鳥越山(668.6m)<浦臼町>

<札的川沿いの林道〜東尾根(登り)〜南尾根(下り)> 山スキー 5名 12,4,22

懐かしい岳友たちと楽しく登り、空知平野を眺め、ジンギスカンパーティを楽しむ

7:30 鶴沼道の駅発
8:00 札的内川林道?除雪終点
 登山
地 点
 8:10
 9:10
 9:40
10:45
除雪終点
東尾根取り付き
480ポコ
頂上着
[2:35]所要時間
下山
地点
10:55
11:00
(12:25)
12:35
12:55
13:55
頂上発
頂上直下
(昼食)
480ポコ
仲の沢林道
除雪終点
[1:30]
所要時間

14:40 月形温泉(入浴)
21:50 帰宅

 今回初めてその名前を目にした鳥越山は、樺戸山地主稜線の南に位置する山で、平野から直接聳える尖った頂上を持つ山だった(1)。しかし、登る前は、多分あの山だろうと写真には撮ったが、ピークらしいところがいくつもあって、どこがピークか判らなかった。

 山名の由来は、今のところ不明だが、同行者の間では、浦臼町は渡り鳥が飛来する沼が多くあり、その渡り鳥がこの山の上を越えて往き来するからではないかという意見が多かった。果たして・・・・?

 今回の1週間に渡る道央山旅の最後として、札幌の岳友「地図がガイドの山歩き」チームのsaijyoさんとチロロ2さんの計画にmarboさんとmocoさんと共に同行させてもらった。みんな何度もご一緒している顔ぶればかりだったが、この山の存在は初めて知ったし、全員初登頂の山でもあった。

 ルートは、樺戸山地の隈根尻山や樺戸山への沢登りでよく利用される札的内川沿いの林道から東尾根を登り、帰りは途中の・480ポコから南尾根を下って仲の沢林道から登りの林道へ合流した。

 浦臼町の鶴沼道の駅で合流し、札幌側へ戻って、札的内川沿いの道を進む。最終人家を過ぎて間もなくの橋の手前が除雪終点だった。

 橋の先の林道も車の走行は無理だが簡単な除雪がされていた。そこをスキーでのんびり進む。正面に目指す頂上が見えている(2)

 やがて除雪もなくなりその奥の林道を進む。予定の東尾根へ取り付きたくても、スノーブリッジがなく対岸へ渡れない。

 ようやく危なかしいスノーブリッジを見つけて、慎重に渡る。「帰りには融けて無くなっているよね」とは全員一致した声(3)渡った地点の斜面は急でとてもスキーでは登れる斜度ではない。そこから斜度の緩い東尾根末端まで戻って、尾根に取り付いた。

 しかし、480ポコまでは急斜面が続き、大きくジグを切って登るしかない(4)下山にこの斜面を滑り降りるのはきつそうな感じだった。そのことと、スノーブリッジのこともあり、リーダーのsaijyoさんが地図を検討し、480ポコから南尾根へ下り、南東尾根から下に続く林道へ出ることに予定を変更する。

 480ポコからは斜度が緩み、木立も煩くないので淡々と登ることができた。左手には常に広い空知平野の広がりを、右手には樺戸山地の主稜線の山肌を眺めながらの登行が続く。

 480ポコから先には古いスキーのトレースがあった。我々が下る予定の南尾根の方から登って来ているようだった。

 やがて、目の前に尖った頂上が見えてくる(5)そのコル手前の右側で、saijyoさんが風の当たらないジンギスカンパーティの場所を物色して決定する。

 頂上への尾根は細くて急なので、コルの上でスキーを脱ぎ、ツボ足で登る(6)左側は晩生内川支流の源流部が頂上まで突き上げて、急な木の生えない雪崩れ斜面となっている。

 最後の急な登りと狭い頂上は、登頂感に溢れた感じだった。狭い頂上で記念撮影をする(7)。

 この山を見る前は、全員初登頂で、全く情報のない山だったので、それほど期待してはいなかった。しかし、標高の割に頂上には木が生えてなく、遮る物のない大展望が広がりに全員大満足だった。





頂上から空知平野を俯瞰する(8)
樺戸山地の主稜線・・・左の頂上から繋がる尾根は890ピーク(樺戸山)へと続き、その奥で隈根尻山へ至る。一番右奥が浦臼山(9)
 ちなみに、浦臼山の山名は、麓の浦臼町に因り、浦臼は「ウライ・ウシ・ナイ」(梁が・多い・川(鮭が豊かで梁をかけた)又は「ウラシ・ナイ」(笹・川)を意味するという。
 樺戸山の山名は、この山のある樺戸郡に因り、樺戸は「カバト」(河骨という水草が多い河・沼)を意味するという。
 隈根尻山の山名は、「クマ・ネ・シリ」(魚干し棚・みたいな・山)、若しくは (尾根が棚のように平らに見える山)を意味するという。

 登りで物色しておいたコル下の窪地にテーブルを作り、スキーを裏返しにして座り、楽しみにしていたジンギスカンパーティ・・・風も当たらず、春のポカポカ陽気・・・この時期ならではの贅沢且つ至福なひとときだった。1時間30分ものんびりしてしまった(10,11)一人歩きの多い自分はこのような楽しみはほとんどないので、大満足である。

いよいよ楽しみなスキー滑降・・・雪の融け具合もちょうど良く、立木も煩くなく、斜度もほどよく楽しく滑り降ることができた。自分は兼用靴だが、他の4名はプラブーツにもかかわらず上手に滑り降りるのには感心してしまう(12,13)

 自分は、最後までスキーで登れそうな山や滑りを楽しめる山は兼用靴で、長い林道歩きやかんじきなどを使うときはプラブーツでと使い分けている。

 480からの南尾根も斜度が緩く滑りやすかった。そのせいで気を付けたつもりだったが、滑りやすい斜面を下ったのだろ。途中から南東尾根へ下るはずだったが、その分岐を見落としてしまったようで、気が付いたら南尾根から沢型へと下りてしまっていた。しかし、そのまま下っても林道があるので前進。

 

 案の定、予定していた林道へ出ることができた。しかし、そこからしばらく登り返しが続いた(14)。分岐を見逃した南東尾根を下ると、この登り返しがなかったはずだったのだが・・・。それほど苦になる登りではなかったが、予想したより長かった。

 やがて、ゴール手前800nほどで、登りの札的内川沿いの林道と合流した。その分岐の雪の被った標識には「民有林林道 仲の沢線」と書かれていた。
 
 ゴール地点の橋の上から川の正面に鳥越山が見えた。登る時にも見えていたのだろうが、その山だとは自信がなかった。「登ってみて初めて判る山」の典型例だった・・・。

<ちょっとミステリアスなできごと>
 下山途中で、mocoさんが、「食事をし終えて滑り始めたときにグリーンぽい服装のスキーを履いた人を見たが、トレースがなかったし、誰もそんなことを言わないので黙っていた」とのこと。全員「幻覚か幽霊でも見たのでは?声を掛けてみれば良かったのに・・」と言う。ゴール地点にも、他の車は無かった・・・・。彼女は霊感が強く、ときどきこのような体験があるらしい。

 この後、月形温泉で1時間以上ものんびりし、そこで解散し、帰路に就いた。一気に6時間運転し、22時前には帰宅することができた。

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