気無山(417m) 丸山龍神宮の山(400m)
<蛾眉野林道・気無山林道コース>  単独  06,10,30

前から気になっていた函館市内の一等三角点の山・気無山とその近くに聳える伝説も残る円錐形の尖峰・丸山龍神宮の山へ 
13:45 蛾眉野原木線分岐
<気無山(けなしやま)>
登山地点下山
14:10
14:25
林道分岐
頂 上
14:45
14:30
[0:20]所要時間[0:15]

14:40 蛾眉野林道分岐
<丸山龍神宮の山>
登山地点下山
14:55
15:10
登山口
頂 上
15:30
15:15
[0:15]所要時間[0:15]

GPSトラックログを基にした

 以前から気になっていた函館市内に3山しかない一等三角点の山のひとつが、蛾眉野地区の南に位置するこの気無山(けなしやま)である。ただし、目立つ山ではない。他の2山は袴腰岳と古部岳(古部丸山)である。また、そのすぐ近くに鋭い円錐形に聳える丸山龍神宮の山も気になっていた。画像は、この前に登った三森山からのもの(1)

 一等三角点マニアの方からの情報で、気無山は林道跡の踏み跡を辿り、ちょっと笹藪を漕ぐだけで簡単に登れること、丸山龍神宮の山は頂上まで参拝道があることを知り、機会を待っていた。 なお、この気無山の山名は、北海道や東北に多い毛無山と同じく、アイヌ語のケナシ「林野、木原の意」に由来しているようだ。

  三森山を下山後、道々41号線を恵山に向かって走る。蛾眉野地区を抜けて4.5kmほど走ると、道々970号線(蛾眉野原木線)との分岐がある。「丸山龍神参道入口」の標識も立っている(2)未舗装ではあるが、快適な道を走ると、十字路にぶつかる。そのすぐそばに丸山龍神宮の鳥居が立っていて、そのすぐ後ろに山が見える。この山は後回しにして、気無山へ向かう。

○まずは気無山へ

 その十字路から蛾眉野林道へ入り、3kmほどで気無山林道との分岐にぶつかる。そこを右へ1kmほど進むと、再び林道分岐へぶつかる。そこが、どうやら登山口となるようだ。

 そこへ車を置いて、頂上へ続く尾根に向かっている林道を進む。少し進むと、見晴らしのいいところへ出る。西側に目指す頂上が見え(3)、南側には汐首岬の通信施設とその向こうに下北半島の山が微かに見える(4)コース中、樹木に邪魔されないで展望の利くところはここだけであった。

 やがて、古い林道跡へと変わり、だんだん笹藪の中の踏み跡と化していく。2ヶ所ほど分岐はあるが、稜線上に続く方を進む。笹藪の中に明確な踏み跡が続く(5)その踏み跡も恐らく一等三角点マニアの歩いた跡なのであろう。ところどころにピンクテープもぶら下がっている。

 適当なところから、胸丈ほどの笹藪に突入して頂上を目指す。20mほども藪こぎをしたら、広く刈り払われ一等三角点の設置された頂上へ到着する(6)車のデポ地点から15分の呆気ない到着である。

○丸山龍神宮の山へ

 下山後、丸山龍神宮の下まで戻る途中から鋭く尖ったその山が見える(7)蛾眉野林道分岐の十字路の路肩に車を置いて出発する。参拝道の入り口となる鳥居の前に注意書きが立てられている。「・・・・お山にお住みの霊神はタバコの類と刃物は大の禁物であるので、此の所より上には持って上がらない事・・・」と書かれてあるので、リュックに入れていた鉈を車に置いて鳥居を潜る。

鳥居の奥には、標高差150mの屹立する霊山が覗いている(8)「杖をお使いください」と杖が数本用意されている。高所恐怖症の自分は予想される急崖のトラバースに備えて借りることにする。

  斜度の緩い部分はきれいに刈り払われた広い道であるが、一気に急になるところからは足幅ほどの踏み跡が20回ほど細かくジグを切って登る道となる。急な上の方は道沿いに捕まれるようなロープが張り巡らされている。道の両側にはところどころに岩崖が覗く。まさに霊山にふさわしい雰囲気が漂う山である(9)

 標高380m地点には比較的新しい社が建てられている(10)

 その右側から頂上方向へ向かってロープが張られ、細い踏み跡が続く。かなりの急斜面をトラバースするが、木が生えていて、ロープが張られているから歩けるような足幅くらいの踏み跡である。

 頂上の直ぐ下に小さな岩穴がある。その前に祭壇が置かれ、中には研磨された緑色の球形の岩が奉られている(11)この穴が、戸井の海岸に浮かぶ武井の島の鮫穴という洞窟から続いていたという伝説の穴なのであろうか?

 下からわずか15分で、その直ぐ上はシャクナゲの木で覆われた狭い岩峰に立つ。怖くて腰を伸ばして立つことができない。しかし、そこから北側の横津連峰の展望がすばらしい(12)

 社の建つ地点までは慎重に下り、あとは眼下や周りの紅葉を楽しみながら下る。杖を返して、鳥居の前の小さな祠に感謝の気持ちで手を合わせて、帰路に就く。

  この丸山龍神宮の関係者が米原町に住んでいることが分かったので、この由来や歴史を聞いてみたくて、本日電話を入れてみたが、残念ながら留守のようであった。後日に期待である。


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