永山岳(2046m) 〜比布岳 (2197m) 〜安足間岳 (2200m)
〜沼の平〜松仙園分岐
[愛山渓コース] 93、9、26 天候 晴れ後曇り後雨
9/25 12:30 自宅発(八雲)
20:30 愛山渓登山口
(車中泊)
9/26 5:00 起床
5:50
6:30
6:40
8:10
8:45
9:00
9:15
9:30
10:15
11:05
12:25
13:30 |
登山口
昇天の滝
滝の上分岐
永山岳
安足間分岐
比布岳
安足間分岐
安足間岳
※当麻岳への道
を見失い、戻る
永山岳
滝の上分岐
※沼の平へ
松仙園分岐
愛山渓登山口 |
[7:40] | 総所要時間 |
13:40 愛山渓温泉(入浴)
15:30 旭川(洗濯・夕食)
18:45 旭岳温泉(車中泊) |
愛山渓から愛別岳を目指すべく、天気予報は期待できないがとりあえず出発。旭川付近から雨に変わる。夜も降り続き、明け方4時ごろに上がる。朝5時、奇跡的に青空が広がる。 夜明け前にもかかわらず、登頂予定の愛別岳、永山岳などの頂上もくっきり、山肌一面に広がる紅葉の美事さに思わず息を飲む。(1)
愛山渓〜永山岳
早立ちの登山者が出発する中、急いで準備、そして、出発。渓流ぞいの道を進む。朝方までの雨で足元はかなり酷いが足取りは軽い。 やがて、目の前の支流から羽衣の滝を小さくしたような昇天の滝に目を奪われる。そして、まもなく本流の村雨の滝となって落ちている右岸を登る。滝の上分岐までに、8人程抜き去り、トップに立つ。
やがて、美事な紅葉の中に続く泥道を永山岳目指して登る(2)。 右下に永山岳の山裾から続くこれまた美事な紅葉の沼の平が広がる(3)。夢中になてシャッターを切る。 ハイマツ帯に入る辺りで、太陽が真表面から顔を出し、眩しい。
足元は泥んこ道から露岩の道となり歩きやくなる。沼の平の太陽の当たる部分が広がり紅葉がますます映え、休みながら、歩きながら幾度となく見とれる。ハイマツ帯から抜けると紅葉のお花畑の中の露岩の急斜面の道をジグを切りながら進む。
その頃から、西と南の方からどんどん雲が押し寄せ、沼の平を覆い始め、こちらに向かってくる。せめて道内屈指の山岳美を誇る愛別岳の勇姿をこの目にとばかり、その雲と競争するように永山岳頂上目指して駆け上がる。比布岳への稜線も雲に覆われたころようやく愛別の表面に立つ(4)。夢中になってシャッターを切っているうちにどんどん大覗谷を越えたガスが覆い、あっという間に闇の中に消えてしまう。道のはっきりしない愛別への登頂を諦め、ふと来た方を振り返ったら、ガスの中に火山灰と岩礫に覆われた永山岳の頂上があった。愛別に気を取られている内に通り過ぎて気がつかなかったらしい。
永山岳〜比布岳〜永山岳
ガスの中の永山岳頂上をカメラに収め、岩陰で朝食をとり、休憩。そのうちに30代の二人連れの男性がやってくる。この後は結果的に前後しながら、同じコースを歩むことになる。 愛別は諦めたが、その後どうするか迷いながら、ガスの中の本来なら、左下に切れ落ちる地肌むき出しの大覗谷(地獄谷)に足の竦む思いがするであろう稜線の道を安足呂間分岐まで進む。先程の二人も時間があるしと迷っていたが、比布岳まで行くというので後ろをついて行く。ガスで何も見えないが、時折谷から聳える岩や谷底への急斜面がボーッと見えたり、初冠雪の残雪があったりの道を進む。何の展望もない比布岳へついた頃、雨が降りだし、急いで合羽を着る。
もと来た道を戻り、安足間分岐から沼の平下りるべく、当麻岳方面へ向かう。安足間岳から下った岩礫帯で進んでいた道が突然とぎれる。先にそこに来ていた3人と後からきた例の二人連れと一緒になって、探したが分からない。例の二人連れの一人が前にここでやはり迷ったことがあるとのこと、濃霧の中でもあるし、無理しないで戻ろうと言うことになり、引き返す。
永山岳まで戻り、頂上で休んでいた夫婦に出会う。挨拶してふと見ると、何とスキーでよくお世話になった元SAJ専門委員の札幌のK氏である。名乗ったら、「Sさんは確か函館だよね。こんな遠いところまで来たの?」と思い出してくれ、懐かしく歓談。
永山岳〜松仙園分岐〜愛山渓
K氏と別れ、お花畑の岩礫帯を銀明水辺りまで下ると、ガスが晴れ、再び当麻岳の山裾から沼の平にかけての紅葉が鮮やかに広がる。岩に腰掛け、しばし眺めながら休憩。本来はその中を下るはずだったので、迷ったのがちょっと悔しくなる。その後、歩きやすい露岩の道から続く滑る泥の道を滝の上分岐までひたすら下る。
そこから、沼の平の下の方の松仙園分岐方面への道をさっきの二人連れと一緒に進む。湿原なのは分かっていたが、昨夜来の雨で物凄いぬかるみである。しかし、庭園風に岩が配置され、夏だったら美事なお花畑だろうと思われる可愛いエゾミヤマリンドウが咲いていた場所、紅葉をバックにした四の沼や二の沼付近の盆栽風の白骨化したアカエゾマツと大小の池塘が織り成す秋の湿原風景(5)は足元のぬかるみをカバーして余りあるものである。
松仙園分岐辺りから霰交じりの豪雨となる。岩や水溜まりと流れと泥の道をただひたすら愛山渓めざして歩き続ける。雨に打たれながらの後半の林道も長かった。皮肉なことに登山口まで戻ってきたら、雨も上がり、諦めた愛別岳までもくっきりと姿を現わしている。
今度はいつか、花の季節に愛別岳と当麻岳から沼の平への再挑戦を誓いつつ、愛山渓温泉で汗を流し、旭川へ向かう。途中、コインランドリーで洗濯し、買い物をして明日の旭岳登山に備えて旭岳温泉へと向かう。