羊蹄山大滑降(1898m)A
<京極コース> 山スキー  単独  09、5,02
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2度目の羊蹄山大滑降・・・今回は京極コースに挑戦・・・

 
登山
地 点
下山
 9:00
11:35
12:25
12:30
12:50
登山口
1430付近
1700付近
(休憩)
京極ピーク
13:40
13:25
13:20
13:05
12:55
[3:50]
所要時間
[0:45]
14:10 京極温泉(入浴)
翌日の狩勝山に備えて
占冠道の駅へ移動
羊蹄山をスキーで登り、滑り下りるのは、9年前の真狩コース以来2回目となる。今回は、前日の段階で、登山口からビッシリと雪が付いているとの情報をもとに、北斜面で比較的雪の状態の良い京極コースへのトライとなった。

  このコースは夏は2回登っているが、積雪期は初めてである。登山口から山肌を眺めては、どこを登ってどこを滑るのか良く判らなかったが、下山してみて、尾根をずっと登り、滑降コース(赤ライン)はその左手の広い谷地形と途中から登りと同じ尾根ということが分かった(1)

○春の陽射しを浴びながらトレースを辿る
  出発時刻は遅かったが、下りは速いので、京極ピークを目標に準備をする。登山口には、駐め方から同じグループと思われる5台の車。スタート準備をしていると、高齢者マークを付けた単独者の車が到着・・・ということは75歳以上ということだ。自分がその歳になったときに、この山にスキーで、しかも、一人で登ろうと考えるだろうか・・・と感心してしまう。新しい目標ができた。お互いにスキーを着けてほぼ一緒にスタート。ペースが合わないので先に進ませてもらう。先行グループは全員スノーシューのようだ。

  先行グループや前日のものと思われるトレースを辿り、ほぼ夏道と同じ尾根を進む。夏は木々に遮られて地形が良く判らないが、この時期は上まで見通しが利いて進むルートが良く判る(2)

 平地から見上げると、果たして滑り降りれるだろうかと思うような頂上付近の急な斜面も、近くから見上げると意外に緩やかに見える。よく見ると、上の方を登っていく多くの人の姿が見える。

 高度を上げていくに連れて、疎林帯の広い美味しそうな尾根斜面となってくる(3)雪の堅さもちょうど良い感じで帰りのモチベーションが否が応でも高まってくる。

 左手には、さらに美味しそうな谷地形の大斜面が広がっている(4)1430m付近から尾根が狭くなって、急になるので、スキーを背負うことにする。

 上を見上げると、スノーボードを担いだ一人の先行者が見えてくる。だいぶ疲れているようだ(5)自分は下から見上げた大斜面の始まり部分が1700m付近なので、そこから滑ろうと決める。そこにスキーとリュックをデポして、とりあえず京極ピークだけでも踏んで来ようと、空身でさらに上を目指す。

 1900m付近になると、斜度も緩くなり、岩が露出してくる。その下で、先を進んでいた先行者が休んでいた。なんと、外国人の若い金髪女性である。「お疲れさまです。凄いですね。お一人で?」と聞いたら、流暢な日本語で「仲間が先に登っています。」とのこと。どうやら一人だけ遅れたらしい。 
○外国人グループに迎えられて
 岩の間を縫うようになると、頂稜は近い(6)。突然、賑やかな歓声と共に拍手が起きる。上を振り向くと先行グループであった。迎え方が大袈裟で明るい雰囲気に戸惑いながら近づいていくと、なんと全員外国人ばかりであった。一人ぐらい日本人がいないかと探したが、誰もいなかった(7)10名以上はいたであろうか・・・全員が、スキーかスノボー度を担ぎ上げていた。

 全員、日本語が上手で、いろいろ話しかけてくる。追い越してきた女性のことを聞かれたり、転んだところを見られたらしく、「兼用靴で岩の上は滑りやすいですよね。大丈夫でしたか?」と心配してくれたりもした。おまけに、スキーを下に置いてきたことを話したら、「直ぐそこから下まで斜面が繋がっているのですよ。持ってくればよかったのに・・・」と教えてくれる。どうやらこちらの滑ろうと考えていた斜面が頂稜から繋がっていたらしい。
   さらに驚いたのは、パフォーマンスで持参してきた昔の牛乳缶を模して作った大きな入れ物の上の部分にビールを注ぎ、飲めと言う。その様子を私のも含めて4台のカメラが撮影(8)。日本人グループには絶対ない明るさと楽しさが羨ましい。一番高い喜茂別ピーク方向や(9)、岩の間から覗く真狩コース方面の父釜の様子をカメラに収める(10)以前、この父釜の中に滑り下りたことを話したら、「向こうに見える人たちが滑り降りていましたよ」と教えてくれる。

○いよいよ楽しみな大滑降
 彼らは、遅れている女性を待っているらしい。彼等に先に滑られたら、真っ新な斜面がズダズダになってしまうので、早々に下山。

 スキーデポ地点まで戻ったら、スタート時に一緒だった男性が登ってくる。スキーはどこかへデポしてきたらしく、足にはアイゼンが着けられていた。

 挨拶をして、滑降開始。幅広の急斜面が谷底まで続いている(11)急でも幅が広いと怖さはない。思いっきり大半径のシュプールを刻む。c1300mから幅広の尾根に移り、さらに滑りを続ける(12)c800m付近まで下りたら、上から大きな声が聞こえて、外国人グループが滑り降りて来るのが見える。

  登りでスキーデポ地点まで3時間35分掛かったが、下りは、わずか20分でゴールイン。後始末をしていたら、彼等もゴールインしてきた。さらに京極温泉に入浴していたら、英語の会話が飛び交い、またまた彼等とのご対面・・・・。


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