登山 | 地点 | 下山 |
9:45
11:15
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リフト終点
横津岳
1035ポコ
780m地点(昼食)
〃 発
精進川鉱山跡
スキー場駐車場 |
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11:30
11:55
12:15
12:45
12:55
13:20 |
[1:30] | 所要時間(昼食除) | [1:20] |
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このコースは七飯スキー場から登頂し、下山途中の1035ポコから精進川鉱山跡までのオープン斜面とその後の林道、合わせて7km以上のロング滑降が楽しめるコースである。今回は先週、反対側の横津岳スキー場から登った際、ニアミスだったSeさんを誘い、その同僚のAさんと3名でのグループ登山となる。
気になるのは、3日前から続いている黄砂の影響である。ところが、ゴンドラを下りて、歩き出したら、思わぬ事態が・・・。スキー場のパトロールの方から、「コースから出て、横津岳の方へは行かないでください」との忠告。昨年まではそのようなことはなかったので、理由を聞くと、今年の1月に遭難騒ぎがあったとのこと。リフトやゴンドラを利用したお客さんが遭難するとスキー場の責任になるので、その後禁止したとのこと。
パトロールの方が許可するわけには行かないとのことである。
天候もまあまあで、頂上もはっきり見えている(1)。仲間を誘ってきた手前、ここで引き下がるわけには行かない。そこで、ふと思いついたのが、スキー指導員会の役職の関係で、このスキー場開設以来お付き合いのあるスキー場の支配人である。リフト終点駅から事務所に電話してもらい、直接支配人と交渉し、許可をいただくことができた。今度から、まずは事務所へ寄って、登山届けを出して許可をもらうか、もう一つの方法は、車をこちらの駐車場へ回しておき、横津岳スキー場から頂上越えで縦走する方法である。


ホッとしてようやく出発である。
高速リフトの終点駅からダケカンバの森へ入っていく。黄砂の影響で、上にさっと新雪は積もっているもののやはりきれいな白さではない。先週はおそらくここから頂上までも樹氷がきれいだったのであろうが、途中の雨ですっかりその面影すらなくなっている(2)。1035ポコへの急斜面を西側から大きく巻き、
帰りに滑り降りるオープン斜面を上から覗く。心配した黄砂の上にかなりの新雪が覆い、クラストもしてなく、帰りの滑降が楽しみである(3)。来た方向を見るとスキー場のゴンドラの終点駅が見える。
その後は広く平坦なダケカンバの疎林帯を抜け、まっすぐ頂上を目指す。1028地点から緩やかな登りになるが、ジグを切るほどではない。再び大きなダケカンバの林へ入ると突然吹雪模様になる。そこで休憩し一息入れる。休んでいる内に青空が広がり、ホッとして歩き始める。その後は丈の短いダケカンバの密集する中を縫うように進む。1080mを越えると、森林限界を抜け、強い北西の風に襲われる。目の前にレーダー施設のアンテナの立つ建物とその左側の先に頂上のレーダー基地が見えるが、斜面はクラストしてアイスバーン状態である。


強風とスノーモービルに荒らされたガタガタのアイスバーンと闘いながら、手前にあるレーダー関係のアンテナの建物の立つポコを目指す。
建物をそこを西側から巻き、頂上を目指す。いつも風が抜けるので雪付きの悪いところで、所々土や石が出ている。強風と闘いながら、頂上への斜面を登り、
頂上レーダーの建物の北西の風を避けるように南側に向けて作られている屋根付きの入り口へ飛び込み、ホッと一息つく。(4)
昼食にはまだ時間早いのでシールを外して、休憩のみにする。袴腰岳ははっきり見えているが、函館山やその向こうの眺望はほとんどなし。ニヤマスキー場と木地挽山は見えているが、その奥は雲の下である。
駒ヶ岳はようやくその姿を見せてくれる(5)。先週ははっきり見えた羊蹄山はもちろん見えない。

15分ほど休み、精進川への滑降を楽しみに下山開始である。二人ともスキーの足前は十分である。後ろを気にすることなく、ガリガリの斜面を滑り降り、あっという間にダケカンバ帯に入る。そこを抜け、1035ポコまでは緩やかな登りである。登りの斜度を少しでも少なくするために南側から巻くように1035ポコを目指す。
1035ポコの上から下の平らなところを見下ろすとスノーモービルの古いトレースに荒らされているが、上の方は快適なバーンである(6)。

二人の滑りを下から写真に収めるために、先に滑らせていただく。上の方は、クラストもなく、黄砂も5〜10cmくらいの新雪に覆われ、快適なターンを刻んで下りて行くと、
下の方は、かなり暖気の時のスノーモービルのトレースで深く抉ったように荒らされたガタガタの危険な状態である(7)。案の定、跡から滑り降りた二人ともその餌食になり、みごとに転倒する。さらに、疎林帯の斜面を抜けると、上から見下ろした真っ平らな広いところへ出る。そこで、昼食タイムとする。
30分ほど休憩し、滑り降りた急斜面を振り返りながら、真っ平らな雪原を進み(8)、次の楽しみである精進川の沢地形をめがけるおいしい斜面の上に出る。本来ならここも快適なターンを刻める斜面であるが、黄砂のせいで、渋く前のめりになりそうになるのが残念である。滑り降りたところが、みごとに沢の源頭の鉱山跡の切り羽だった崖の上である。崖をかわすように反対側から巻き、深い鉱山の切り羽の崖の底に降り立つ。不気味に聳える鉱山の切り羽の崖が不気味に頭の上から迫ってくる。

その深い沢を抜けると、林道に出る。ここも本来は3km以上の滑りを楽しめるところであるが、上の方で工事をしているらしく、ずっと除雪が入り、路面が凍ったり、土が出たりで、道の端を滑るしかない。忍耐の滑りでしかない。
途中に、昔の学校跡の記念碑が立っている(9)。ようやくスキー場の駐車場の下に出る。最後はスキーを担いで、駐車場までの車道をテクテク歩いて、ゴールイン。
事務所へ行って、支配人にお礼を言い、スキーと靴を履き替えて、3人でスキー研修に移る。一緒に滑っている内に、2人の滑りの気になるところの指導になってしまう。2時間ほど研修をして、成果も表れたので、打ち上げて帰路に就く。