砥石山(827m)  [中の沢コース〜砥石沢コース] ※グループ登山 
                              99.11.13
すかっり葉の落ちた樹間からの展望と幽玄の沢地形をのんびり楽しんだミニ縦走グループ登山 

8:20 小林峠駐車場 
    (待ち合わせ)
8:50 砥石沢登山口 
    (車1台移動)
9:10 中の沢登山口
  (雨上がり待ち懇談)
登山(中の沢コース)
10:00
10:50
11:25
11:42
12:13
中の沢コース登山口
T4分岐
三角山着
三角山発
頂上着
[2:13]所要時間
下山(砥石沢コース)
 12:50
 13:53
 14:30
頂上発
林道分岐
砥石沢コース登山口
[1:40]所要時間
15:00  中の沢登山口(解散)
厚く積もった落ち葉を蹴散らしながら、すっかり葉の落ちたモノトーンの林の間からの展望を楽しむ・・・札幌に出るついでに、まだ登っていないこの時期ならではの砥石山はどうか?・・・そんな思いを札幌のインターネットを通じての山仲間・Kさん(今夏のニセカイウシュッペで同行)にEメールで流したら、「まだ登っていないので、私も行く!」ということになり、大平山で同行したNさんも誘い、思わぬ楽しいグループ登山になった。KさんとNさんは初対面で、ネットの輪が広がる。(初挑戦の山で、グループ登山は 147山目で初体験)
 
 待ち合わせの小林峠駐車場へ向かう途中の真駒内の五輪橋のところで、藻岩山の後ろから繋がる砥石山稜線をカメラに収めて(1)車を走らせる。せっかく車が3台あるのだから、中の沢コースから登り、砥石沢コースを下るミニ縦走の計画で、まず、Kさんの車を砥石沢コース登山口へ置くべく、そちらへ移動。その途中、私の不注意でダンプーと衝突しそうになりひやっとするハプニングもあったが・・・。
 
 砥石沢コースの登山口は採石場を挾んで上と下に2か所あり、採石場を抜けたすぐ上の入り口の鎖に錠の掛かった登山口へ車を置いて戻り、小林峠を越えて中の沢登山口へ移動する。中の沢登山口は、結構広い駐車場で簡易トイレもある。雨が上がるまで45分ほど、車の中でKさん持参のコーヒーをいただきながら、山やインターネット談義に興じる。雨が止まなかったら、ずっとこのままでも満足であったが・・・・。 
 上井さんとYOSHIOさん
 雨も上がり、記念写真を撮ってスタート。私は雨上がりならではの好きな長靴スタイルである。まず、登山口のすぐ上にある落ち葉の絨毯の間を細く流れ落ちる滑滝「八垂別の滝」(2)を写真に収める。その後は、しばらくは、すっかり葉の落ちて明るくなった林の中の爽やかな小沢ぞいの道を進む。本来なら蹴散らしたい厚い枯れ葉の道であるが、先程までの雨でそれができないのが残念。まもなく、コクワの実が固まって落ちているのを発見。しかし、もう食べられる状態ではない。
 
 やがて、その沢から離れてジグを切って尾根へ、ミズナラの落ち葉が目立つが急な登りが続く。結構いい登りで汗も掻く。二人は(3)鳥にも詳しいが(私が自信あるのはカラスとスズメだけ)、雨上がりで鳥の声も姿もないのが残念。途中、珍しいものを発見・・・3人とも初めて目にしたウスユキソウの花弁の真ん中に丸い胞子袋がついたキノコの仲間らしい(4)。(※あとで調べたら「ツチグリ」(4)というクチベニタケ科のキノコである。確かにその名前にふさわしい形である。)
 札幌市街の眺望
 尾根に乗り、登山口から50分程で、小林峠コースとの合流地点「T4分岐」へ・・・そこで初休憩。標識によると2.2km でちょうど中間地点らしい。そこから少し下り、頂上へ繋がる尾根に乗る。途中、小林峠から登ったらしい人たちが数人下りてくるのと出会う。いくつか小ピークを越え、三角山分岐からその頂上に乗る。目の前に目指す頂上も見え、展望も良く、風も当たらずぽかぽか陽気におしゃべりしながら15分程休憩。恵庭岳や空沼岳は雲がぎりぎりまで下がり、黒いシルエットのままであるのが、ちょっと悔しい。
 
 三角山を下り、頂上への針葉樹交じりの斜面にジグを切る道を登り、登山口から 2時間10ほどで頂上に到着。先着2名であった。ここは、ガイドブックによるとあまり展望のよくないとのことであるが、すっかり木の葉が落ちたこの時期は 360度の展望が楽しめ、とても得したような気になる。札幌市街の展望はもちろんであるが(5)、無意根から空沼岳辺りは雲に覆われていたが、神威岳と烏帽子岳のコルの向こうに白くなった余市岳が見えるのがうれしい。定山渓天狗の鋭峰や手稲山も見える。風当たりが強く、気温も2度ほどで、結構寒いがビールで乾杯し、昼食を楽しみながら40分程寛ぐ。
 
 いよいよ、砥石沢コースの下山である。最初は、ダケカンバ林の下笹がきれいに刈り払われた尾根道が続く。大きなコブを二つ越すと、目の前に鋭いピーク(822mピーク)が聳えている。その上を越すのかと期待半分恐怖半分で見上げていたが、その根元を巻いて、今度は沢を目掛けてこれまたかなり急斜面をジグを切る道となる。
 
 下りた所には、一面の枯れ葉の絨毯の中にシダ類の緑だけが目立つ斜面の沢の真ん中に苔むした小さな岩の間を細い流れが続いている・・・静かな中にその流れの音だけが響く・・・まさに幽玄の世界である。2度ほど立ち止まって眺めてしまう。Kさんの「ミニ奥入瀬だね。」(6)という表現がぴったり。エゾサンショウウオらしい生き物をカメラに収めたりしながら、のんびりと下ると1時間程で、林道にぶつかる。
 
 あとは、沢ぞいの林道を滝状の流れやわずか1羽だけのバードウオッチングを楽しんだりしながら、ぶらぶら歩きで車を置いてる採石場の上の登山口に、頂上から 1時間30分で到着。
 
 中の沢コース登山口へ移動し、お互い、コース自体も思ったよりずっと自然を満喫できる静かないい山であったこと、春の花の頃にでも再訪したい山であることを共通確認し合い、この時期ならではの楽しいのんびりグループ登山になったことを感謝し、再会を期し解散する。             

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