焼山(636.7m)<八雲町>
東尾根ルート 5名 カンジキ 08,1,06

          半月前に北西隣の毛無山から眺めた断崖絶壁を抱いた山容に惹かれて挑戦

5:00 函館・亀田中学校前発
7:40 相沼内ダム堰堤前
登山
地  点
下山
 8:00
 8:25
 9:05
10:35
ダム堰堤前
林道終点
尾根取付き
頂 上
12:50
12:15
11:55
11:00
[2:35]
所要時間
[1:50]
14:00 乙部温泉(入浴)
16:30 帰宅

 八雲町(旧熊石町)の相沼内ダムのすぐ西側に位置する山で、南面、北西面、北面の3方向が急な断崖に囲まれた山である。とくに、半月前の12/21に登った北西隣の八雲(旧熊石)の毛無山から眺めた北西面の火口壁のような岩層を剥き出して聳える山容に登行意欲を掻き立てられての挑戦となった(1)曰くありげな山名の由来は不明である。

 メンバーは、半月前の毛無山で同行したSHOさんに、2〜3日前も一緒にせたな町の毛無山と八雲町の紋内山に登ったKo玉さんとSaさん、そして、今回初めて同行が叶ったYoさん(北大山岳部OBでハイレベルなバリバリの現役)の函館5人組である。

 亀田中学校前に集合し、私とKo玉さんの車に分乗して、これまでに元小屋沢山、開墾山、スルカイ岳などのアプローチに利用し、お馴染みとなった相沼内ダムへの道を進む。正月に入って除雪はされていなかったが、1/2に開墾山に登ったSeさんとMiさんの車のトレースのお陰で、強引にダムの堰堤まで入ることが出来た。

 車をデポするのに好都合なダム堰堤前に到着したら、もの凄い勢いで雪が降ってくる。一時「止めようか?」と迷うほどの酷い降りであったが、Ko玉さんが朝食を摂るのを待つ内に雪も止み、取り付く尾根も見えてくる。

 山スキー2,スノーシュー1、カンジキ2(林道部分はつぼ足)の思い思いのスタイルでダムの堰堤前をスタートし更に先に続く林道を進む(2)

 林道終点までの1kmを歩き、伏流気味の相沼内川を渡渉する。取り付く尾根を目指して、氾濫原のような広く平坦な藪地形を西に進路を取る。雪が少なく、何度も踏み抜いて転ぶ。その後、ボンノボリ沢を2度スキーを対岸へ放り投げて渡渉して、頂上へ繋がる西尾根の末端に近づく(3)

 c350で急な藪尾根の末端に取り付くが、小回りの利く130cmのショートスキーのYoさんが人間機関車よろしくどんどん先頭を進んでいく。急な尾根と藪の濃さに手こずった170cmの山スキーのKo玉さんは、スキーをデポしてつぼ足で最後から付いてくる。

 尾根に取り付いた辺りから徐々に周辺の展望が広がってきて、右手に、昨秋Ko玉さんとSaさんと一緒に登った断崖絶壁をこちらに見せて屹立する開墾岳、そのすぐ左奧の尾根に、3年前に単独で元小屋沢山へ登ったときに利用した送電線下の管理道が見える(4)


 
ブナが中心の尾根は、c450〜c500間は急だったが、その後、緩やかになり徐々に細くなってくる。左手が断崖となってくるが、とくに緊張を強いられるようなところはなく、淡々と登っていく(5)

  左手には、相沼地区の集落と日本海が(6)、振り返ると、2年前の残雪期にSHOさんと登ったスルカイ岳とその下に相沼内ダムが覗く(7)

 その後も細いが緩やかな尾根が最後まで続く。地図から予想したより両側が切れ落ちていないのがうれしい。

 スタートしてから2時間半で頂上へ到着。眺望が広がってきたので、登頂を祝っての握手ももどかしく、カメラを片手に、中央分水嶺の稜線展望の広がる頂上の直ぐ下の斜面へ下る。
   

 左端に雄鉾岳がちょこっと頭を見せ、その右手に平坦な元小屋沢山の稜線(8)。さらに、その右手に、道南の山で登り残しているもっとも高い遙かな沖沢山の雄姿が、開墾山と918峰の間の相沼内川の谷間の突き当たりに聳えている(9)

 この沖沢山は、こちら側からのアプローチは、頂上下の断崖絶壁が災いして、かなり難しいらしい。メンバーの中でこの山に登っているのは、冬季に反対側の八雲温泉から元小屋沢山経由で1泊2日で挑戦したYoさんだけである。 

 望遠で引っ張ると、沖沢山の特色である南面に岩壁や岩峰を巡らせた頂上部分がはっきりと見えるのがうれしい。これまで一番近くでこの山を眺めた気がする(10)

 この山に登るきっかけとなった半月前の北西隣の毛無山は木の枝が邪魔ではっきりと見えないのがちょっと悔しい。

 見える範囲の眺望をひと通りカメラに収めて、腹ごしらえを済ませる。最後に、Yoさん持参のスキーの先端に付けられる器具を使って、セルフタイマーで記念写真を撮って下山開始(11)
 
 小回りの利く130cmのスキーは、細い藪尾根下りにもその威力を発揮する。とうとう、尾根に取り付いてから下るまで、先頭は常にYoさんであった。私も藪山に威力を発揮するこのスキーが欲しくなった。
 

 登りで1時間30分を要した尾根を55分で下り、尾根の末端に下り立つ。そのころから、頂上の好天が嘘のように雪が降り出し、周りの眺望もなくなってくる。頂上にいたときが最も良い天候であったことに感謝して、大粒の雪が降りしきる林道を進み、ゴールを目指す(12)

 疲れもそれほど感じない5時間弱の楽勝モードの行程で、ゴールしても13:00前といううれしい時刻である。帰路、乙部温泉にゆっくりと浸かりながら山談義を楽しむ。

 函館市内へ戻り、私が先日購入して、今回中間着として身につけていったフリースの上下各正月価格790円というお買い得品を買うべくユニクロに寄る。全員、上下を購入して亀田中学校前で解散した。


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