羊蹄山・喜茂別コース(山スキー) (1360m地点まで)
                                                            単独 14、2,4 
この時期にしては素晴らし好天に恵まれ、森林限界の上まで登り、快適な滑降を楽しんだ

8:15 京極道の駅発
8:50 登山道入口到着
登山
地点
下山
 9:00
 9:20
10:00
12:05
登山道入口
林道ゲート
林道最終交差地点
1360m地点
12:55
12:50
12:45
12:25
[3:05]所要時間[0:30]

13:30 真狩温泉入浴
17:30 帰宅

 埼玉からこの時期毎年来道するyukiさんと二人で羊蹄山の喜茂別コースを森林限界(1300m付近)まで登って、滑りを楽しむ予定だった。

 お互いに京極道の駅で車中泊。朝になって体調を聞いたら、「昨日まで腰痛だと思っていたが、一昨日道路で転倒したときに打った尾てい骨にヒビが入っているような痛みらしい」とのこと。とても登山やスキーができる状態ではないらしい。予定を切り上げて、埼玉へ戻って養生するとのこと。

 天気が良さそうなので、一人で登山口を目指す。徐々に晴れてきて、喜茂別郊外まで来たら、それまで雲に隠れていた羊蹄山が姿を現す(1)

 昨年の夏にはHBCのTV取材でNiディレクターと一緒に登った喜茂別コースである。ところが、除雪の壁で、道道97号線の登山道へ続く林道の入口が分からない。『雪山ガイド』を開いてみたら、古い建物があるとのこと。たしかに、その建物の手前の除雪の壁に乗り越えたような部分があるので、そこを覗いてみたら、日曜日だった一昨日のものと思われる足跡やトレースがあった(2↓)

 
 車を歩道へ片側を乗り上げて駐車する。目指す山も青空の下にくっきりと見えている。しかも、ほぼ無風状態である。厳冬期にこのようなチャンスに恵まれることはめったにない。嬉々として準備をする。1.8万円もしたG3シールは粘着力が強く、スムーズに張ることができなくて、結構手こずった(3)


 9:00出発。うれしいことにトレースが残っている。真正面に真っ白な山肌を見せる羊蹄山に向かって歩を進める(4)。15分ほどで、夏の登山口となる連動ゲートを通過。そこから少しの間トドマツ林の間の道を進む(5)


 青空をバックに、右手のすっきりと伸びたカラマツ美しい(6)なんどか林道と交差しながら直進する。1時間ほどで、550m地点の最後の林道と交差する。この辺りから顕著な尾根となり、トレースは完全に消えていた。単独ラッセルとなるが、スキー靴の足首ほどしか埋まらないので、快調に歩を進める(7)。樹間が広くて、帰りの滑りが楽しみ尾根である。


 上空の青空と枝を広げる真っ白なダケカンバの梢のコントラストがみごとだ(8)。右手には、夏も目にしながら登る深い谷が続く(9)700mを越えた辺りで、急登が待っていた。さすが直登はできないので、斜めに上がって越える。それ以降は、再び直登できる斜度が続いていた。


 振り返ると、尻別岳が眼下に小さく見え、高度感を感じるようになる。左手には留寿都スキー場と洞爺湖も見えている(10)。高度を上げていくと、だんだんダケカンバの樹林帯となってくる。広々とした斜面がうれしい(11)


 1200mを越えると、森林限界が近づいてくる。その上には木の生えていない真っ白な世界が広がっている(12)森林限界を抜けて、斜度の変わるところまで登って行く。上の急な尾根は右から巻くともっと上まで登れそうだったが、クラスト斜面のように見える。今回の目的は登ることではなく、滑ることなので、雪の柔らかいところを引き返し地点にした。GPSを見たら1360mだった。十分な標高であった。スタートから3時間を5分超えていた。

 汗をかいた毛糸の帽子を脱いで、ヘルメットを被る。シールの粘着力が強く、これまでのように簡単に剥がれてくれない。スキーを流さないように慎重に外して、雪に立てる。温かいしょうが湯を飲み、べこ餅を口にする。先が見えない急斜面の下に尻別岳とその周辺の景観が広がる(13)


 これから滑りだす斜度を実感できる東側の斜面の向こうには京極市街地とその奥に無意根が見えている(14)いよいよ楽しみな標高差1000mほどの滑降開始だ。先週の暖気のときにできたらしい堅いバーンの上の軽い新雪である。幅広のパウダー用の板の効果もあり、自由自在にターンできるのがうれしい。一気に滑り降りるのがもったいない。広い大きな斜面に大きなターンをいくつか続けては、止まってシュプールを振り返ってカメラに収める(15)


 樹林帯へと入っても、広い斜面が続く。なるべく木の少ないおいしい斜面を狙う(16)どうしても沢地形へ引っ張られては軌道修正しながら快適な滑りを楽しむ。やがて木がう混んできても、雪が軽いので全く気にしないで木の間を潜るように好きなようにシュプールを刻む(17)3時間かけて登った斜面をわずか30分で滑り降りてしまった。振り返ると、滑り始めた森林限界の上の真っ白な斜面が見えていた。大満足のゴールだった。

 明日は天気が悪そうなのと、yukiさんとも同行できないので、そのまま帰路に就く。真狩温泉で疲れを癒して、夕食前には帰宅することができた。
 
過去の羊蹄山の山行記録



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