第28回湧別原野オホーツククロスカントリースキー大会
85km参戦記  13,02,24

今年も極寒だったが、天候に恵まれ、苦しいながらも後半は快適な滑走と周りの景色を楽しんだ

ぞくぞくとスタート地点へ集まる選手たち

天 候晴れ時々曇り
気 温スタート時   −16℃
ワックス

(効果)
base gallium ハイブリットベース
top gallium AXF10+AXF20(1:1)
(前半渋く、後半まあまあ)
記 録 6時間56分00秒
1km換算ラップ 4分54秒
丸瀬布(37km) 2時間40分
遠軽(60km)  4時間30分
順 位164位/564名(男女混合総合順位)
 昨年6年ぶりに復活した国内最長のこの大会に今年も参加してきた。これで、通算5回目の参加だ。標高670mの旧白滝村(現遠軽町)の北大雪スキー場をスタートし、白滝市街地の西側から湧別川沿いに丸瀬布〜遠軽〜ゴールの上湧別までのワンウェイ85kmを滑走する大会である。

 、昨年は6年ぶりの復活で、「十勝大平原クロカン」と日程が重なったので、参加者が少なかったと思ったが、昨年より80名ほどが増えただけだった。7年前までの85kmの部だけで1300名もの参加者がいたのが夢のようだ。ちなみに謳い文句となっている「100km」は駅伝の部である。

 距離は長いが、標高差650mの概ね下りのコースなので、「札幌国際50km」よりは楽な感じで、エードも非常に充実していて楽しみの多い大会である。なんと言っても距離が長いだけに完走後の満足感が大きい。

スター地点で自分の前に並んでいる選手たち
 
 今年は妻が同行しないので、前日は層雲峡まで走り、公共駐車場で車中泊。翌朝スタート地点へ向かった。今年は新しい楽しみもあった。それは、昨年の大会後、このブログへコメントをいただいたのを機に、ネット上のお付き合いが続いているうどんおばさん(昨年の大会のゴールでボランティアでうどん係)との初対面である。今年はNHKへ投稿するビデオおばさんとして、遠軽のエードで待っているとのこと。
 

  スタート時の気温−16℃、幸い風はなかった。寒さ対策で、いつもよりアンダーウェアを上下1枚ずつ増やし、ネックウォーマーを着け、手袋にホッカイロ・・・お陰で、最後まで寒いと思うことはなかった。いつもながらカメラ持参で、休憩がてらの撮影モード。昨年と違って、たくさんの写真を撮る余裕があった。

 しかし、気温が低いと滑りが悪い。スタート直後しばらくは砂の上を滑っているように感じるところもあったが、湧別側沿いに下りてからは、風がなく、雪も柔らかく、青空も広がり、苦しいながらも概ね快適な滑りを楽しむことができた。風がなかったので、目標タイムを6時間30分に設定して臨んだ。しかし、結果はかろうじて7時間を切っただけの6時間56分。順位は164位/564名で、昨年より30位ほど落ちていた。しかし、このウルトラマラソン並みの85kmは、さすが若い人が圧倒的に多い。改めて大会要項で数えてみたら、私より高齢者はわずか20名しかいなかった。その中でのこの順位は満足してもバチは当たらないだろう・・・この大会への参加はタイムや順位ではない。国内最長のレースを楽しみながら完走できる満足感である。
 
○7:30 北大雪スキー場をスタートし、白滝を抜け、丸瀬布まで標高差470mの37km

スタート直後はところどころダウンヒルもどきの滑走が続く

 受付を済ませ、早めに着いたので、スタート地点の前から4列目ほどにスキーを置いて、車に戻って準備をした。そのお陰で、翌朝の北海道新聞に載ったスタート直後の登りの写真の中にゼッケン125の自分が写っていた。2週間前の「札幌国際」のときは自分が中心だったが、今年は2回連続で新聞の写真に載った。

 気温が低いので、ワックスは下へ下ってからに合わせていたので、滑りの悪さは覚悟していた。スタート後7kmほどは滑降レースもどきの大好きなところである。しかし、斜度が緩むと予想以上に滑りは悪い。後ろから追い越していった江別のHaさんが「坂口さん、Haです。砂の上を滑ってる感じですね〜」との言葉に同感。

滑りの悪いスタート後1時間付近・・・この後、湧別川沿いへと下っていく












 湧別川沿いのコースへ下りて、斜度が緩むと、一歩一歩踏み込むたびに雪がギシッ!ギシッ!と音を立てる。どうしても、雪温の低いときは体力消耗の激しい滑りとなる。いつもなら20km地点の旧白滝のエードはパスしていたが、概ねの下りのはずのここまでが非常に長く感じた。スポドリを飲んで再スタート。

丸瀬布のエード

 しかし、以前は、それほどでもない丸瀬布のエードが待ち遠しくてしようがない。丸瀬布太鼓に迎えられてようやく到着。昨年とほぼ同じ2時間40分だった。

 スキーを脱いで、椅子に座り、温かいソーメンや温かい飲み物を口にした。そこへHYML仲間の岳友オコタンペ@恵庭さんが到着。ほぼ一緒にスタート・・・結局、この後、ゴールまでの48kmを相前後して滑走することになった。良い意味での励みなった。

