北海道自然歩道 A1維新の道 「赤松並木を歩く道」

14,12,5 単独 (「赤松並木を歩く道」〜大野新道)

9:00 自宅発  (徒歩5.5km)
9:55 桔梗駅着
登山
地点
10:00
11:00
11:35
11:50
12:15
13:00 
桔梗駅
赤松並木の説明標識(4.6km地点)
七飯町歴史館(6.7km地点)着
      〃  発
北海道新幹線車両基地(8.7km地点)
渡島大野駅(11.9km地点)
[3:00]総所要時間

13:20 渡島大野駅発  (徒歩15.5km)
16:20 帰宅
本州の山を登り歩いているときに、良く、「○○自然歩道」という道標を目にした。これは、環境省が計画を定め、各都道府県が整備、管理運営している複数の都府県間にまたがる「長距離自然歩道」だった。
 
 新しい道路を建設するわけではなく、既存の遊歩道に道標や案内板を設置するなどの整備がなされている。 計画総延長距離は約21000キロメートルである。1970年度東海自然歩道の整備に始まり、2003年完成の近畿自然歩道と順次整備されてきた。東海自然歩道は起点から終点まですべてのコースがつながっているが、他の歩道では必ずしも各コースが連続しているとは限らない。

 「北海道自然歩道」は、2003年に計画が決定し、現在整備中だが、整備済みはまだまだごく一部である。 計画路線の延長距離は4,585kmで全国最長。天然林主体の広大な森林や湿原といった豊かな自然景観、広大な牧場や畑、防風林といった牧歌的な田園風景など北海道を代表する地域の歴史的・文化的資源等を結ぶ歩道のネットワークを構築するものとなっており、整備が完了すれば、全国の長距離自然歩道の総延長距離は約2万6千kmに及ぶこととなるそうだ。

 函館近郊では、現在は、函館〜長万部を結ぶ「維新の道」の中の「赤松並木を歩く道」(桔梗駅〜渡島大野駅)<11.9km>と「駒ヶ岳山麓を辿る道」(七飯町大沼〜森町駒ヶ岳)<13.3km>の2コースが整備済みいうことが分かった。さらに、「松前街道」の中の「大野平野を行く道」(渡島大野駅〜北斗市分庁舎)<14.5km>と「北海道水田地帯を行く道」(北斗市分庁舎〜清川口駅)<15.6km>が整備済みである。

 そこで、今回、「赤松並木を歩く道」を実際に歩いてみた(1)9:00に家を出て、まず国道5号線を桔梗駅まで5.5kmを歩く。10:0に桔梗駅を出発。メインの「赤松並木を歩く道」を歩き、13:00に渡島大野駅に到着。それほど疲れていなかったので、少し休んで、大野新道を歩いて16:20に帰宅。トータルで約33km、歩数計で49,000歩。所要時間7時間20分(七飯町歴史館の見学、渡島大野駅での休憩も含む)・・・うれしいいくつかの発見もあり、満足感と充実感に満ちたロングウォーキングだった。



 桔梗駅舎の左横の自動販売機の陰に(2)、「赤松並木を歩く道」のコース案内図」と説明が記載された立派な標識が設置されていた(3)。コース案内を良く見ると、七飯町市街地までは国道5号線を歩くが、市街地から上の方へ上がって、七飯町歴史館へ寄るようなコース設定になっているようだ(4)


 国道の歩道を道標を探しながら歩いていくと、この前にあったのかもしれないが、最初に見つけたのは大中山小学校の入口の前だった。両方向の距離も書かれている(5)。さらに進むと、ご丁寧に信号を渡って向かい側へ渡るような道標もあった(6)このような道標は車で走っているときには目にすることはなかった。
 やがて、赤松並木がもっとも美しくなるところを通過(7)


桔梗駅から4.1kmの赤松並木の説明板や標柱等が設置されている地点。「日本の道百選」の標柱(8)や「土木学会選奨土木遺産」の説明板が設置(9)
 

 さらに500mほど進んで、4.6km地点に(10)、これまで気付かなかった、 「男爵薯発祥の地記念碑〜川田男爵清香園農場跡地〜」があった(11)これを目にするまでは、五稜郭公園の裏門にある石碑から亀田地区が発祥の地だとばかり思っていた。歩かなければ気付かない新しい発見だった。


