滝ノ沢岳(1353m)
<ぺンケモユウパロ川左俣沢〜南西面直登沢>2名  11,6、21
夕張岳登山道上にある望岳台と稜線で繋がっている鋭峰に南西面直登沢からアタック

登山地 点
下山
 6:00
 6:20
 6:50
 7:10 
 8:35
 8:45
夕張岳ヒュッテ
745二股
870滝下
960二股
西尾根コル
頂 上
11:00
10:50
10:20
10:10
 9:45
 9:35
[2:45]所要時間[1:25]

12:00  夕張岳ヒュッテ発
16:00 ひだか高原荘(入浴)
18:00 道の駅樹海ロード(泊)

 この山は、夕張岳山体の一番北側に位置する鋭峰で、夕張岳登山道上の望岳台と稜線で繋がっている山だが、登山道はない(1)

 3日前のオロエン川でお世話になったヤマちゃんの記録を参考に、ぺンケモユウパロ川左俣沢の南西面直登沢ルートから、やはり夏は未踏だというエバさんの同行を得て登ることができた。

 前日、夕張岳への馬の背コースから、その尖り具合と登行ルートの急な南西面の様子を眺めながら、多少の不安と共に登高意欲を掻き立てられていた(2)

 私は得意のスパ長、エバさんは沢靴の出で立ち・・・管理人のかわ健さんに見送られて(3↓)ヒュッテ前の涸れ沢をスタート。

 直ぐに水流は現れたが、その水流に惑わされて、涸れ沢の南西面沢への680二股を見落として直進してしまう。地図上の水線が涸れ沢の南西面沢の方に引かれていることが間違いのもと・・・。GPSで気付いて、薮を濃いで正規のルートへ移動することができた。2つの沢が平行している内に気付いたので、薮漕ぎはわずかだった。ホッとして、正規ルートの涸れ沢の中を進む(4↓)。丈の高い草で覆われた沢岸にも、はっきりしないながらも踏み跡もある(5↓)


















 徐々に斜度が増し、唯一870m付近に2段の黒い滝が現れた・・・この前後だけに水流が現れる。この滝は、左岸の踏み跡を辿って高巻いた(6)。 この滝付近から傾斜はいっそう急になり沢幅も狭くなる(7)

960二股は右に進路を取る・・・・というより、明確な沢地形と微かな人や鹿の踏み跡に引っ張られて、気付かないうちに右股沢を進んでいた・・・というところが正直なところ。

 この右股沢は、踏み跡がはっきりしていてほとんど薮漕ぎは無かったし、赤テープもところどころに見られる。結構多くの人が登っているルートのようだ(8)しかし、GPSには、西尾根から頂上斜面へのクニック地点へ突き上げる小沢にルートを入れてきたので、一応確認の意味もあって、途中で薮をトラバースしてそちらの沢へ進んでみた。しかし、全面笹薮に覆われていてとても歩けそうもないので、再びもとの沢に戻る。

 1200を越えると、頭上に岩壁が見えてくる(9)そこから西尾根へトラバース気味に進む。この辺りは、薮もなくなり、シラネアオイやサンカヨウの群落が多かったが、熊の糞も多かった。





 やがて、目の前に西尾根から頂上へのクニック地点が見えてくる。ここまで来れば、もう頂上が手に入ったようなものだ(10)。西尾根に上がったところで、一息入れて、最後の急登に備える。バックのダケカンバの幹の白さと新緑が、ここまでの急登の疲れを癒してくれる(11)


 頂上への登りは、体を引き上げるための周りの灌木がなければとても登れない斜度だ。しかし、ハイマツを中心に古い鋸目が入っているところを見ると、かなり昔から登られていたようだ(12)もっと手こずるかと思っていたが、わずか10分で頂上に到着。一番先に目に飛び込んできたのは、昨日登った夕張岳とあの上に立ったことが信じられないほど尖った前岳・・・まずは、それらをバックに記念撮影(13)

 
昨日は霞んではっきり見えなかった芦別岳方面の山々もくっきりと見えている。手前の1415峰なども登りたい山だ。それにしても、夕張山系は、登高意欲をそそられる尖った山々が多い(14)それらの展望を楽しみながら、1時間近くものんびりする。頂上には、ウコンウツギ(15)やエゾイソツツジやキバナシャクナゲなども咲いていた。
 
 いよいよ満足のうちに下山開始。急で手こずる登りのルートは、下りが速い・・・駆け下りるようにして、見落とした960二股や下の680二股を確認しながら来たルートを下る。。登りの半分の時間でゴールイン。GPSにルートを入れて、単独でやろうとやってきた山だが、地形図だけでは読み切れない複雑な地形もあり、エバさんの同行は心強かったし、彼にも喜んでもらえて、感激倍増だった!

 夕張岳ヒュッテで、管理人のかわ健さんが入れてくださったコーヒーを飲みながら、改めて、この2日間で、夕張岳3ピーク踏破の喜びに浸る。前岳のエバさん情報、滝ノ沢岳のヤマちゃん情報とエバさんの同行、ヒュッテでお世話になった管理人のかわ健さん・・・多くの仲間に恵まれて、自分の山が増えていくことの素晴らしさに改めて感謝した2日間であった。

 ヒュッテを後にして、この2日間で登った3ピークを目にできるところを探してあちこち走り回った。途中でエバさんが見つけた高台で、滝ノ沢岳と前岳は見ることができた(16)しかし、帰宅後に、前回夕張岳に登ったときにシューパロ湖畔から撮った写真があった(このページの1枚目の写真)。国道に出てから右の方へ進めば良かったのかも・・・・?


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