いにしえの街道 殿様街道B(函館ライフスポーツ登山会)    
砲台跡コース〜茶屋峠コース  40名 13,5,20
@06,5,21 単独での砲台跡コース往復
A06,5,24 妻同行の砲台跡コース〜茶屋峠コース

霧雨の中をスタート、柔らかなブナの新緑に包まれながらのんびりと花や山菜採りを楽しんだ

6:00 函館発(バス)
8:30 知内道の駅(天気待ち)
往復地点
 9:35
10:20
10:35
11:30
11:55
12:30
12:55
砲台跡ルート入口
砲台跡
知内嶺
福島川
茶屋跡
茶屋峠
茶屋峠ルート入口
[3:25]所要時間
14:00 ビュウのとや温泉

 江戸時代に、松前から箱館(函館)に至る街道は27里あり、蝦夷地の幹線道路だった。この中で福島町から知内町に至る道路は、殿様も頻繁に通ったことから通称「殿様街道」と呼ばれ親しまれている。また、土方歳三、伊庭八郎、人見勝太郎他、幕軍の勇士がこの街道を駆け抜け、松前城を目指した激戦の地でもある。

 この歴史豊かな「殿様街道」は砲台跡コースと茶屋峠コースの2本あり、大千軒岳知内コースへの入口から少し入った住川地区を出発点とした約7kmの周回コースが福島町地域活性化実行委員会と渡島振興局西部森林室の手で整備がされていて、毎年、春と秋に「殿様街道ウォーキング」が開催されている。る。

 今回は、中高年のスキーを中心としたスポーツクラブ「函館ライフスポーツ」の春の登山会として、このコースを選んだ。参加者は40名という大所帯となった。最高齢81歳の方も元気に歩き続けた(1)(茶屋峠にて)。

 函館自然倶楽部の鎌歌さんの協力で、渡島振興局西部森林室や福島町観光協会の許可をいただいての実施となった。霧雨の中をバスで出発。暫く知内道の駅で天候回復待ちをした。それでも止まないので、雨具を身につけてのスタートとなったが、途中からは上がってくれた。柔らかなブナ林の新緑に包まれて、季節の花々を愛でながら、山菜も採ったりの約3時間半ハイキングを楽しんだ。

9:30、北海道新聞社木古内支局の同行取材もいただいてスタート。まずは砲台跡コースへと入っていく。私有地の栗林の中を抜けて北西尾根に続く道へと入っていく。

 周りは柔らかなブナの新緑に包まれていて、その美しさに全員感嘆の声を上げる。緩やかな斜度が続き、良く惚れた道に旧道の面影を感じる(2)足下にはスミレサイシンやシラネアオイが目に付く。取材の記者は、その登りで写真を撮って戻っていった。

 歩きながら道の両側を見ると、並行する形で掘れた旧道の痕跡が目に付く。多分、当時、広い尾根には何本も並行した道があったようだ。

 ビスターリモードの45分で砲台跡へ到着。7年ぶりの再訪だが、標識も風格が出ていた(3)ここには、政府軍が土方率いる幕府軍を迎え撃つために大砲を設置したらしい。

その後も、これと言った急登もなく、周りの新緑の美しさを味わっている内に、最高地点251.7mの知内嶺に到着。いつのまにか、霧雨も上がっていた。

 そこには、昔の国有林境界を意味する「旧・御料林境界標識」の標識が立ち(4)その下には「宮」と刻んだ標石が設置されていた。そのこから左側にも道が続いていたが、それは茶屋峠へと通じる道なっているようだ。さらに、そのすぐ先には二等三角点(点名・知内嶺)が設置されていた。


 下りに差し掛かると、ブナの巨木が目立つ「ブナの森100年観察林」の道となる(5)その後は、反対側から回ったら、大変だと思うほどの急斜面にジグを切った道となる。やがて、旧国鉄松前線の2本の鉄橋を渡る(6)その前後には塞がれたトンネルの出入口があった。


 2本目の鉄橋を渡って、急斜面を沢へと下る。この下の方にはサワワサビが群生していた(6)。沢へ下りて少し歩くと、福島川の河原に到着。ちょうど2時間だった。ここで15分の休憩時間を取る(7)本来は昼食タイムとするつもりだったが、出発前には霧雨が降っていたので下山ごゆっくり昼食を食べたいという声があり、昼食をバスに置いて来た人もいて、ここでは腹ごしらえだけにした。ここから1kmほど下流に歩くと三岳へ抜ける兵舞支線林道に通るが、茶屋峠コースへ向けて上流に続く踏み跡を辿る。


 5分ほどで、丸太をロープで繋いだ橋を渡る。その一帯は浅瀬になっていて昔から四十八瀬と呼ばれているところらしい(8)その先にも丸太の橋が架かっていて、はっきりとした踏み跡が続く。さらに5分ほどで茶屋跡の標識の立つ地点へ到着する。標識には「安政四年二月三日 茶代100文」と書かれている(9)。そこで本流と離れて右側の支流沿いの踏み跡を辿る。沢には雪崩れのデブリが残っていた(10)

やがて、左側の尾根へと続く、昔からしっかりと歩き込まれた痕跡の残る道となる。峠手前の右手に標識があり、このコースで最大の推定樹齢200年の「ブナの巨木」が生えていた(11)

 尾根を登り詰めると広い平坦なところへ出る。そこが茶屋峠(標高207m)である。その標識と歴史の道ウォークのときに使うらしい茶屋のカウンターのようなものが建っている。さらに、その隣に「ブナの森百年観察林」の看板と2本の殿様街道のルートが記された案内板が建っている。その後ろには、知内嶺から下ってくる道もあった(12)。 ここで記念の集合写真を撮って少し休憩。

 あとは、緩やかな道を下って行く(13↓)。まもなく、人工林の中に入っていく。やがて、林道状になり、茶屋峠から25分ほどで、砲台跡ルートの入り口の50mほど上に出て、大満足のゴールイン。

 歴史的にはこの茶屋峠の方が古いようで、松浦武四郎の記録にも出てくる。砲台跡コースに比べて、標高差も少なく、急な上り下りも少ないので、こちらの方が歩きやすい感じだ。

 


 下山後、知内こもれび温泉へ向かった。しかし、定休日だった。よく調べないで計画したことを反省。仕方ないので、木古内のビュウのとや温泉へ。その前で記念撮影をして入浴し、帰路に就いた(14)

道中、目にした花々

スミレサイシン

シラネアオイ

ツルシキミの実

ヒトリシズカ

オオバキスミレ

サンカヨウ



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