 七飯駅へ下る道の交差点を過ぎてからは上の方へ上がる道へ入るらしいので、道標を見落とさないように慎重に進む。役場の横の函館新道へ繋がる道の1本手前の道の登り口に、聞いたことのない「見晴公園」へ進む道標が立っていた(12)。半信半疑で登って行くと、200mほどで初めて目にする「見晴公園」があった。その中の遊歩道を抜けるようになっていた(13)


 公園を抜けると、ご丁寧な道路の渡り方まで書かれた道標がある(14)。その通り進むと、これまた初めて目にした役場の駐車場の裏手の「卯之助の杉林」を通過するように設定されている(15)。これは、文化5年(1808)に倉山卯之助が植えた杉林で、函館山に植えられた杉もここから移植されたとのこと(16)
  

 杉林を抜けると、七飯町歴史館へ到着(17,18)この中に入るのは初めてだ。トイレ休憩も兼ねて見学することにした。常設展示室が充実していて、とくに、北海道開拓の先駆けとなった「七重官園」の展示が特色であろう。


 歴史館を出て、国道へは下りないで、こまめな道標を頼りに桜町へ抜ける道を進む。鳴川の橋を渡って、大野方向へ向かう(20)。さらに、国道5号線を横切って下って行くと、道路分岐に右へ直進する道標があった。その先には藤城線の高架橋が見えている(21)。この道路は、確か北海道新幹線の車両基地へぶつかる道のはずである。
  

 函館本線の踏切を越えて進むと、案の定城車両基地が見えて来た(22)。これができる前は直進する道が続いていて、その手前に設置されている道標も直進になっている(23)しかし、道路は二手に分かれている。右は工事関係者以外進入禁止の道である。最近の記憶によると、左へ進むと新幹線高架の下を潜る道があるはず。


 新幹線高架を潜って右折し、新幹線沿いの新しい道路を進むと、寸断された稲里へ続く道の交差点に到着(24)新幹線沿いに進むと渡島大野駅への近道ではあるが、本来の「赤松並木を歩く道」は左の道である。左折してそちらへ進む。
 しばらくすると、稲里の太い道路との十字路に出る。そこに右折の道標があった(25)この先はゴールの渡島大野駅に繋がっているが、結果的に、この道標が最後の道標だった。
  

 ゴールの渡島大野駅は、北海道新幹線の新函館北斗駅でもある(26)。以前の駅舎はなくなり、左端に現在の渡島大野駅連絡通路がある(27)
 その付近を隈なく探してみたが、北海道自然歩道に関する標識らしいものは見当たらなかった。ここは、同じ北海道自然歩道の「松前街道」の起点でもある。新幹線駅舎建設の関係で設置しなかったのか、それとも邪魔で除けられてしまったのか・・・?道中ずっとこまめな道標が設置されていたのに、ゴールの標識がないというのも、なんとも残念な感じだ。

 駅から駅までのコース設定になっているのは、列車を利用して戻れるようにしているのだろう。仮駅舎へ行ってみたら、次の列車まで1時間以上もあった。疲れがほとんどないこともあり、当初から考えていた通り、家までの15kmほどの道のりの旧大野町市街地〜大野新道を歩いて帰宅することにした。



 ○北海道自然歩道「松前街道」の「大野平野を行く道」と「北海道水田発祥地帯を行く道」について

  北海道自然歩道の中に渡島大野駅と松前を結ぶ「松前街道」がある。全部で9コースの計画だが、現在整備済みは、「大野平野を行く道」(渡島大野駅〜北斗市分庁舎)<14.5km>と「北海道水田地帯を行く道」(北斗市分庁舎〜清川口駅)<15.6km>の2コースだけである。

 その詳しい説明やコース案内図の標識は、その2コースの接続点となっている北斗市役所分庁舎(旧大野町役場)の前に設置されている。


緑色線〜「大野平野を行く道」、茶色線〜「北海道水田発祥地帯を行く道」
黄色線〜「赤松並木を歩く道」


  


 
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