永山岳
(2046m)
〜
安足間岳
(2200m)
〜
沼の平
〜
雲井ガ原湿原
[愛山渓コース]
95,7,.2
[天候 曇り]
愛別岳には再度振られるも、ガスの中で迎えてくれた花々に心踊る。
7/11
15:00 札幌
18:30 愛山渓登山口
(入浴・車中泊)
7/12
4:10
5:10
6:15
6:40
[2:30]
7:10
7:40
8:10
9:15
9:45
10:20
11:00
11:30
11:55
愛山渓登山口
滝の上分岐
銀明水
永山岳着
[永山岳までの所要時間]
〃 発
安足間分岐
当麻岳手前の雪渓
(道を見失い戻る)
永山岳
滝の上分岐
(沼の平)
八島分岐
愛山渓登山口
雲井が原湿原
愛山渓登山口
[7:30]
総所要時間
12:00 愛山渓温泉(入浴)
12:50愛山渓ドライブイン(昼食)
16:00札幌
天気予報はよくないが、2年前に涙を飲んで撤退した愛別岳と、永山岳の高山植物との出会いを目的に再び愛山渓へ向う。
前夜、登山口ヘ到着したときは愛別の鋭い頂上は見えていて期待を持たせたが、温泉から上がってきたら、雨が降ってくる。夜半まで一昨年と同じような雨に見舞われ、車中泊。登山者と思われる車は少ない。
雨は上がったが、曇天のもと晴れるのを期待し、夜明けの小鳥の鳴声に励まされて出発。愛別岳は半ば諦めて、一昨年の紅葉のお花畑での高山植物の花々と銀明水との出会いと、当麻岳経由沼の平コースに気持ちを切り替えて進む。
村雨の滝も昇天の滝
も一昨年の紅葉時期に比べて水量は多いが、見劣りがする。
美事な紅葉に覆われた永山岳の山肌をトラパースした斜面は、半分以上雪渓に覆われ(1)、
紅葉で美しかった木々はまだ芽吹き寸前の状態である。これからわずか二ケ月半で葉を開き紅葉する営みに感心しながら雪の斜面を進む。一昨年のときよりも雲が低く重いせいか、眼下に広がる沼の平の眺めもやはり冴えない。
ハイマツ帯の岩礫の道に差し掛かる頃は濃いガスの中で、自分の周りしか見えない。雨具を上下着けて頭から滴を垂らしながら進む。
お花畑
で一番先に目に飛び込んできたのが、ヒメイソツツジである。ついで、
濃い赤紫のエゾノツガザクラの群落(2)
・・・展望はまったく利かないのだからこの花たちとの出会いだけが楽しみである。その後、ウラジロキンバイ、イワヒゲ、イワウメ、チングルマ、エゾノハクサンイチゲ、エゾコザクラ、コケモモ、コメバツガザクラ、キバナシャクナゲ、ミネズオウ・・・が滴を溜めながら次々と足元で迎えてくれた。やがて、道端でゴーゴーと水の音がする方を眺めると、
雪渓の水が岩の間の樋状の溝を凄い勢いで流れ落ちているのがぼやけて見える。これが秋には枯れてなくなる
銀明水
(3)
である。雪解け水に名前がついているのもここくらいのものであろう。その水を口にして、一休みする。
その後も、花を眺め、カメラに収めながら進み、やがて、傾斜が強まり火山灰と岩礫の道をジグを切って登り切ると
永山岳頂上
に出る。濃いガスに包まれた頂上で朝食を取りながら休憩。
汗とガスで濡れたこともあり、体が冷えてこないうちに視界5〜6mの中、踏み鉢を辿りながら、とりあえず安足間岳分岐から安足間岳を目指す。
安足間岳
を越え前回迷ったところをなんとかクリアーでき、ほっとして当麻岳手前まで進むと大きな雪渓が道を覆っている。足跡もなく、濃いガスで自分の体の周りしか見えない、いわゆるホワイトアウトの世界である。やむなく戻ることに決めて引き返す。
永山岳
の下で、50代後半の男性が登ってくるのと擦れ違う。今日初めて会う人である。黒岳から登ってくる仲間と車の鍵を交換してお互いに反対方向へ縦走すると言う。なるほどと感心する。その後10人程の人と出会い、再び花畑の花々と銀明水を楽しみながらガスの中を下る。
滝上分岐
からエゾノリュウキンカの群生を眺めながら沼の平へ入る。木道が敷かれて整備されているが、
六の沼などの大きな沼(4)
が幾つも広がっているだけで、前回歩いた下の松仙園方向の方がはるかに景観が素晴らしい。
当麻乗越しの下まで
行って引返し、湿原の植物を楽しみながら
三十三曲がりを経て登山口へ。
登山口で、靴を長靴に、泥んこのズボンをジャージには着替えて
雲井が原湿原
(5)
へ向かう。大きな沼もなく、本来は愛別岳の秀峰が表面に見えるはずだが、それがなくても、盆栽風のアカエゾマツの樹林と十数種類の湿原植物の花々が一面敷き詰められたように咲いている様はこじんまりとしているがなんとも落ち着いた雰囲気を醸し出している。
愛山渓谷温泉
で汗を流し、帰るときになって、一昨年と同じように、皮肉にも愛別岳がその全容を現した。後ろ髪を引かれる思いで、登山口を後にする。
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