ヤンカ山 (619m) [東側コース〜滝の沢コース] 1992、6、8    [天候] 曇り
鮮やかな新緑と、山オヤジの落とし物が凄かった。
8:00  函館発 
登山
東側コース
地点 下山
滝の沢コース
10:10
11:30
登山口
頂上
13:10
11:55
[1:20]所要時間[1:15]
14:00 見市温泉(入浴) 
16:00 函館着 

ヤンカ山頂上
 朝方まで雨、日本海側は徐々に上がり、熊石に着く頃は雲が800m程度まで上がる。標高は、わずか600mそこそこであるが、海側に急崖を見せて聳えるヤンカ山が熊石市街から見え、登行意欲を掻き立てられる。

 登山口には、熊石山歩会の作ったであろう楽しい漫画チックな登山案内地図が掛けられている。3本あるコースを、登りに東側コース、下りに滝の沢コースと決めて新緑の中へ入って行く。

 尾根取付き部分からザイルが設置、かなりきつい急坂の痩せ尾根を登る。一面ミズナラ(どんぐり)の林、下にどんぐりが沢山落ちている。途中熊の糞10か所くらいあり、クゲヌマラン(エゾノハクサンラン)の群生やマイヅルソウが印象的。ハルゼミ?の声が山一面に響き渡る。下山途中3匹程足もとに出現、簡単に掴まえられる。下山の滝の沢コースには熊の糞ほとんど見当たらない。

 100mごとに標識有り、地元山歩会の活動が偲ばれる。会長の中川孝一さんご苦労さん。頂上直下のザイルを使っての登下山は、醍醐味あり。  頂上は、東側コースと滝の沢コースの途中の一番高いところといった地点。「おめでとう。ここが頂上です。ヤンカ山」の標識がないと頂上の感なし(1)。「矢ケ獄」(旧い名称か?)の標識もあり。頂上からの景観は上空雲のため、800m以上の山の頂きは雲の中。本来は、狩場、遊楽部、冷水、白水、乙部などの山頂が見えるはず。

 滝の沢コースから望むヤンカ山下り始めると、熊石市街と日本海が眼下に広がる。それを眺めながら歩いているといきなりザイルの固定された凄い急斜面である。そのザイルや木の幹に掴まりながらの下りが続く。

 登下山途中の展望はあまり良くないが、下山途中垣間見た頂上下部の急崖が迫力満点。「ヤンカ」の語源は、アイヌ語で「海からそそり立つところ」の意味らしい。まさにそのとおりの眺めである(2)。

 やがて、ドドマツの植林地を抜け、最後の急斜面をまたザイルに掴まって下ると、ちょっとした滑滝あり。(滝の沢コース命名の由来か?)一服の涼感漂う。しばし休憩したあと、登山口を目指す。高度の割に登山道はとても急で険しく、登山の醍醐味を満足させてくれる山である。天候がよかったら、ブナの新緑の鮮やかさがもっと引き立ったであろう。平日ということもあり、誰一人にも出会うことのない静ながら、見えない熊の姿におびえながら山であった。
帰りは、見市温泉でい汗を流して帰路に就く。


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