512峰(点名・寅沢)(511.8m) <函館市>  
寅沢林道〜北東尾根ルート 単独 10,5,17

5/17、午後から、寅年ならではの三等三角点名「寅沢」(512峰)に登ってきました。

11:00 自宅発
12:00 寅沢林道ゲート前 
登下山地点
12:05
12:30
12:40
12:50
13:10
ゲート
林道分岐
渡渉地点
尾根へ
頂上
14:15
13:50
13:45
13:40
13:20
[1:05]所要時間[0:55]
大船松倉林道奧へ

 この山は、松倉川と寅沢川の合流点から北西に延びる尾根上に位置し、西旭岡団地から見ると、蝦夷松山の東側に見える無名峰である(1)しかし、三等三角点が設置されていて、その点名が「寅沢」である。

 実は、数日前のある一本の電話がなければ、この山の存在も三角点名が「寅沢」であることも知らなかった・・・函館マウンテンクラブのNa女史から「坂口さん、松倉林道と寅沢林道の分岐の北東にある512mの山登ったことがありますか?」との電話・・・「実は札幌の方から、寅年なのに北海道には寅の付く山がない。函館の512峰の三角点名が寅沢なので、今年中に登りたいが、何か情報がないかとの問い合わせがあった」とのこと。話をしていたら、その問い合わせ主がこれまで4度ほど同行したことのあるHa山岳会のA氏とのこと・・・。

Aさんによると、道内で三角点名も含めて、寅の付く山は唯一この山だけだとのこと。情報収集と下見を兼ねて近日中にトライしようと思って、地図上で簡単に登れそうなルートも見つけておいた。

  ところが、3日前にこれまで何度も道南の山を一緒に登っている市内の岳友Saさんが登ってきたという情報をいただく。早速電話で問い合わせたら、自分が考えていたルートと同じだとのこと。

 短時間で登れそうなので、午前中の癌術後定期検診を終えてから早速向かった。大船松倉林道から寅沢林道へ入って1.5kmほどの橋の手前に、例年は開放されているゲートに施錠がされている(1)Saさんから聞いていたし、ここから取り付きまで2kmちょっとなのでここから歩くことに・・・。(帰宅後、渡島東部森づくりセンターに電話したら、先に土砂崩れ箇所があり、今は通行止めにしているが、いつとは言えないが、いずれ例年通り開放するとのこと)

 1.7kmほど進むと林道分岐があり、そこを右に進む。さらに500mほどで、c350m付近の取り付き予定地点の目安になる寅沢川にぶつかる。地図では橋があると思ったが、橋はなく、浅いので直接車で渡るようになっている(2)

 そこから50mほど林道を戻って、川に下りる。浅いところを渡渉して対岸へ渡ると、取り付く予定の北へ向かって突き上げる細くて顕著な沢が合流している。

 その沢を少し遡行する(4)当初はその沢をずっと詰めて、コルから頂上を目指す予定だったが、Saさんから「薮が薄いので早めに尾根に乗った方が楽ですよ」と言われていたので、小沢を利用して右手の頂上へ繋がる北西尾根に乗る。

 尾根は笹藪で覆われているが、確かに薄く、薮漕ぎに慣れた人ならまったく気にしないで歩けるほどである(5)c450付近で平坦になり、尾根が細くなる。目指す先に頂上が見える。

やがて、北側が崖となった岩稜尾根となるが、その右下をトラバースするような微かなトレースがあり、その先に頂上が見える(8)北西尾根を外して直線的に頂上を目指す。ずっと下からやたらとシラネオアイが多い山である(7)

 一番高いピークを目指して登り詰めたら、そこには三角点はなかった。Saさん情報で、「その東側のピークにある」と解っていたので、そちらへ登り返すが、北側はスッパリと切れ落ちた崖になっていて、結構な高度感がある(8)

 林道からわずか30分で頂上到着。北側も東側も崖で取り囲まれていて、どうも落ち着かない頂上である。しかし、この稜線にははっきりとした踏み跡が認められるところを見ると、こんな山でも物好きに登る人がいるらしい。
 
三森山をバックに三角点とリュックを入れての証拠写真を撮る(9)。

 北西方向にまだ雪を残した烏帽子岳と袴腰岳(10)、北側の松倉川の谷の奧には泣面山(11)、東側には三森山とその下に松倉川沿いの林道も見える(12)西側の蝦夷松山と雁皮山は木が煩くて良く見えなかった。

 10分ほどで下山開始。登りと同じルートを下り、わずか20分で林道へ出てしまった。2kmちょっとの林道をブラブ歩きでゲートまで・・・。トータルで2時間ちょっとの軽登山であったが、ゲートが開くと、往復わずか1時間の山でになってしまう。


 頂上の周りが崖になっていたので、その様子を確認したくて、頂上から三森山の下に見えていた大船松倉林道を北上してみる。逆光ではあったが、南面と北面に崖を巡らせて屹立する様子がよく判る(13)しかし、何度もこの林道を走っているのに、さっぱり記憶にない山であった・・・登ってみて初めてその山が判る典型的なパターンである。

 ひょんなことで、ちょっと物足りない感がないでもないが、寅年ならではの考えてもいなかった一山をゲットし、帰路に就く。


「北海道山紀行」目次へ   HOMEへ

inserted by FC2 system