○丸瀬布から遠軽までの23km

コース中一番長い登り。登りでは前との距離が詰まる

 気温も少し上がってきたようで、滑りも良くなってきたので、楽しむ滑走に気持ちを切り替えてリズミカルに滑ることを心がける。

 しかし、川沿いから離れたり、国道や鉄道の下を潜ったり、畑地の方へ上がったりと変化のあるコースが続く。次のエードでもバナナと暖かいスポーツドリンクをもらう。遠軽手前のエードでは、お汁粉を食べている間に腿をマッサージしてくれる男性や鼻水をティッシュで拭いてくれる助成がいたりで、とても嬉しかった。そう言えば、昨年もここでお汁粉を食べ、鼻水を拭いてもらったことを思い出した。この後も、結局、最後まで、全エードで立ち止まって何らかを口にした。

遠軽のシンボル巖望岩を眺めながらの河川敷の広いコース

 遠軽が近くなってくると、河川敷のコースとなってきて、滑りが非常に良くなってきた。ようやく楽しいリズミカルな滑走ができるようになった。やがて、遠軽のシンボルの巖望岩が見えてくると、60km地点の遠軽のエードが近い。うどんおばさんとの初対面と温かいうどんを楽しみに頑張る。

 エードの手前の橋の下で携帯電話をすることになっていたが 橋がいくつもあってよく分からなかった。この橋と思ったら、目の前に屋台村のような遠軽のエードがあった。慌てて電話をして、初対面を果たすことができた。予定では電話の時点で、NHKへの投稿ビデオで、滑ってくる私の姿を撮りたかったとのこと・・・申し訳ない。

初対面のうどんおばさんとのツーショット

岳友・オコタンペ@恵庭さんとうどんを食べて休憩

 ここでは、いつもスキーを脱いで、温かいうどんを食べるのを楽しみにしている。炭火の焚かれたビニールハウス状の中の椅子に座ってうどんを食べた。その様子をうどんおばさんがビデオで撮影してくれる。

 まもなく、オコタンペさんも到着し、隣に座ってうどんを食べた。昨年より30分ほど速い到着だったが、20分近くゆっくり休む。温かい紅茶を飲んで、オコタンペさんと一緒にスタート。この時点で6時間30分の目標タイムを7時間切りに修正する。

○ゴールの上湧別までの25km

 ここからは、もう登りがほとんどないフラットなコースが続く。あとはリズミカルな惰性にも近い滑りを心がける。うどんおばさんが車で先回りをして、ビデオを回しながら応援をしてくれることと、オコタンペさんと抜きつ抜かれつの滑走も大いに励みになる。

 うどんおばさんの家の近くの広い農道へ入る前でオコタンペさんに抜かれた。この農道は、昨年はブリザード状態で、コースが見えない上に、消えているところもある。コースを見失って深雪に突っ込んだところもあった。しかし、今回は、青空の下に展望も良い。


オコタンペさんの後ろ姿を追って畑地の農道を進む・・・うどんおばさん提供
 この辺りからは、オコタンペさんとの距離が開かないようにすることと7時間切りを目標に黙々と滑走を続ける。しかし、だんだん彼に姿が遠くなる。

 いつもは、方向を変えて、向かい風を受けることが多い「あと5km」からは、逆に追い風となって楽になる。1kmごとにラップを見ながら7時間は切れる可能性を計る。ゴール近くなって、他の選手を追い越す方が多くなる。ずっと間が開いていたオコタンペさんとの距離が詰まって、後ろに並ぶことができた。しかし、彼のラストスパートには付いていけなかった。

 「ゼッケン125番、坂口さん、函館市からの参加です」という放送に迎えられてゴールのグランドへと入り、オコタンペさんと10秒差でゴールイン。

○ゴール後の満足感と心地よい疲れの余韻に良いながら・・・

ゴールゲートを背に

 うどんおばさん迎えられて、なんとか7時間を切ってのうれしいゴール。昨年と比べてゴール後のダメージはそれほどでなかった。

 うどんおばさんと一緒にスタート地点からトラックで運ばれてきたウィンドーブレーカーと完走票を受け取るために、文化センタートムの中へ。もっとゆっくり話したかったが、15:00発のスタート地点への輸送バスを逃すと、次は17:00になってしまうので、缶ビールを買って、バスへ乗り込んだ。

 文化センターの中では、毎年参加している「札幌国際」で転倒し肋骨にひびを入れた苫小牧のSaさんや江別のHaさんとも再会できた。バスの中では遠軽まで戻る江別のHaさんと隣り合わせになり、8年ほど前に札幌で2人飲んで以来ゆっくりお話ができた。

 ここ数回は妻も同行していたので、そのたびにサロマの「船長の家」に泊まったが、今回は一人なので、途中の愛別の協和温泉で疲れを癒し、旭川道の駅まで走って完走祝い。翌日、素晴らしい天候に恵まれた深川の音江山に登って帰った。

大会成績一覧



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