余市岳(1488m)〜アポロ(1218m)<石狩市厚田>
<キロロスキー場ゴンドラ駅〜北東尾根(登り)〜北西尾根(下り)> 山スキー 単独 12、4,20
94,8,24の夏山登山へ
99、5、2の山スキー登山へ
11,8,13の夏道からの再訪
山スキーでの再訪は、念願のプリンやアポロを経る北西尾根からスキー場下までの滑降を楽しむ

7:00 岩内道の駅発
8:15 キロロスキー場
登り
地 点
 9:05
 9:55
10:40
ゴンドラ山頂駅
北東コル
頂上着
[1:35]所要時間
下り地 点
11:05
11:45
12:30
頂上発
アポロ
スキー場下
[1:25]
所要時間
16:00 浦臼温泉(入浴)
18:00 鶴沼道の駅(中泊)

 余市岳は、赤井川村と札幌市南区にまたがる 札幌近郊の山の最高峰で、その山腹にキロロスキー場が広がっている(1)余市町の山でないところをみると、山名の由来は余市川の源流部に位置することに因るのであろう。余市の語源は、アイヌ語の「ユオチ」(温泉が沢山在る ところ)または「イオチ」(蛇の沢山いるところ)との説がある。

 すでに夏山2回、春山スキーで1回登っているが、13年前の春山の時は、キロロスキー場ゴンドラ山頂駅から北東尾根を登って、同じ所を下った。そのときに、HYML仲間から「同じ所を下ったのですか?北斜面を下ってスキー場へ出るとか、北西尾根を下ればスキー場の下へ出れば面白いですよ」と言われて、ちょっと悔しい思いをしていた。しかし、そのころは、北西尾根上にあるプリン(・1159)とかアポロ(1218峰)という呼び名は無かったような気がする。これらの呼び名はHYML仲間のひょうきんなSiさんが命名したのが定着したとのこと。彼らしい発想だ。このほかにホテルピアノの裏にある1107峰はセブンイレブンと呼ばれているらしい。

  今回は、その北西尾根を下ってスキー場の下へ出るルートを下って周回することが目的である。今シーズンもHYMLにその報告が何度かされているので、それらの記録を参考にする。しかし、4月からのゴンドラは土日しか運行しない。それに合わせたら、これ以上はないと思われるような最高の天気になった。

 まずは、ゴンドラで山頂駅へ(2)1000円だった。ゴンドラの中から、余市岳と下る北西尾根上にプリンやアポロと呼ばれるところが一望できる。確かに1159の地形は、半円状の崖の上が真っ平らになっている山容から、まさにプリンを連想させるし、アポロは、ひょっとすれば頂上の右下に見える三角形の尖ったところが由来なのかも・・・?(3)


 ゴンドラ駅を下りた段階で、無風の上、暖かくて上着を来ていられない。バックには目指す余市岳(4)朝里岳から続く飛行場と呼ばれる広大な平坦地の上を春のポカポカ陽気を浴びながらのんびり進む。先行者は4名。後ろからの後続車も多い。50分で北東コルへ到着。ここから急斜面を登って頂上へ。前回はこの斜面を滑り降りたのだった(5)雪庇のところまではほぼ直登し、雪庇の上は細くて急になるので、ジグを切って一歩一歩ゆっくりと登る。

 途中から振り返ると。飛行場と呼ばれる平坦な広がりとその先に微かに盛り上がった朝里岳が見える(6)。急斜面を登り終えると、斜度が緩み、ハイマツが頭を出している。その先に頂上が見えてくる(7)。この時点で、急いだわけでもないのに、いつの間にか先行者を抜いて、一番乗りになってしまった。これで4回目の頂上だ(8)


 いつもながら360度遮るもののない大展望が見事・・・羊蹄山と昨夏に全山1泊縦走をしたニセコ連峰(9)、昨日と一昨日登った積丹岳と泥ノ木山などの積丹半島の山々(10)。このほかに、定山渓天狗岳、札幌岳、空沼岳、無意根山などの札幌近郊の山々など・・・。
 休んでいる内に次々と後続者がやってくる。一番先に北斜面からプリンの横の沢を下ってスキー場へ出るという若いボーダーが下っていった。彼に言わせると、パウダーの頃は上の北斜面がガリガリなので、今頃が結構滑りやすいとのこと・・・。



 こちらもいよいよスタート・・・自分の滑り降りる斜面と尾根を眺める。頂上直下の斜面はかなり急である(11)しかし、雪がほどよく溶けて滑りやすい。頂上稜線を少し西側へ進んでから、尾根の下の斜面を尾根上の手前コルまで気持ちの良い大半径のターンで滑り降りる。
 コルまで下りて、そのまま少し登り返して尾根を進むか、GPSに入れてきたHYML仲間が滑り降りた沢型を下ってプリンの上の尾根をトラバースして巻くか悩む。尾根の上をそのまま進んだ方が近いのだが、プリンの平坦地を近くで見たいこともあり、後者のルートを採ることにした。


コルから沢型を気持ちよく滑り降りて、プリンの上の急斜面の上に乗って、自分のシュプールを振り返る(12)。さらに回り込んで、頂上からの尾根沿いに滑り降りたシュプールを眺める(13)


さらにプリンの上をトラバース気味に回り込むと、プリンの西側に続く平坦地を挟んで、アポロが見えてくる。この平坦地には地図で見ると沼があるようだ(14)このまままっすぐアポロwp目指したいが、登り返しが大きい。そこで、さらに左へ巻いて、尾根続きの所まで進む。アポロまでの緩やかな登り返しはあったが、雪解けが進んでいるので、シールなしでも苦労なく登ることができた。


 アポロの頂上から後ろを振り返ると、自分が悩んで止めたトラバースなしの尾根上のルートの斜面を滑り降りてくる10人くらいのグループが見えた。彼らは、こちらへは来ないでそのまま沢の方へ下っていった。
 アポロから下りる尾根は2本ある。距離が長い西側の尾根を下ることにした。途中からアポロの頂上を振り返って、さらに滑降を続ける(15)c800で沢底に降り立つ。そこまで気持ちよくターンを楽しむことができた。あとは、古いトレースを辿って下っていく。沢のすぐ上は、左側が雪崩れ斜面になっている(16)。このあとも沢沿いに下って行くがところどころでスノーブリッジを渡らなくてはならない(17)これが思ったより長く感じたが、やがて夏道の林道に出て、スキー場の下に到着し。トータルで3時間25分の大満足のオートルート(高き道)巡りが終了。
 
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