三九郎岳(802m) (北峰・817m)/森町 
<グリンピア大沼奥・右股沢林道コース>  単独 山スキー 06,4,01

             午前勝負で、この時期には珍しい新雪に覆われた尾根を辿ってきました。周りの山も真っ白でした。

6:00 函館発
6:40 グリンピア大沼奥・右股沢林道ゲート
登山
地 点
下山
6:55
7:55
8:55
9:05
林道ゲート
502ピーク
三九郎岳
北峰(817)
10:40
10:05
----
9:35
[2:10]所要時間[1:05]
11:00 ホテルグリンピア大沼(入浴)
12:10 函館着

GPSトラックログ
 この三九郎岳は、グリンピア大沼の奥に聳える山で(1)、弥五兵衛岳や二股岳とともに旧大野町(現北斗市)と森町の境界線上に位置する山である。いつもグリンピア大沼スキー場や常設クロカンコースから眺めては、気になっていた山である。ネット上での記録は、スルカイ岳に同行したSHOさんのものにしかヒットしないが、近郊の山屋には結構登られている山のようである。

 その右手前の通称・四九郎岳(759m・三角点名は三九郎岳)とセットで、山スキーでの循環縦走の計画で出かけた。しかし、登りで気づかないうちにリュックに括り付けたヤッケを落としてしまい、結局、登りのトレースを戻らざるを得なくなり、三九郎岳のピストンだけに終わるちょっと物足りない山行となった。

 グリンピア大沼の奥の右股沢林道へ続く道を進むと、林道ゲートまで除雪がされていた。2日前に降った新雪が解けて凍り、モナカ状の雪だが、スキーでは埋まらないので歩きやすい。右股沢林道から三九郎岳へ続く尾根は3本ほどあるが、地形図で検討して、一番手前のスキーで登りやすそうな比較的幅広で急傾斜の少ない502ピークを経由する尾根を採った。林道を10分ほど進み、橋を渡ったところから右の沢沿いの林道を少し進むと、その尾根の末端である。

 その尾根を登り、傾斜が緩んだら先ほどの林道が下から上がってきていた。熱くなったのでヤッケを脱いでリュックに括り付けて、その林道を少し辿り、再び502ピークへのこのルートでもっとも急な登りに取り付く。高度を上げていくにつれて、雪が柔らかくなってくる。ちょうど1時間で502ピークに到着。右手の樹間から沢を挟んだ鋭角に聳える通称・四九郎岳が覗く。

  一度コルまで下り、再び登りに掛かるが、ここからは尾根も広くなり、疎林となり、この時期にしては新雪で覆われた気持ちよい登りとなる。710付近で左からの尾根と合流し、二股岳が見えるようになる(2)。風が強く、ヤッケを着ようと思ったら、リュックに付いていない。どこかで落としたらしい。財布と携帯電話も入っている。この時点で、四九郎岳への縦走を諦める。帰りの滑りが楽しみな気持ちのよい疎林の広い真っ白な斜面を登っていくと、その先に三九郎岳が見える(3)。

 ちょうど2時間で頂上に到着する。周りのダケカンバの木が邪魔で眺望もあまりよくないので、すぐに、北側に聳える最高標高点の817ピークへ(4)向かう。10分ほどで817ピークに到着するが、ダケカンバの枝に2日前の新雪によるこの時期には珍しい樹氷が付いている(5)。

 こちらのピークの方が展望もよく、東側には迫力のある四九郎岳の向こうに内浦湾をバックに頂上を雲に覆われた駒ヶ岳〜大沼〜横津岳や(6)、眼下にグリンピア大沼などの眺望が広がる。南側には、三九郎岳本峰と二股岳、木地挽山の横から函館山まで見える(7)。西側には乙部岳や狗神岳のものと思われるギザギザの岩稜も頭を見せている。
 
 当初予定していた四九郎岳へのコルからの急で細い尾根はスキーで登るにはきついものがありそうで、ヤッケを落として計画を変更せざるを得ない悔しさが少し減る。この山は、スキー場の方からの尾根伝いに登ったほうが楽そうである。

 春の陽光に樹氷が解けてボタボタ落ちる音を聞きながら眺望やを楽しみ30分ほど休憩して、シールを外して下山を開始する。シールを外したために三九郎岳への登り返しでは階段登行で苦労したが、風で周りの雪が飛ばされて盛り上がって残ったウサギの足跡を見つける(8)。上の方は疎林帯でもあり、少し重い新雪ではあるが、結構滑りを楽しむことができた。
 


 しかし、高度を下げてくると、雪が重くなり、木も煩くなってくる。木への激突を避けるために制動を主としたプルークボーゲンが多くなるので非常に疲れる。502ピークから急な細い下りは、スキーを脱いだ方が速そうだったがなんとか切り抜けて林道に出ることができた。その林道の真ん中に落ちているヤッケを見つけてホッとする。

 そこから登りで辿った尾根を巻くように続く林道をずっと下ると右股沢沿いの林道へ出る。ちょうどそこでスノーシューを履いた自分より年配の男性と出会う。つい最近、やはり同じコースからこの三九郎岳に登ったが、今回はもっと奥の尾根の取り付き地点の様子を偵察に行くとのことである。こんなに早い時間にもう下りて来たことに驚いていた。

 途中で、木の上でえさを食べているエゾリスをカメラに収めたりしながらゴール地点に到着する。頂上で30分も休んだのに、まだ11時前であった。グリンピア大沼の温泉に浸かって、12時過ぎには帰宅することができた。           


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