朝日に輝いて眩しい(9)このほかに、チングルマやクロマメノキの紅葉も美しい。
 やがて、尾根は細くなり、急になってくる。風も益々強くなり、凍り付いたハイマツが溶けてジャージーが濡れて冷たい。早めにカッパの上下を着け、毛糸の帽子を被る。登り詰めたピークが長い頂稜の東端の糠平富士で、一等三角点が設置されている(10)14年前に来たときには、ここに「ウペペサンケ頂上」と書かれた標識が立っていたが、今は「糠平富士 1834.8m 本峰→1.5km」と書かれた標識が立っていた。

つづく

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