於鬼頭岳(おけとだけ)(1176.2m) <士別市>  
西面直登沢ルート 28名 10,10,24
10,24、全道のみならず東京や千葉からも参加の28名の薮山仲間と共に、わいわい賑やかに登る

登山地点下山
6:50
7:40
8:05
8:25
9:35
林道ゲート
林道跡終点
800二股
900二股
頂 上
12:05
10:55
11:10
10:55
10:20
[2:45]所要時間[1:45]
19:30 帰宅 

 道北の名峰天塩岳の西北西に位置する山・・・道々101号愛別下川線の於鬼頭トンネルを愛別町側から士別市側に抜けると、右手にその端正な姿が飛び込んでくる(1)登山道はなく、主に積雪期に登られている山で、夏の記録はネット上では見当たらない。冬季に登っているは今回のメンバーの中にも数名いた。
 
 「おけとだけ」とか「おきとだけ」と呼ばれているが、置戸町と同じアイヌ語で、 「オケトウンナイ(鹿の皮を乾かすという意)」が語源という説と、アイヌ語の「オキトウシ(河口にギョウジャニンニクが多いの意)」が語源という説がある。しかし、地元の山愛好家は「おけとだけ」と呼んでいるので、この読み方が正しいのだろう。

 この山の存在すら知らなかったが、このたび、全道各地(今年は東京と千葉からの参加者も)のネットで結び付いた薮山仲間の年1回のオフミに参加して、函館からは遠い貴重な道北の1山を増やすことができた。このオフミは、焚き火を囲んでの前夜祭と翌日の薮山登山がセットで、今年で8回を数える。これまでに1回、3回、5回に引き続き、3年ぶりの参加だった。 

今回の幹事は、これまで何度も同行いただている旭川のOgiさんと名寄のEIZIさん。1年掛けた検討の結果、この山を選択し、下見までしてくれての案内に、29名もの懐かしい顔ぶれが集まった。

 前夜のうちに、入山口近くの天塩川沿いの砂防ダム広場に集合し、恒例の焚き火を囲んでの前夜祭で盛り上がった(このページの最後の方に写真掲載)

 道々101号線の天塩岳登山口案内表示分岐からその登山口方向へ4kmほど進んだところに架かる暁雲橋の無名沢が今回のルート。相乗りして来た車を路肩に行儀良く並べて(2)、頂上へ突き上げる無名沢沿いの林道ゲートをスタート(3)昨年まで一緒に道南の薮山を歩き回ったKo玉さんは体調の関係で山は不参加で、総勢28名の大パーティ・・・。
 
 およそ2.6kmの先の林道終点から入渓・・・小沢の様相を呈しているこの沢が頂上へ突き上げている。一番多いスパイク長靴のほかに登山靴、沢靴、スパイク地下足袋など思い思いの足回りで、わいわい賑やかに登っていく(4)

 800二股は左股を進む。900m手前で、3mほどの唯一の小滝が現れる。みんな、ちょっとした変化に喜びながら、それぞれ右から巻いたり、直登したりして乗り越える(5)

 そのすぐ上が900二股である。頂上への直登沢は右股だが、下見済みのOgiリーダーによると、濃密な薮漕ぎが長くなるとのこと。そこで、1100付近で岩尾根に乗る左股沢を進み、下山に右股沢へ下りてくるとのこと。

 その後、1050ほどまでは沢型が続くが、やがて強烈なネマガリダケ林へ突入・・・こちらは後から付いていくだけなので楽だが、トップは大変だったろう(6)。しばらく薮漕ぎしていると、尾根に乗り、右側に目指す頂上が見えてくる(7)
 やがて、岩が露出した尾根を詰めて頂上へ近づく(8)。そこで、思わぬサプライズが待っていた・・・・・・先に岩ピークの上に着いたOgiリーダーから「坂口さん、急いでここまで来てください!」とのこと・・・「なんだろう?}と思って登っていくと、その先にある一段低い三角点ピークへの一番乗りを、最年長の私へといううれしい敬老精神?の心遣いである。

 「みなさん、老い先短い私が先に行かせていただきます。ありがとうございます。」とお礼を述べて岩を越える。一番乗りで、二等三角点(点名・雄鬼頭)へタッチし、カメラに収めさせていただく(9)
 
 岩ピークで待っているメンバーをカメラに収めて(10)後続メンバーと入れ替わるようにして、そちらへ戻る。狭い頂上なので、三角点ピークと岩ピークの二手に分かれて昼食タイム。

 頂上からは360度の大展望が広がるが、上空は低い雲に覆われている。東側には、今年の3月に登ったばかりの渚滑岳が懐かしい(11)。その右側の天塩岳は、残念ながら山頂部が雲で覆われていた(12)

 下山前に、狭い岩ピークの上での記念写真・・・みんなとても楽しそう!(13)(Ogiさん提供)

 下山は、頂上から直接急で濃密なネマガリダケの斜面へ突入し、900二股を狙う。後から何度も「ストップ!」が掛かるほど酷い薮だった。直登沢ではあるが、登りでこのコースを採ったら、大変だったろうと思う・・・Ogiリーダーの判断に拍手。やがて、沢型に出て、薮から解放される。900二股で、登りのコースと合流。

 ちょうど昼には、ゴール地点の林道ゲートへ到着し、解散式・・・1回目からこのオフミの事務局長を買って出てくれて、いろいろお世話を頂いている「地図がガイドの山登り」チームのsaijoさんの挨拶・・・来年は、自らが幹事を務めて道央地区で開催するとのこと。1年後の再会を期して解散・・・・(14)

 個々のメンバーは、自分を含めてそれぞれに年に何度か同行しているメンバーではあるが、これだけの仲間が一堂に会するのは、この機会だけである。一人一人の顔を見ても、その方とご一緒した山行が思い出されてとても懐かしい。

 翌日以降はしばらく悪天候続きなので、約500kmの帰路に就くことに・・・彼等と別れて、愛別ICから高速に乗る。ETC割引は、札幌で一回切れるために、1000円ではなく、往復共に1700円であった。途中温泉に入って、夕食を食べても19:30には帰宅することができた。


<焚き火を囲んでの前夜祭>

全員揃い、日没とともにファイヤーに点火

持ち寄りの食材でのバーベキュー

熊ぷ〜さん手製の歌集とmarboさんのギターに合わせての歌・・・

M大山岳部の歌を踊りながら披露する東京から参加のTaさん

翌朝、爽やかな顔で記念撮影・・・・この後、於鬼頭岳へ((Ogiさん提供)



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