余市岳(1488.1m)B
 [赤井川コース・登り(常磐林道コース)、下り(キロロスキー場) ] 単独 11,8,13
1回目の夏山登山(94,8,24)へ
2回目の山スキー登山(99、5、2)へ
北アルプスからの帰路のフェリーで小樽に到着後、余りの好天に10数年振りの再訪

5:00 小樽フェリーターミナル
6:30 キロロスキー場駐車場(朝食)
登山
地 点
下山
 7:20
 8:20
 9:20
10:05 
林道ゲート
12:35
11:35
11:05
10:25
登山道入口
山頂駅
見晴台
頂 上
[2:45]所要時間[2:30]

塩谷丸山登山口へ
 赤井川村と札幌市南区にまたがる 札幌近郊の山の最高峰。余市の語源は、アイヌ語の「ユオチ」(温泉が沢山在る ところ)または「イオチ」(蛇の沢山いるところ)との説がある。

 すでに夏山と春山スキーで2度登っているが、夏山はすでに17年を経過していたので、機会があれば再訪したいと思っていた。たまたま、北アルプスからフェリーで新潟から小樽に帰ってきた朝、翌日の札幌での墓参りまでに1日空いていたので、雲一つない好天に惹かれて、迷わずこの山を目指した。急な思いつき登山なので、地図もなく、17年前の記憶だけが頼り・・・。

 キロロスキー場の駐車場で朝食を摂る。そこから見る余市岳は、とても1500m近い札幌近郊の最高峰には見えないほどのっぺり、どっしりとした山である(1)食事後、スキー場センターハウスの右側にある常磐林道へと向かった。

 ○4.7kmの林道歩きからスター

 ところが、林道入口のゲートが施錠されている・・・・そう言えば、数年前に情報を目にしたことがあったことを思い出した。そこには、「登山道入口まで4.7km75分、登山道入口から3.9km120分」と書かれた案内板が取り付けられていた(2)帰宅後に調べたら、平成17年から閉鎖されたことが判明。

 前回は林道を車で入って、物足りないくらいだったので、往復2時間余計に歩くくらいでちょうど良いと、そこからスタートした。

 案の定、1時間で登山道入口へ到着(3)着いたときにはその標識が見つけられなくて、10分以上林道を戻ったりしてウロウロした。
 登山道へ入ると、記憶通り、最初は沢沿いの道を進み、やがて尾根へと取り付いた。見晴台と呼ばれる稜線に出るまではまったく展望のない歩きだった。


やがて、稜線上へ出るとゴンドラ山頂駅からの登山道と合流する。その少し先から余市岳山頂部と登山道がくっきりと見える(4)
 そこで、大きな縦走装備のリュックを背負った男性に出会う。聞くと、天狗小屋から白井小屋まで白井川コースを辿り、白井小屋から1208地点へ突き上げる右股川(地図には左股川になっているが間違い)の支流を、途中でテント泊して遡って来たとのこと。帰りは、余市岳の肩から、左股川(これも地図では右股川)を下って循環するそうだ。

 南方向を望むと定山渓天狗岳や烏帽子岳と神威岳、さらには札幌岳や空沼岳、その奧に恵庭岳などの山々が見える

 北東コルまで一度下ると、白井川コースと合流するが、そのコースはほとんど笹に覆われてとても登る気がしない感じだ。ダケカンバと笹の尾根を登っていくと、ハイマツ帯に入り、斜度が緩み、稜線も広くなる。

 やがて、一瞬頂上と勘違いするような慰霊碑ケルンと観音様が鎮座する見晴らしの良いところへ出る。「頂上は、300m先です」の標識がある(5)

 その先には山火事の痕跡というハイマツの白骨帯があるが、17年前に比べて、それぞれが細くなり、目立たなくなっていた。花はアキノキリンソウのみ・・・(6)


爽やかな秋空を思わせる空の下に360℃の大パノラマが広がる・・・・羊蹄山とニセコの山並みを望む。右奧に狩場山も見える(7)。


西側には、赤井川カルデラ(ここから見ると確かにカルデラ地形ということがよく判る)と余市海岸と積丹の山々(8)

 南側には、喜茂別岳と並河岳。その奧にホロホロ岳と徳舜別岳など・・・(9)。さらに北側の遠くには、表大雪〜夕張山系〜日高山脈の末端までの連なりも見える。

 思う存分大パノラマを楽しんで下山開始。下り始めたところへ沢からの男性がやってくる。「明日、家族で函館へ行きますよ。函館山にも登ろうと思います」と話された。彼の大きなリュックはケルンのある方の所に置かれていた。その先にはテープがあり、はっきりとした踏み跡が続いていた。多くの人たちが沢を利用して上り下りするコースのようだ。その後、見晴台までの間に3人に出会った。

○スキー場を下る

 北東コルを登り返して見晴台まで戻る。展望のない同じコースを戻るのも楽しくないので、そこに立つ標識にしたがって、ゴンドラ山頂駅まで行って、スキー場を下ることにした(10)

 だだっ広い飛行場と呼ばれる朝里岳の平坦な笹の斜面の中に続く広い道を進む(11)春山スキーで来たときに通ったコースだ。

 分岐から30分でゴンドラの山頂駅へ到着。この登山道ができたころには、週末だけだがゴンドラが運行されていたらしいが、今は運行されてはいないようだ

 ここからは何度もスキーで滑り降りたことのある斜面だ。その時の記憶を頼りに、管理道路とゲレンデを繋いで、なるべく近いコースを下る。真っ直ぐ下りるには急すぎるところもあった。

 最後は管理道路を下る。振り返ると、山頂と北東コルからの稜線が見えた(12)登った常磐林道コースよりは距離的には少し長いようだが、見晴らしも良いし、下りには快適なコースだった。しかし、こちらから登るには辛いコースだ。

 ゲートへ戻って、入山届を見たら、私の後に7組ほどの人が登っていったようだ。まだ、昼をちょっと過ぎただけなので、小樽の塩谷丸山へ向かう。


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