[10]  羊蹄山 (1,893m) A [京極コース] 1995,9,15 晴れ時々曇り

朝日を背に、2時間半で最短距離の京極コースを登り、紅葉とjコケモモ摘みを楽しむ。
登山口での迎えた日の出の瞬間
3:30 自宅発(八雲)
登山地点下山
5:40
6:10
6:45
8:10
登山口
3合目
5合目
頂上
13:50
13:30
13:00
12:10
[2:30]所要時間[1:30]

14:15 川上温泉(入浴)
17:00 帰宅
 この山は4つのコースがあるが、今回はマイナーな京極コースからの挑戦である。有名な「ふきだし公園」の中の道を車で抜け、勘を頼りに山の方へ進んで行くと、登山口が見つかる。紅葉の色づき始めた山の斜面を見上げ、無意根山の稜線の雲間から顔を出したばかりの朝日(1)を背に浴びながら登山開始。

 周りがしっかり刈り払われた登山道を進む。2合目から6合目辺りまでは、シラカバの大木を中心とした樹林帯の中を一定の急傾斜の直登が続く。とにかく変化に乏しい、ただ黙々と登るしかないコースである。
 
 いつのまにか、シラカバが曲がりくねったダケカンバの様を呈してくると、周りの植生も丈が低くなり、道も露岩の上の歩行が多くなって来る。後ろを振り返ると、札幌方面の余市岳や無意根山などが同じ高さに見えてくる。
 父釜火口壁の紅葉
 9合目近くで、もうすっかり草紅葉となった高山植物が現れ、灌木帯から火山礫の崩壊地に変わる。途中安定した登山道になるが、再びザイルの固定された急な崩壊地を直登すると、外輪山の稜線に飛び出すような感じで到着する。山肌は、去年の同じ時期には見られなかった紅葉が7合目辺りまで下りてきている。火口壁の中の紅葉はハイマツとのコントラストがみごとで、まさに最高潮のときである(2)。今年は紅葉が早いと聞いていたが、やはりそのようである。山麓はガスに覆われて、下界の展望はきかない。

 外輪山の稜線に出て頂上を探したら、ほとんど目の前にあった。その頂上は三角点が新しく埋められ、櫓がなくなっていて、新しい「1900m 」と標識が立てられていた。 どうやら、頂上一番乗りのようである。この山で2時間半の登頂は最短記録である。登山口の高度が4コース中一番高いところにあること、真狩コースも比羅夫コースも外輪山の稜線に出てからこの頂上までは結構歩かなければならず、その点このコースは直接頂上直下に出ること、しかも直登が多いことなどから歩く距離も一番短いようである。、そうこうしているうちに避難小屋に泊まった人達が到着。
 
 早速コケモモ摘みをしたり、昼食をとったりしながら4時間程のんびり遊び、下山する。直登のコースが多いということは、それだけ下りも急ななわけで、いちいちブレーキを掛けるのが辛い、ただひたすら滑るように下るだけである。何と、登りも速かったが、下りも1時間半しかかからなかった。
 帰りは、意地でも温泉とばかり、喜茂別方面に向かう道で看板を見た記憶を辿りながら車を走らせると、「川上温泉」という大きな看板を見つける。民宿を兼ねたドライブインの沸かし温泉で、ちょっとがっかりしたが、汗を流し、疲れをとるには十分である。

 このコースのうれしいことは、1ヶ月後に予期しない形で現れた。何と、京極町から「羊蹄山、登頂おめでとうございます。」のはがきが届いたのである。登山口の入山届から、このコースを利用している人たちに出してくれているのであろう。最初で最後のうれしい経験である。

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