アバレ川遡行<美瑛川支流>  
白金いこいの森林P〜美瑛川支流アバレ川〜美瑛岳ポンピ沢夏道〜望岳台P
5名  10,10、2
難しいところはないが、次々と現れる変化に富んだ小滝群、苔むした岩・・・5時間の興趣に満ちた渓相の遡行を楽しむ

入渓しては見たがしばらく砂防ダムが続く

3:00 層雲峡駐車場発
5:30 白金温泉駐車場着
登下山
地 点
 6:50
 7:00
 7:30
10:30
10:55
11:10
11:50
白金いこいの森P
入渓(700)
再入渓(810)
1250二股
1300(休憩)
勝瑛の滝下
ポンピ沢夏道(1410)
[5:00]所要時間
12:35
14:20
ポンピ沢夏道
望岳台P
[1:45]所要時間
15:00 白金温泉「ほしの灯家」
            (入浴)
16:00 青い池
18:30 道の駅「三笠」(泊)
 
昔何度も洪水を起こしたことを連想させるような名前の川だが、白金温泉街のすぐ上で合流する美瑛川の支流である。源流部は、美瑛岳登山道とクロスするポンピ沢となって、美瑛岳の峨々とした南面へ突き上げている。

 今回この沢は初遡行だった沢のスペシャリストganさんの言を借りると、「過去経験した何百本の沢の中に同様なものはなかったほどの興趣に満ちた遡行となった。癒し系の沢ではお勧め度100%かな・・・等高線の間隔が広い平坦に近い大地を流れるこの沢がこれほどの趣きに溢れているとは誰が想像できようか」というほど、変化と興趣に満ちた沢だった。
 
 前日にニペソツ山を下山し、層雲峡駐車場で車中泊態勢に入ったところへ、8月にこの沢を遡行しているヤマちゃんから「明日、ganさんたちが美瑛のアバレ川をやるようです。簡単だがとても面白い沢です。お薦めです」という情報が入る。こんなことももあろうかと沢装備を用意してきていた。早速、リーダーのganさんに連絡を取って仲間に加えていただいた。

再入渓してすぐに現れた滝〜ホールドがしっかりして簡単に登れた

 白金温泉街の駐車場で待ち合わせ、私の車を望岳台の駐車場へデポし、入渓地点手前の白金いこいの森駐車場へ移動する。メンバーは、リーダーのganさん、廣川さん、いさむちゃん、こざるさんと私の5名。全員HYMLメンバーで、生年月日が1日違いのいさむちゃんとは初対面だった。

 すぐに入渓したが、砂防ダムが延々と続き、アバレ川の由来を彷彿とさせる砂防ダムを高巻いたり、右岸の作業道を歩いたりして、砂防ダムがなくなった810付近で再入渓。沢相が一気に変わる。すぐに現れたのが、垂直におちる10mほどの滝・・・ホールドがあって、飛沫を浴びながらも割とすんなりと登ることができた。

苔の洞門を思わせる緑の回廊

吹き上げるようにジャンプする流れ

細い樋状の滝を跨ぎながら登る

S字状に屈曲して落ちる滝

ホールドのない壁を突破するganさん・・・私は右から高巻いた

美しい岩盤の上の流れ
 それ以降は、小さく見えた沢だが結構な水量があり、苔むした趣のあるきれいな渓相に心躍る。序盤からゴルジュが迎え、緑の回廊が連なって苔の洞門の中を清流と小滝が延々と続く感じ・・・ジグザクの小滝群、溶岩が固まったスラブ状の岩盤をうねる流れ、空に向かっての噴流、幅50センチほどの樋状の流れ、つるつるに磨かれた岩盤の流れ、深い釜や小釜の連続・・・・そんな繰り返しがずっとずっと続いて退屈しない。

 しかも、合流する沢がないので、ずっと水流は変わることがないのも不思議な沢だ。

 940付近で一旦沢は開けるが、また直ぐ狭まり、素晴らしい渓相が再開される。

 徐々に周りの紅葉も鮮やかになってきて、1100mを越えると、木々の間から美瑛岳の頭が見えてくる。空が開け沢中に日が射し込むと水がキラキラ輝いて眩しい。 

うねるように流れ落ちる滝・・・上に吹き上げているようなる流れが見える
 

苔が美しい岩壁の間の2段の滝

光りが作り出す影と輝きの世界


まだまだつづく


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